未解決事件は終わらせないといけないから

「知恵のかりもの」をクリアした勢いで、これもやっちゃいました。いやー、土曜日の夕食後にひとしきりテレビなぞ見て、寝る前の30分ぐらいでどんなゲームかさわりだけやってみようかとMilueにやらせてみたら、これがとまんなくて。私も自分の分をSwitch Liteに落として読み始めちゃって。ほぼ、いい感じのミステリーを読んでる感じ。体験としては読書なんだけど、紙の本では絶対にムリな読書体験。すごく楽しかった。

Switchに移植される前にとっくに評判になっていたゲームではあるんですが、どんなゲームかはSwitch版のDirectの映像を見るのがわかりやすいです。ある事件に関して、誰のいつのものかわからない証言がたくさん手に入って、それをいにしえのTweetDeck風のタイムラインに並び替えていくというゲームで、これがねー面白い。そして、タイムラインの間がメンションとハッシュタグで繋がっていって次々に証言がタイムライン上に積まれていて、「いや、これどうしような」って思うんだけど、よーく考えていくとなんとなくわかっていく。「こういう人間関係なんだろうな」と思っているのが、違う形が見えてくる。いやー、面白い。がっつりタイムラインが完成するまで一心不乱にやっちゃった。朝の4時になっちゃった。

で、これ、エンディングの作者からのメッセージをみるとわかるけど、韓国の人が作ってるんだって。ま、この絵柄で韓国人と日本人の違いはでないだろうとは思うけど、ツイート風の証言の文章のローカライズの完璧なのはホントすごい。いや、ローカライズ担当の人、ニュアンス的に難しかったり、文字数の制限があったり大変だったろうけど、素晴らしい仕事です。頭が下がる。

というわけで、こっちは気軽に買える値段で気軽に遊べるボリュームなんで、特に読書好きには絶対のオススメ。Switchでも、Steamでもお好きなプラットフォームでどうぞ

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ゼルダの伝説 知恵のかりもの

ゼルダシリーズってほとんどやったことがなくて、「ブレス・オブ・ザ・ワイルド(BotW)」はたまたまドラクエ10の藤澤さんが青沼さんに取材に行く電ファミニコゲーマーの記事を読んだので発売日に買いました。が、それ以前のシリーズは全然知りません。なので、「見下ろし型ゼルダの新作が!」と言われても、うーむ・・・って感じだったんですが、Directの映像なんかをみると大好きだった「ドラゴンクエスト ビルダーズ」みたいだなと。絵もキレイだし・・・いや、ゼルダの造詣はもうちょっと可愛く出来たのではという気がしますけど・・・

Dqb

可愛いよね

ゼルダ姫が主人公に!シリーズ最新作「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」が9月26日に発売決定! (2024年6月19日) - エキサイトニュース

う、うん・・・もうちょっとがんばれる。

それはともかく、フィールドの草を焼いたり、水に何かを浮かべたり、オブジェクトを移動させたりというコンセプトを固めるときに作ったと言われているBotWの2D試作版の精神を受け継いでいる気がして、とても気になるタイトル。そして、そっちの遊びに専念するためにあえて「オブジェクトの出し入れをしないと何もできない」ゼルダを主人公にしているのが興味深いです。なるほど、ちゃんと精神的に繋がっているし、やってることが理にかなってる。任天堂さんは偉いよなあ。

そんなわけで、遊んでみました。手触りはすごくいい。BotWほどガチ感がないのもいい。自分で戦わないのでアクションが苦手でも全然大丈夫だし、フィールドから落下しても可愛い声で「きゃぁあぁぁ」って言って落ちていくだけで、ノンペナルティで復帰するし。ボリュームもストーリークリアするだけなら土日がっつりやればなんとかという感じ。あのね、このぐらいがいいですよ。世の中のゲームは長すぎる。こちとらゲームばっかりしているわけにもいかないんです。

謎解きも、BotWの祠ほどのガチ感はないけど程よくいろいろあるし、なんというかな、ホントに上手く出来てる。ガチゲーマーは物足りないのかもしれないけど、ビジュアルと内容がすごくよくあっていると思いました。わりと夢中で遊んじゃった。フィールドただ歩いてて楽しいのよ。良いゲームの証拠です。

あとは、お気に入りのかりものをあげておくのが作法かな

戦闘は、タートナックにお任せ。最後のダンジョンはシャドウなライネルがやたら強いんで、こっちもライネルを取りに戻りまして、ラスボスはほとんどライネルを使いましたが、そこまでのほとんどはタートナック。攻撃の出がいい感じなんですよね。

接近戦が難しいものについてはウィズローブのどれか。飛んでるものとかビムみたいな遠くにある固定砲台はグエーを2匹出して見守るって感じ。水中は近づいていってバクダン魚をくっつけて倒すのがお気に入りでした。

ギミック系はタイマーカッターがお気に入り。なんなら戦闘も終わりの頃はタイマーカッターを6体出してちまちまちまちま削る方法で中ボスも倒してたり。楽しいです。乗って移動するのも楽しいよね。

というわけで、満足の一本でした

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2023年遊んだゲーム

今年は、なんかちゃんとゲームを遊びましたね。

もちろんゲームはしょっちゅう買うし、食い散らかしているんですが、今年は珍しくちゃんとクリアまで遊んだゲームがたくさんあります。

まずは、2月に発売になった「オクトパストラベラー2」。前作も楽しく遊んだんですが、なぜか後はラスボスというところで止めちゃってましたが、今作はクリアしましたよー。今回は前作とストーリー的にはまったく繋がらない、ゲームシステム的続編で、いろいろと前作より良くなっている点はあるんですがそれがはっきり前面に出るのではなく、前作の良かったところがよりくっきりして感覚的に前作の楽しかった記憶をもう一度たどっているような、そんな素敵なプレイ感覚でした。

このゲームのよいところ。いくつかあります。まず、HD-2Dは発明ですよね。ライブ・ア・ライブのリメイクもやったので、だいぶおなじみのシステムですが、ホントに良く出来ている。もうちょっと主人公たちのリアルな絵が多く見られた方が嬉しい感じ、複雑なようにけど、でも、実際、バトルジョブでコスチュームが替わるのとかも記号的なキャラだからいいのであって、リアルな等身であれやったら違和感でしょうし。いやあ、HI-2Dのドラクエ3、楽しみですよね。やらないと思うけど、買うだろうなあ(笑)

つぎに、なんと言っても戦闘システム。ブーストとブレイクのシステムは本当に良いです。一見、複雑なように見えますけど、あっという間に手に馴染むし、それでいて、「本当の正解はどうだったのか」はちょっと難しいという駆け引きを楽しめる戦闘。それでいて、割と適当なプレイでもどうにかなるというね。相手のターンをチェックしながら行動順が早い敵から順番にブレイクして、上手く全部の敵をブレイクして攻撃のチャンスを与えないようにできるとホントに楽しい。これは発明だよなあ。

ジョブのシステムもいいですよね。どのキャラにどのバトルジョブを割り当てるのか、ホントに悩ましい。攻略本や攻略サイトを見ると「これがオススメ」っていうのは出ていて、おそらくそれがある程度良いのだろうとは思うんです。ですが、最終的に全キャラのレベルを均等に上げる必要があるので始終キャラをとっかえひっかえしながらゲームを進めることになります(レベル上げを意識してやることは、あんまりなくても大丈夫)。しかも、主人公は出しっぱなしで今進めているお話の主人公もパーティから外せない。となると2枠しか自由に出来ないので、前衛とか回復役とか決めちゃうと難しくなっちゃいます。なので、どのキャラを入れた状態でもまんべんなくブレイク出来るようになっていないとしんどい。なので、そのキャラの本来のジョブとバトルジョブの組み合わせでできるだけ多くの種類の武器を持てるようにする方が攻略が楽です。

・・・と思うんですけどね。攻略本とか攻略サイトとかを読むと、魔法攻撃が得意な学者であるオズバルトのオススメバトルジョブに神官が書いてあったりするんですよね。いや、なんとなくRPGの定石だと黒魔道士の特性を伸ばすには白魔道士を組み合わせるみたいなのあると思うんですけど、このゲームの場合には以下に攻撃バリエーションを保たせるかが重要で、「あ、光弱点なのに誰も光属性攻撃できないぞ」みたいな時に詰むことがあると思うんですけど。うむー?

てなあたり、たぶん遊ぶ人によっていろいろとバリエーションが出そうなところも、このゲームの魅力だと思います。

そして、これはもう遊ばない選択はない「ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム(TotK)」。これが5月に発売されるんで、それまでに「オクトパストラベラー2」を終わらせようと頑張りました。TotKについては、なんというか、前作ブレス・オブ・ザ・ワイルド(BotW)の超巨大ダウンロードコンテンツみたいなもので、世界はそのまま、ゲームのルールもそのままで、リンクが持っている「世界に介入する能力」を入れ換えた結果、それに合わせて遊びの仕組みも入れたら世界も3倍の大きさになった・・・という感じ。なので、たぶんいまBotWをやっても違和感なく操作して敵をやっつけたり探索したりは出来るけど、「あれ?これは出来ないんだっけ?あれも出来ないの?なんかこんなにこの世界、窮屈だったっけ?」という感覚になるんじゃないかと思います。あんなに何でも出来る、どこにでも行けるような世界だったのにそれをこんなに拡張してしまうなんて、大変さは想像を絶するものがあります。ベースシステムがあれば、数年でここまでのものを積み上げることができるもんなんですね・・・もう驚嘆するしかない・・・。

ただ、世界観的な深見はぜんぜんBotWには及ばないです。BotWには「100年前にあった事件によって、今の世界はこうなっている」というのを言葉じゃなく、世界のあり方、例えば、廃墟が1つあるのでも、ここでこんな事件があったんだろうなということが感じられるようなマップデザインになっていたりというのがエキサイティングだったんですが、今回のストーリーは、まあ、その辺の練り込みは薄味です。正直、結局何だったのかよくわからない。なので、「すげぇDLC」感がちょっとしますし、「TotKのDLCはありません」というアナウンスにも「まあ、これがDLCみたいなもんだしな」と納得感があります。

ともかく、世界のでっかさはホントにすごくて、途中、別なゲームで中断したこともあり、なんとか今年のウチに終わらせようと思い、「せめて地下のマップを全部開けるぞ。そしたらガノンドロフに行って、一区切り付けよう」と12月に仕事そっちのけで頑張って、やっとこさ12/30にガノンドロフ倒しました。いやー、剣で戦ったら全然勝てなかったんで、ライネルからかっぱらった5連射弓でギブドの骨付けた矢をぶち当てまくって無理矢理倒したんですけどね。ラッシュ回避、1回しか成功しないでやんの。なに、アイツ。

まだ、祠ぜんぶ開けてないし、強化した賢者もチューリだけ(こいつは移動手段なので、基本出しっぱなしですから優先しますよね)なんで、もうちっと頑張りたいけど、いやあ、果てしないんだよな。プレイ時間、何時間ぐらいになってるんだろ。見るのが怖い。

続いては、ファイナルファンタジー16。14遊んでないんですけども(笑)、吉田さんのファンなのでやらんとイカンだろうと。これが6月の発売で、発売日あたりはまだゼルダも全然進んでなかったんですけど、つい発売記念特番とか見ちゃったんで、買っちゃいました!

ストーリーは良かったかな。ガルーダ戦の辺りの人物描写はすごく好きでした。あと、ずっとストーリーフォーカスで遊んでたんですが、この「たいしたことやってないのにすごくゲームを遊んでいる感」の演出はすごいなと。バカにしている人もいっぱいいると思うんですが、世の中に自分でプレイすることにすごく敷居の高さを感じていてゲーム実況でいいやって思っている人もたくさんいるわけで、そういう人にとってはこれでも「ゲームで遊んでいる感覚」というのは実況見ているより何倍も高まる上に、ほぼほぼ難易度ゼロというすごいシステムですよ。言ってみれば、目の前で「実況プレイ」が作られるぐらいの感覚です。このストレスフリー感、そして「全員にエンディングを見せたるんやで」という圧倒的な気概については、これはFFという看板の正しい背負い方だなと。正直、これに文句言うんだったらエルデンリングやればいいわけで(笑)、こんなこと実現してるゲームは他にないんだから、そしてそんなことが必要になるゲームも他にそうそうないんだから、正しい問題意識に対して、正しい解決手段を出して、結果、ストーリーを語るというRPGの1つの頂点を作り上げて、ちゃんと面白いんだからこれは歴史に名を残すゲームだなと思いました。

ただねー、FFがこんなに対象年齢高くていいのかというのはある(CERO:Dなんだよね)。たしかに血は飛びまくるし、ちょっとグロいところもあるし、登場人物はしっかりセックスするんでやむを得ないし、そもそも子供はPS5を持っていないだろうと言われればその通りだからぜんぜん正しいんだけど・・・この先、どうしていくんだろうというのは考えちゃいますね。

というわけで、「殴られそうになったらボタンを押す必要がある長編海外ドラマシリーズ」を見終わった後(twitterによると、8/27に終わったみたいです)は、またゼルダに戻ったんですが、10月に「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」が発売されたんで、今度はそっちに。

我々の世代はゲームの原体験が85年発売(当時小4です)のスーパーマリオブラザーズなんで、たぶん死ぬまでずっと2Dマリオはやり続けると思うんですが、11年ぶりの2Dマリオは楽しかったです。何より、私にゲームの続きをやれやれとけしかけてくるけど自分ではプレイしない妻(たぶんそうしてもらえないと私はすぐ投げ出す)にもコントローラーを持たせて2人で出来るところが素晴らしい。私と妻はかなり2Dマリオのスキルに差があるんですが、そんな2人でもいっしょに出来るし、へたっぴにも貢献できるプレイが可能でした。たぶん、これが上手い人同士ならお互いを邪魔し合いながら進んでいくみたいなプレイもたぶん可能だと思います。「続きをやってるところを見せろ」と言ってくるわりにプレイが退屈になると横で居眠りをはじめ、後から「今、どうなってたの?」と聞いてくる妻を巻き込めるというのはとても小気味よくて、珍しく「マリオ進めよーぜ」と私から提案して毎日1時間ずつ進めました。

とにかくそれぞれのステージに詰め込まれているアイデアが膨大で、出し惜しみなくばんばん入れてくるところもすごいし、敵がマリオに驚いたりという細かいリアクションをしてくれるところも楽しいし、コース上でどこかにある「ワンダーフラワーを探して特別なゾーンに入る」というギミックがあるのも楽しい。これがあるのでへたっぴでも「あそこにワンダーフラワーがあったんじゃない?」という発想や気づきでゲームに貢献できるんですよね。その辺りが、「みんなで遊べるマリオとは」という2Dマリオのこれまでの発展の完成形としてものすごく良くできていると思いました。毎日遊べばひとまずのクリアまで一月ぐらいでやりきれる分量も素晴らしいしね。マリオがそんなめちゃめちゃ長くても困るし、覚えられる量で、あとはやりこんでいくってのがよいのです。

というわけで、今年はがっちりとしたゲームを何本もクリア出来てよかったなあ。

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新サクラ大戦

そうそう。FF7Rの感想を書いて思い出した。「新サクラ大戦」のレビュー書いてないや。

いや、正確には書いたんです。Amazonに(笑)。例によって、クソミソに貶されてたから、応援しとこうと思いまして。その程度にはセガファンなのです。というわけで、それをこちらにも転載しておきます。アニメも面白かったし、サントラも最高よ。


「サクラ大戦」って、そもそもそんなに優れたゲームではなかったと思うんです。LIPSのせいで主人公のキャラ付けは上手く出来ないし、選択肢も「そんなこという男、いるか?」みたいなのが最も好感度高い(=正解)だし、ストーリーは無駄に大風呂敷でご都合主義だし、アドベンチャーパートと戦闘パートが別ゲーでどっちの完成度もそれほど優れているわけでもない。

だが、見過ごせない良さがあるんです。そこには主人公の性格をブレブレにすることによるリアクションの面白さがある。ベタが故に、駆け引き抜きですぐにキャラの可愛さだけを楽しむことが出来ている。恋愛より世界の危機を救いたい中二病にぴったりのなんじゃそりゃな展開のストーリーで熱くなれる。ほどほどのアドベンチャーと戦闘を1パックにして、アニメの1話を楽しむように進められる。ぶっちゃけて言えば、上の欠点を直しちゃうと、それはたぶん「サクラ大戦」では無くなっちゃう。そして、これほど有名なゲームではあるのに、フォロワーがほとんど無いと言うことは、「サクラ大戦」はゲームの王道ではない。何か、パーティーゲームのように微妙なバランスで組み合わさって飾り付けられた、コントロールされたおもてなしの逸品。やり過ぎと破綻のその向こう側にあるSEGAが、SEGAらしくあったころに生み出したSEGAの考えるギャルゲー。だからこそ、好きな人は熱狂的に好き。それが「サクラ大戦」なんですよ。

で、ですよ。今作。まー、みなさんレビューで欠点をいろいろと上げておられます。とにかく、文句を言い始めたらいろいろあるわけです。だいたい私も同意です。だけども、その欠点はだいたい歴代の「サクラ大戦」も共通して持ってたものなわけです。「アドベンチャーパートに戦略性が無く、ゲームとしてどうか」。うん、その通り。でも、これ、アニメなんで。これだっていう見せたいストーリー以外、見せるつもりないみたいだし。「アクションパートがつまらない」。うん、でもこれ、所詮アニメの戦闘シーンに過ぎないんで。言っちゃえば、お話の一部ですから(それにしちゃ長いけどもw)。

というわけで、欠点だらけではあるんですが、いや、むしろあるが故に、これは間違いなく「サクラ大戦」です。この手触りは、このいびつさは「サクラ大戦」のそれ。それも、相当よく出来た部類の。もちろん、初代の「サクラ大戦」には私も思い入れがあるんで言いづらい。言いづらいけども、私はこれは歴代で一番良い「サクラ大戦」だと思いますね。どのキャラも可愛い。ストーリーは熱い。アドベンチャーパートはバカバカしい。合体攻撃はもう見ていられないほどにバカバカしい。音楽は燃えに燃えまくる。正直、最後のストーリー展開はよく出来すぎてる(あかほりさとるならもっと破綻させるはずだw)が、○○が裏切る辺りからはもうコントローラーを置けないぐらいに盛り上がる。いやー、これはいい。後にいっさい感動とかは残らないが、バカ熱い。

えっと、2周目?いらんでしょ。どの子とエンディングになったかとか、そんなん些細なことでしょ(私は遠隔攻撃が楽なのでクラリス選びました。どーでもいいけど、まあ、クラリス可愛いからいいや)。

というわけで、90年代バカ熱血アニメ(それこそあかほりさとる原作のとか)とか、「キルラキル」のトリガーのアニメとかが好きな人は是非やるべき。いわゆるゲーマーな人は、ま、期待しないでおくべき。田中公平先生のファンは何を置いてもCD付きを買うべき。

そして、「サクラ大戦」のファン。それも、キャラが好きとかそういうんじゃなくて、「サクラ大戦」って存在が好きって人は、ご安心を。ゆっくりお楽しみください。キャラが好きな人はねー、えーっと、1人を除いて前作までのキャラ全員死んでるんで、それでもよければどうぞ(笑)。


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ファイナルファンタジーVII リメイク

よくよく考えると、エヴァのせいなんだよね。

FF7が出た当時、私は毎週「セガサターンマガジン」を買うほどのコテコテのセガ派に仕上がってました。原因は、「新世紀エヴァンゲリオン」にハマったからです。あの最終回に「はぁ?」となり、庵野監督がラジオに出て事の経緯をしゃべるとネットで聞き、「林原めぐみのハートフルステーション」のリスナーになり、セガ広報の竹崎氏のファンになり・・・。まあ、いいや。とにかく、もちろんこれが出た当時の騒ぎも記憶にあるんだけども、やらなかったわけです。プレステ、持ってなかったからね。

というか、どうもFFとは相性がよくない・・・。FFとDQでは完全なDQ派。私がこれまでちゃんとやったFFはFFXIだけなのね。「FFXIをちゃんとやる」って言葉の意味に押しつぶされそうだけど(笑)、まあ、そこそこやったわな。

どうも、「剣と魔法の世界」と「SF近未来」の融合して無さ感が好きじゃなかったんですよ。それぞれは好きなんだけど。でかい剣をもったニッカポッカの男が魔法を使って戦うところまではいいんだけど、召喚獣とかは流石にさ・・・世界観壊してるでしょ。そういう意味では、単に同期の可愛い女の子とゴールデンウィークに遊ぶだけのつもりでよくわからずに始めたFFXIは、そこのところ違和感がなかったんだよね。ちゃんとファンタジーだった。FF13もMilueがやってるのを横で観てたけど、やっぱそこの違和感はあったし、FF15もそう。なんか、「あーゆーメタルなかんじ」こそがFFってイメージが定着してるよね。そして、このFF7はまさにそれを決定づけた作品っすよね。印象は良くない。

そのFF7のリメイクをなんで買ったのかというと・・・なんでだろうね。Rebuild.fmで散々話題にされていたからかなあ・・・。直前に「新サクラ大戦」を楽しく遊んでて、PS4が暖まってたからかなあ。大きな助けとしては「これは分作」って聞いていたからかな。そんなにむっちゃ長くはないだろうと。いや、クリアに50時間かかりましたけど。そして、ともあれストーリーの最後までたどり着くことができたのは、Milueが「今日は、クラウドさんやる?何時から?」とひたすらせっつくからでした。横で観てるだけのくせにうるさい。でも、後述するけど終盤はホントにプレイが苦痛だったから、妻の励ましとせっつきがなければ多分放置したな・・・。

終わって振り返って感想を言えば、割と満足度は高いです。

戦闘システムはよく出来ていて、ボタン連打で勝てるようでもないし、「これムリくない?」みたいなこともないし。戦闘をオートにするのも、がっつり操作するのも簡単に選べるし。マップはそこそこの広さで、うんざりするほどでもないし、探索する楽しみがある程度には広いし。

声優さんのしゃべりは概ね満足。最初誰しもがウザく感じるバレットがだんだん可愛く感じてくる案配とか絶妙。というか、これ声優さんのしゃべりによる力添えがなかったら、ストーリーを追うのはもっと辛かったかも知れない。というのも、主人公のクラウドがいわゆる「信頼できない語り手」であって、ヒロインの1人も信頼できないキャラなんですけど、そこの「何言ってんだ、こいつ」感を声優さんの演技でごまかされてる感じがあるんですよ(笑)。ボイス重要。

グラフィックは文句のつけようがないかな。このレベルのキャラが普通に動かせて、シームレスに戦闘に入ってってホントに凄い。全体に画面が暗い中、黒い服のキャラを動かすんだからわかりづらくなりそうなものなんだけど、そのへんも上手く出来ていて、操作にほとんどストレスはないです。ティファのおっぱいすごいしね。剣道の胴着が中にはいってんのかってほど固そうだけど。

音楽も全体的によかったなあ。サントラがでたら欲しいレベルです。あ、今日、「新サクラ大戦」のサントラが届きました。こっちはもっと最高だけど、種類が全然違うよね。

世界観も、まあ、壊れてると思うけども良く出来てる。壊れているってのは、あんなにぽんぽん魔法が打たれてるのに、兵士が銃持って魔法に対策無しとか、この世界どうなっているの?ってことなんだけど、まあ、主人公たちがおかしな人達で他の人たちは普通の人間なんだとしたら(じゃあ、なんでマテリアを自動販売機で売ってるんだってことになるけども)、いいじゃないかと。何重にも目をつむって楽しもうと、言えなくはない感じ。巨大企業が空中都市を作ってその上で暮らしている人と、日の当たらなくなったスラム化した地上にくらす人々・・・なんて世界観は嫌いじゃないし、圧倒的なビジュアルイメージで成立させちゃってる。すごいなと思います。

ミニゲームも面白いし(1時間以上やらせられると、うえーってなるけど・・・)、サブクエストも楽しい。ストーリーもそんなに悪くないと思います。少なくとも、七番街スラムが崩壊するまでのトコロは。

そこからが、問題なんだよね・・・。

えーっと、まず、このゲームがオリジナルの序盤のストーリーだけを取り出したもので、完結していないことを批判する声が大きいのは知ってます。それを「水増しだ」とか「金儲けだ」という批判はちょっとどうかなと。すくなくとも、ゲームのボリューム感としては十分だし、これを仮に10時間分ぐらいのゲームにしたらちょっとそれはどうなのかなという感じはあります。そこは問題だと感じない。

問題は、とにかくストーリーが進行しないこと。このお話は、世界の謎について主人公達がぶつかってそれを解明していく形で進んでいきます。そして、主人公側のキャラ達にもそれぞれ秘密があり、あるいは、自分も知らされていない謎を持っていて、それがほのめかされながらストーリーをドライブしていきます。序盤はそれがすごく魅力的なワケ。

ところが、当たり前なのかも知れないけど、このゲームの終盤になっても、謎はほとんど何にも解明しません。そらそうだわな。ここから先、まだまだストーリーの残り分量があるんだからそれはまだまだ。にも関わらず、この第1作目としてはエンディングに向かわなきゃいけないから、結構大がかりなイベントが起きます。ラストダンジョン的なものもやるし、ボスモンスター的なものとも戦います。ストーリーのテンションはすごく盛り上げられます。キャラ達も「いよいよだ」とかそういうことを言い始めるし、敵のボスっぽい人はこの戦いで退場されられます。

でもね、プレイヤーは完全に置いてかれちゃうの。とにかく、キャラ達がなんでそう判断してそういう行動を取ろうとするのか、いちいち理解できない。さっきまで「脱出には屋上へ向かわねば」と言ってた人達が、応援のヘリが落とされた途端、下へ向かい出す。いや、下から逃げられたんかい。謎のキャラクターが思わせぶりなことを言って、異世界に誘う。主人公は何故か追おうとする。なぜか別のキャラが止める。でも、止めた側から「行くしか無い」みたいなことを言い出す。まったく、何言ってるのかわからない。あげく、追いかけて、なんだったかわからないボスと戦い、倒して、倒したことにより何が達成されたのかよくわからないまま、変なところに転送され、その世界へ歩き出して終わる。なんじゃらほい。どうなっているのだ、このクソストーリーは。

構造上、問題があることはわかってます。であれば、この1作目で何かを達成するキャラを作らないといけない。クラウドやエアリスはどうやらこの世界の秘密に関わっているキャラらしいので彼らはムリかも知れない。バレットの妄執も、世界の謎に対する真相と関わってそう。そこらへんには触れないなら、例えばクラウドがこの仲間達を手に入れてちょっと大人になるとか、田舎から出てきてその日暮らしだったティファの内面の葛藤が何らかの解決を見るとか、あるいは退場させられちゃう悪役のボスが企んでいたことが明らかになって、それが辛くも止められてなにかが守られるとか、この1作目の中で提示され、危機にさらされ、解決する問題を軸にしてそれをストーリーの動力源に設定しないといけません。それがないので、最後の部分が、もーーーーーーのすごく苦痛。ストーリーを見ながら、5分に1回、「はぁ?」「えー?」「おーい」と罵り続けることになる。

実は、これはこの先のストーリーの概略を知っているプレイヤーや制作陣には見えづらい問題点なのかも知れません。でも、私にはキツかった。続きがあるなら、やりたい。やりたいけど、2作目はその辺りはもうちょっと上手くやってね。

というような、致命的な苦痛は伴うものの、この後もいろいろ楽しませて貰えそうなことを考えると、続編は楽しみです。システムには大きな問題は無いと思いますが、武器のアップデートとか、めんどくさそうなのでシカトした要素とかもけっこうあります。これ以上複雑にしないで欲しい。あまり間隔をあけず、これ以上、頑張りすぎず(笑)、さくさくと続きを出して貰えるとうれしいですね。

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ゴルフ ピークス

Switchのインディゲームをついつい買ってしまいます。

買うのは遊ぶのに比べて簡単なもので、遊ぶ時間もないのに買っちゃうんですよね。特にセールしていると、ついね・・・。で、そんな積みゲーの中で、久しぶりにクリアしたのが、これ。ゴルフ・・・のゲームではないです。まあ、パズルゲームですね。

これがねー、絶妙な難易度設定なんですよね。ハマりました。8割ぐらいの面はちょっと試行錯誤すればクリアできるんですけど、難しい奴もあるんです。30分ぐらいあーでもない、こーでもない、うーん、わからん。くそー。あーもー寝る!つって、次の日、再チャレンジすると、解けるんですね。不思議ですねぇ。結局、そうやって「ギブアップ!」って言った面が10面ぐらいはあると思うんですけど、結局、攻略サイトを見ることも無く、自力で最後まで解けました。バランス、最高かな。素晴らしいね。

もちろん、こういうのは個人差もあるし、好き嫌いもあると思うんですけど、落ち着いた雰囲気で、かつポップなグラフィック。素敵なBGM。考え抜かれたギミックは万人に通じるものだと思います。エンディングのクレジットを見るとナンチャラスキーって名前がいっぱい並んでるんでおそらくは東欧とかロシアの方の人が作ったんでしょうね。良い趣味です。

というわけで、オススメ。

 

 

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ドラゴンクエストビルダーズ2

待ってました!

前作がかなり楽しかったので続編が発売されるとの発表から心待ちにしてました。年末はずーっとこれをやってましたね。前作はPS4で遊んでいたのですが、今回はSwitch版にしました。基本的に作業ゲーなので移動中にチクチクやるのもいいし、でも大きな画面で見渡しながらのプレイも壮快だし。

ただ、PS4に比べると若干の処理落ちがあったり、ロード時間が眺めだったりというハンデはあるようです。処理落ちはストーリーをやっている間はほとんどなかったんですが、ストーリーを終えてクラフトフェーズに入るとやることが大規模になってくるのでちょいちょいあります。気にならないと言ったら嘘になりますが、プレイに支障があるかといえばあんまりないです。大抵、壊したオブジェクトが散乱している状況で起きるので、全部拾ったら問題ない感じ。ロード時間はかなり不安になるくらい長い(数十秒ぐらい?)ですが、ロードが発生するのはエリアチェンジの時だけで、1回のプレイで1度やるかやらないかぐらいのことですから待てますね。PS4版のDQ11よりは気にならない(笑)。というわけで、Switch版を選んだのはまったく後悔してません。前作クリア特典はもらえなかったけど、欲しいかって言われると・・・ねぇ(笑)。

というわけで、期待の内容なんですが、まず、ストーリーが良かった!

例によってそんな大して深みのあるお話ではないんですが、今作はずっと相棒がいます。設定としてはドラクエ2でハーゴンとシドーが倒された後の世界ってことなんですが、漂流して「からっぽ島」に流れ着いた主人公が出会うのはその名もシドーという少年。2人は意気投合して世界を一緒に旅します。ドラクエなので主人公はしゃべりませんから、そんなに会話があるわけじゃないですが、基本的にひとりぼっちでスタートして各エリアを救っていく構成だった前作に比べて常に相棒がいるのでゲームの雰囲気はかなり明るいです。で、ネタバレですけど全員察している通り、シドーくんはラスボスです(笑)。出会いと冒険、別離と宿命の戦いというベタな物語がきちんと展開されるのですごく満足。Milueなんて横で見ててちょっと涙ぐんでましたからね(笑)。いや、泣くところはまったくないですけども、良いお話です。前作通り、「ドラクエの世界観のマインクラフト」ではなく、「マインクラフトのシステムを使ったドラクエ」がきっちりと作られています。これが、前作と同じく今作の最大の美点。

で、前作の問題点もきっちりと修正されています。前作の最大の問題点はブログにも書きましたが、作成した街の中で戦闘があると街をどんどん破壊してしまうことでした。また、主人公のレベルが街の発展度で設定されていたため、街が破壊されたら修理しないわけにはいかないところも面倒くさかった。本作では、武器を振るっても街を壊さずに済むし、敵に壊された施設も街の住人が修理してくれます。

そう、今作は他の住人もブロックを積んでくれます。設計書を敷いて、箱に素材を入れておけば協力して構築してくれるのです。そのために前作ではとてもできなかったような巨大な設計書もあります。住人がわらわらと構築し始め、「ブロックがたりない」とつぶやいているのを見て補充する。今作の住人達は朝起きて朝食をとり、トイレに行き、畑を耕し、魔物がいれば戦い、設計書があれば積んでくれるとても賢い人達です。彼らの一日をずっと眺めているだけで楽しいし、トイレが混んでいて苦しそうにしていたらトイレを増設してあげたくなります。

というわけで、ストーリークリア後のお題もだいぶこなして、ぼちぼちきりが無いから止めようかなと思ってますが、年末年始の膨大な時間をこれに費やしました。いや、後悔はないっす。楽しかった。前作とつながりは特にないのでいきなりこれを買って大丈夫ですが、前作も非常に楽しいけど、今作はさらに良くなっているので、前作からやるのをオススメします。

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オクトパス トラベラー

オクトパストラベラー、いいですよ。楽しんでます。

体験版からこのゲームのことは気になっていました。体験版ではプリムロゼで始めて序盤のストーリーを終え、隣の街まで行こうかなと歩き出したフィールドの地形にハマって抜けられなくなりました。それでプレイを終えたので、「面白そうなんだけど、なんだかな」という印象だったんですが、発売直前に出た体験版であるプロローグではハンイットで始めて、時計回りに3人目の1章を終えたところで3時間の制限時間を迎えました。今度はすごく楽しかった。そんでもって、これを書いている発売後から4日後(7/16に書き始めたのです、この記事)の進行度は、8人分の1章を終えてます。次はトレサの2章に行こうと新たな街を目指したところ、いきなり敵が強くなり大苦戦。レベル上げをしつつ、これぐらいで良かろうとメンバーの全員が推奨レベルになり・・・そうぐらいでボスに行き、あともうちょっとというところで全滅した、というのが最新の状況です。くやしい。

非常に良くできたゲームで、遊んだ人の印象も上々なこのゲーム。感心したのは、遊びやすさです。システム的に非常によく練られていて、ゲーム世界の自然さよりゲームとしての楽しさを優先してデザインされているのが面白い。というのも、ともするとゲーム世界への没入を妨げるような「不自然な」デザインがいくつもしてあるのです。

例えば、フィールドの移動。どこにでも自由にいけるのですが、マップには推奨レベルが表示されています。そのため「どういう順序で遊んで欲しいか」というデザイナの思いはかなりきっぱりとあからさまに示されています。例えば、そのままでは通れない障害を置いて、あるクエストをクリアすれば通過できるようにして、そのクエストの難易度で順路を示すというデザインもあります。むしろ、こっちがオーソドックスなやり方でしょう。

デザイナーのやりたいことはどちらも本質的に同じで、要するにプレイヤーがうっかり難易度がマッチしないエリアに迷い込んで強い敵に瞬殺されてがっかりするという体験を防ぎたい。そのために、ゲーム世界に寄り添ったガイドを置くか、推奨レベルというゲームのシステムにがっちりとつながったものを使うかという選択で、後者を選んでいるわけです。

そのガイドの通りに遊ぶと、8人の1章目を順番に読んでいくことになります。結局、8人全員のストーリーを1章ずつ観るのが推奨されたやり方なのですが、しかし、プレイヤーは誰から始めても良いよ、とされています。ということは、どれも同じような推奨レベルにされているのが普通ですけれども、2人目は1人目より、3人目は2人目より難しくなる。2人で1人目の街に帰るとモンスターは強くなっています。

世界観的に言えばおかしいんだと思うけど、こうなってないとゲームとして面白くない。各キャラの1章をプレイしているる間はずっと難易度が変わらないという作りのゲームも普通にあるでしょう(し、作るのはたぶんそっちが楽でしょう)けど、もちろんあえてこうなっていて、これは自明の選択ではありません。

他にも、話をしなくていいNPCはそうわかるようになっていたり、美しいけどどこがキャラの移動できる範囲なのかわかりにくいマップなので分かれ道がほぼなかったり、ゲーム内の設定は特になしでどこにでもいわゆるルーラが可能だったり。

このようなゲームを遊びやすくするシステムを世界観をなじませて自然にみせることに努力しているゲームというのはたくさんあると思うんですけれども、オクトパストラベラーは「いや、そういうのもういいっしょ。ゲームですよ、これはゲーム」という割り切り感があります。ある種、スマホゲーの時代を通過したことによる割り切りなのかもしれないと感じました。意見は分かれるかもしれませんが、私は好きです。

戦闘システムもよく考えられてますね。ザコ敵は退屈しない程度の作業感で、ボスは1手間違えると手痛いペナルティを食らうシビアな難易度。どっちもボタン連打ではクリアさせないよという意気込みはこのゲームが何を大事にしているかを示しています。この体験を「ブースト」と「ブレイク」の2つのシステムだけで成立させているんだから、お見事。そして、何度も全滅するようなゲームでありながら、いや、それだからこそ、ボス前には道具屋とセーブポイントがお約束のように置かれることにより、ユーザーを不意打ちはしないよという誠実さを感じます。いや、ボス前に道具屋が立ってるのおかしいけどね。それよりもゲーム重視。

敵の弱点を突いてピヨらせて、敵の攻撃回数を少なくしながら戦うシステムは戦略が必要で面白いですし、各キャラが持っている武器がバラバラなのでどのようなパーティ構成を組むかはとても悩ましいです。例えば回復役は8人のうち2人なのでどちらかを入れたいと思いますが、2人の出せる攻撃が全然違うので悩ましい。アイテムはかなり潤沢に手に入るので回復はアイテムを中心にして、回復役を入れない構成も成立させられるのですが・・・とキャラの特徴を考えて構成を組むにはかなり悩まされますが、少々最適じゃなくてもフィールドでの戦闘はどうにかはなるようになってます。いやー、絶妙なバランスです。でも、4人パーティのうち、自分が最初に選んだキャラと、現在進めているシナリオの主人公はパーティから外せないという制限があるので(もちろん、「ストーリーの中断」はできるのですが)、2人だけの入れ替えでやりくりしなくてはならないのが厳しい。ここは3人にして欲しかったと感じるところなんですが、たぶんそれも検討した上のことなんでしょうね。

さて、このゲームのキャッチーな魅力として前面に押し出されているのが、次に話したいグラフィックです。「2D」とか「ドット絵」というところがプッシュされてますが、実は2Dなのはキャラだけのことで、フィールドはすべて3Dで作られています。それにドット絵風のテクスチャがつけられていて、カメラは固定になっているということ。フィールドでキャラを手前から奥に動かす時に手前のオブジェクトの描写のされ方を観察すると良くわかります。パーティクルや水の表現はドット絵風にはなっておらず、ドット絵風の世界とどう組み合わせたら良いか考えた結果、こうしたんだろうと思いますが、一見の価値あり。すごくユニークだし、チャーミングです。これがベストかどうかはさておき、このゲームの一番の特徴になっているし、オリジナリティがあって良いですね。もちろん、見た目をキャッチーにしないといけないということで考えられたモノではあるのですが、一方で「JRPGのプレイヤーは別に3Dフィールドの探索がしたいわけじゃないでしょう。そういうゲームは他にいくらでも面白いゲームがあるし。じゃあ、どういう形で自由を奪えば良い?」というテーマに対する回答でもあり、しかも美しいものができたというのは本当に素晴らしいなと思います。

音楽も頑張ってます。評判いいですよね。各街にすべてテーマソングがあり、戦闘曲もバリエーションがあります。「オクトパストラベラーといえば、この曲」というメインテーマがちょっと弱い気はするんだけど、逆に言えばどの曲も甲乙つけがたい良い曲。早々にサントラが出てますが(そして売り切れてますが)、なかなかサントラが出ない昨今、ゲームと同時発売でサントラを用意してくるところからも気合いが伝わってきますね。

最後に、ストーリーですが、うん、普通。というか、そんなびっくりするような、あるいは感動するようなストーリーがRPGに必要なのかというのは、ありますよね。そもそもストーリーを語る手段としてRPGはそれほど優れた手段ではありません。もちろん、RPGというメディアならではのストーリーの表現というのはあるし、メディアの特出を逆手にとった演出など、いろんな試みがされていて、名作は数多く作られています。しかし、それら名ストーリーのゲームの歴史に連なるよりは「ゲームとしての面白さ」を重視している姿勢が感じられるので、これはあえてこうなっているんだろうと思います。

いや、こんな書き方をするとストーリーは全然ペラペラかと思われちゃうかもしれませんが、結構、がっちりとお話が語られます。Aボタンだけ押しているシーンが長いので、その間はProコンからジョイコンにコントローラを切り替えて、右だけを手にすっぽり収めてゆっくり座って腕組んでストーリーを眺めてます。こういうところはSwitchのいいところです。・・・と、こんな風に最初は切り替えて遊んでいたんですが、結局はほとんどの場合両手にジョイコンを握りこんで、Wiiでいうところの「ヌンチャクスタイル」でプレイしています。スプラトゥーンはこの持ち方だとエイムできないからProコンを使うんですが、スプラからオクトパストラベラーに切り替えて遊び始めるとそのままProコンで遊び始めたりしますが、イベントになると持ち変える・・・という感じです。

というわけで、素晴らしくいいゲームです。「あの頃」はゲームを楽しく遊んでいて、今でも時間ができたら最新のゲームも遊んでみたいなーと思っているオトナ、多いと思います。でも、そういう人が遊びたいRPGは、ローグライクじゃないし、3Dフィールドの箱庭じゃないし、ましてやオープンワールドでもMMOでもないわけです。そうなると、意外と選択肢がない。ゲーム雑誌のジャンルがRPGって書いてあるゲームはたくさんあるんだけど、「ドラクエ4」「クロノトリガー」「グランディア」とその時代時代の最高のRPGを遊んできた俺のゲーム体験史のど真ん中に位置するゲームじゃない。じゃあ、アーカイブスで昔のゲームやってろよって言われちゃうかもしれませんが、それじゃあボーナスが出たからちょっとした気持ちで買ってみた(そう、そんな感じで買えちゃうオトナになったわけですよ)PS4やNintendo Switchがもったいない。「オクトパストラベラー」はそんなあなたのど真ん中であり、かつ、進歩した最先端のゲームとしての「あの頃」のゲーム。これが刺さる人、けっこう多いと思います。

もちろん、リアルなオープンワールドやFPSが時代の最先端であり、今のマシンの進化をストレートに反映する「選ばれた」ジャンルであることは間違いないし、ゲームの進化を語る上でそれらのジャンルや、MMOをやらないわけにはいきません。それはそうなんですが、PS4やSwitchを買って、それらの超カッチョイイ見た目のゲームをとりあえずで買って(そう。買えちゃいますよね)やってみて、「すげーなー。いやー、おじさんはもうついて行けないわ」と思ったあなた。あなたのためのゲームです。そういう意味では「ドラクエXI」もそういうゲームでしたね。あっちがエニックスの「これぞRPG」なら、こっちはスクエアの「これぞRPG」。ぜひ、楽しんでください。

・・・という文章を1週間かけてちまちま書いていたので(書き始めたのは先週の月曜日でした)、今はトレサとプリムロゼの2章を終えました。2章はぐんと難易度が上がるのでこの1週間はかなりレベル上げをしてる時間が長かったかな。まあ、場所中だったので相撲を観ながらプレイしてたってのもあるんだけど。で、ジョブシステムの奥深さに気づいたところ。気づくまでかなりジョブポイントを浪費しちゃった(笑)。まだまだ楽しめそうで、うれしい悲鳴です。お盆明けまでには終わりたいなあ。他のことができないよ!。

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Ready Player One

レディ・プレイヤー1を見てきました。

さて、皆さんご存じの通り、日本では「ゲームウォーズ」というタイトルで発売された小説の映画化でして、「ゲームウォーズ」の発売当時はそのオタク愛の深さと、節操のないオマージュのぶち込み方にかなり話題になりました。もちろんオタクの間では「外人さんがこんなに日本のアニメやゲームを好きでいてくれて嬉しいよな」という好意的評価が多かったし、それをぶち込んでいて、かつVRゲームものという今や「ありがち」と言ってもいいネタにもかかわらず、ディストピア化している現実世界の設定も上手いこともあって、高く評価されていました。

しかし、その当時から本の帯には「スピルバーグが映画化!」って書いてあった(んだっけ?あとがきに書いてあったんだっけ?))ので、みんな「ん?レオパルドンVSガンダムVSメカゴジラVSウルトラマンって、いったいどんだけの権利処理が必要なのよ、これ?」と、先行きに不安を持っていたのも確か。スピルバーグの名声を持ってしても、東宝VSサンライズVS松竹VS円谷はいくら何でもやり過ぎじゃね?(笑)

だがしかーし。私がその不安をブログに書き綴ってから、早3年。ついに公開されました。ウルトラマンは無理でしたねー。今、確か海外の権利で円谷は揉めてるんですよね。まあ、しょうがない。レオパルドンも無理でした。パンフレットには「海外での知名度が低すぎる」って書いてありましたけど、いや、日本でも十分に低いでしょう(笑)。スパロボに出てからおいでと。でも、ガンダムVSメカゴジラはやっちゃったよー。

いやー、なんつーかね。メカゴジラもガンダムも、オアシス(この映画のVR世界の名前ね)の中のメカゴジラとガンダムだったから、戦っててもあんまり違和感なかったですね・・・というか、それぞれに個別に違和感ありました(笑)。メカゴジラはあんまり詳しくないからそうでもないんですけど、ガンダムはねー。RX-78-2は登場していきなりZZっぽい見栄を切ってぴょんぴょん飛び回ってましたけど、RX-78-2はそういう動きはしないんですよ!あとね、SEが違うとだめですね。駆動音とビームライフルの発射音をアレにしてくれないと。でも、あの世界では、ガンダムは(利用時間制限があるスペシャル版とはいえ)あくまでアバターの1つだからオリジナルと違ってていいんですけどね。ガンダムそっくりの着ぐるみみたいなものってことだから。もっとも、サンライズもいろんなガンダムを作ってきましたけど、「俺はガンダムで行く!」と登場人物が言っておもむろにガンダムに変身するってのは初めて見たから、あの変身シーンは震えたわー。

全体的にも凄く迫力あってよかった。最近のハリウッド映画の派手さって、あんまりにもあんまりで「んな、アホな。いくら何でもむちゃくちゃや」というようなもの(特にコミック原作のものとかね)が多くてちょっとなーと思ったりするんですけど、コレの場合はなんせVR空間内の出来事なんで、ムチャクチャな方がリアルっていう(笑)お得な設定。冒頭の「マリオカート2045」(笑)もほんとおバカなんですけど、ティラノサウルスやキングコングがばんばん襲ってくるこれ、ホントにゲームでやりたいなあ。

全体的に原作のぎゅぎゅっとマニアな試練(例えば、映画の一場面を一字一句再現しろみたいなのがある)を見た目に楽しいものに変えているセンスは映像化としてすごく良いと思います。最後はすっごい古いゲームをやるんですが、敵役の兵士たちがそのゲームの前に一列に並んで、失敗したら床が抜けてドボンっていう地味なシーンもすごく面白くなってたし。ここぞっていう格闘シーンで「現実ではまだしも、こっちではボクの方が強いぞ」っていって、波動拳打っちゃうなんてのも楽しい。期待以上のものを見せてもらいました。さっすがスピルバーグ。

ただし、大きな不満点があります。それは、VR世界「オアシス」の扱い。

原作では、オアシスは社会インフラの1つとして成立しています。当初はVRゲームとして作られたんですが、その仕組みを利用して学校もオアシスにあるし、オアシス上で働いている人もいる。MMORPGを体験したことがある人なら、もしMMOをVRで作ることが出来たら、全身のモーショントレースなんて出来なくても日常生活のかなりの部分をそこで出来ることが想像出来ると思います。

俗に「エモ」などというコマンド入力でキャラクターにモーションを取らせる仕組みは、非常に便利です。逆に「エモ」を使いこなしていると、いかに人間が日常的にノンバーバルな意思疎通手段を使っているのかよくわかります。チャットや電話会議などを使っていると、自分が頷いたり、ちょっと眉をしかめてみたり、斜め上に視線をずらしてみたりということで相手に言葉にはならないメッセージを送っていて、それが相手に伝わらないことの不自由さを感じます。実は言葉はもの凄く不便なのです。Slackの絵文字リアクションやLINEのスタンプなどはそれを補うことができるのでユーザーに「それがないと満足にコミュニケーションが取れない」というほどの機能だと感じさせるわけです。

それを踏まえると、VRでのミーティングは非常に可能性を感じます。いや、ミーティングならむしろ自分のアバターも他社のアバターと同時に客観視点で見ている方がやりやすいと感じるかも知れません。学校の授業もそうでしょう。先生が言ったことがわかりにくければ、自分のアバターに「ん?」みたいなモーションを取らせる。それを言葉で「え?」とか「ちょっとわかりにくいです」と言ってしまうと完全に話の腰を折ってしまうわけですが、クラスの数人が同時に「ん?」というようなエモを取った場合、先生はそれをフィードバックとして受け取って何か対応するかどうかを選べるわけです。むしろ、授業はやりやすいかも知れませんね。

仕事に限らず、食事だって例えば、参加者全員に同じものを出前できるならばオンライン上で「オンライン試食会」みたいなことは可能なわけです。それはたぶん会食の機能のかなりの部分を実現できてしまう。それを考えると、オアシスのようなVR世界が現在のスマホのように「好き嫌いに依らず、持っていないと生活が成り立たないもの」になる可能性は非常に高いわけです。むしろ、仕事はVRヘットセッドをするけど、オフの時はしないなんてことが普通になることはあり得ます。今でも、PCで趣味の世界を広げている人がたくさんいる一方で、仕事以外ではPCになんて触りたくもないという人も大勢居るように。「ゲームウォーズ」の世界のディストピアは、そのようにデマンドがオンライン世界に行ってしまったが故に現実世界のプライオリティが下がった結果の社会として書かれていました。

ところが、映画のオアシスはあくまでエンターテインメント世界。世界がディストピア化したがために、みんながオアシスに「逃避している」というように描かれていました。いや、そんな簡単な話じゃないし、だからこそ敵役の企業がオアシスの覇権を握ろうと、それこそ人殺しも厭わない活動をするんだし、オアシスの創始者であるハリデーが「オアシスがただのゲームだったころは良かった」というようなことを言うんだし。バーチャル世界では全ては得られず、現実世界も大事なんだよってことは間違いないんだけど、この映画の最後でオアシスの管理者権限を得たウェイドが「火曜と木曜はオアシスをお休みにします」っていうのは完全におかしいんです。だって、「火曜と木曜はスマホを起動しなくします。めざせリア充(はあと)」ってアップルやグーグルが言ったらどうなると思います?そんなお休みにできるような世界だったら、IOIは人殺しまでしてオアシスを手に入れようなんてしませんて。

その辺りの、「あくまでオアシスはゲームです」っぽい解釈を映画で取ったのは何でなのかはよくわからないんですが、それ故に原作が評価されたポイントである「ディストピア化している現実世界」の魅力をスポイルしてしまったのは残念なところです。ラストのラストがそんな違和感で終わったのは残念だったかなー。

でも、全体としてはオタクのバカ話だし、そこがこの作品の良いところです。その点ではスピルバーグが思いっきりバカ話を膨らましてくれているので、満足度は高かった。オタク的な教養の高さによってどのぐらい楽しめるかは変わると思いますけど、全体としてはよく出来てるお話なのでオススメです。

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Stardew Valley

Nintendo Switchのインディゲームが面白いです。

もちろん、任天堂は他のプラットフォームで出た良いゲームを引っ張ってきているだけなので別に大して偉くないんですけど(笑)、ただ、Steamからフックアップすること自体は意味のあることなんじゃないかなあと思います。特にPCでゲームをすることがそれほど一般的ではない日本人にとってはかなりありがたいですね。

というわけで、Nintendo e-storeで買えるというだけである程度、面白さの保証はあるので、結構頻繁に買ってます。今度は海外で非常に評価の高い「Stardew Valley」を買ってみました。

Stardewvalley

見た感じはスーパーファミコンぐらいのグラフィックですが、なんせこれ、一人で作っているらしいです。まじかよ・・・。なんでも、「牧場物語」が大好きすぎてこれを作ったらしいんですが・・・愛が溢れすぎていてすごい。いや、「牧場物語」をやったことないんですけどね。逆に興味出てきたわ。

で、遊んでみたんですが・・・日曜日にやり始めたら1日があっという間に溶けて無くなりました。すごく面白いってことはないんですけど、テンポが良くて止めどきがない。最高の作業ゲーです。いやあ、これは素晴らしい。ヒットするのもわかる。1500円で遊んで申し訳ないです。

今は、自動灌漑農園を実現すべく、スプリンクラーの配置に悩んでます。たのしー

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