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THE FIRST SLAM DUNK

「スラムダンク」のアニメが劇場版としてリブートすると聞いて、「ああ、それはいいなあ」と素直に思いました。が、「まあ、観ないだろうけどな」とも。「スラムダンク」ほどの名作を眠らせておくことはないわけで、Bリーグもなんか盛り上がってきてる訳だし、もう20年以上前の作品だし、頃合いだろうと。「銀河英雄伝説」のリブートにも付き合ってますしね。やはり、技術の進歩は素晴らしい。

でも、不良の桜木花道がまともにバスケし始めるまで物語的にはだいぶかかるわけで、最初から観るのはかったるい。「スラムダンク」を観たことがない若者が楽しんでくれれば良くて、古くからのファンにとっては「Not For Me」なんじゃないかと。いや、私はそれほどのファンという訳でもないのですが。ジャンプ読まないんですよ。中高とバスケをやっていたこともあって、完結してから読みました。

ところがですよ、まさにあの頃ファンだった人達が観たいものが実は作られていたっていう。それを公開まで完全に隠してて。たぶん観た人の評判でちゃんと伝わるだろうという計算なんでしょう。なんてリスキー。なんてわがまま。これはね、観に行かないとダメですよ。逆に「スラムダンク」を読んだことない人はちょっと微妙かもしれない。読んでから観に行ってもぜんぜんいいかもしれない。もちろん、読んでなくてもすごく面白く観られるとは思います。最初はちょっと不親切かもしれないけど。いきなり「こいつら、誰?」って感じになりますが、でも、バスケの試合見に行ったとして、普通は選手全員の名前知らないから大丈夫だよ。それぐらい、いきなりバスケの試合に魅了されます。

そうなんですよ。試合が凄いの。3Dアニメって今、ここまでいけるの? びっくり。アト6で宇多丸さんが「これはアメコミの映像化としての『スパイダーバース』に対する日本のマンガの映像化としてのアンサーかもしれない」って言ってましたけど、ホントに凄い。本当にバスケの試合を観てるみたいだけど、ホントの試合なら絶対に観られないアングルがあるし、実写では絶対出来ない演出が入ってくるし。これをどうやって作っているのか、ホントに気が遠くなる。だから、「スラムダンク」知らなくても、なんならバスケ知らなくても、凄いことはわかるし、ちゃんと感動出来ると思う。それぐらい凄い。

でも、そんなことより、この作品は、あの頃ファンだった人達が「こういうのが観たいな」と思っていなかったけど観たら「これだよ」としか思えないものが作られているというのが凄い。でも、それが何かは言えない。ここまで秘密にしてきたものを書くわけにはいかない。まあ、もう公開されて大分経つし、私も、噂を聞きつけて「えっ?そういうことなの?じゃあ、観に行かないと」となって観に行ったんだからいいのかもしれないけども、とりあえず、もしここまでを読んで気になったら観に行って。すぐ行って。絶対その方がいいから。

「いやいやいや、信じられんでしょう。いいよ、言ってよ。聞いて、へーって思ったら観に行くから」という人のためと、ネタバレの感想を書きたいからとの理由で、もうこの下に書いちゃうよ。ネタバレバリアー!

 

 

 

 

いいかな?

 

つまりね、こういうことです。「スラムダンク」のファンにこう言ったら全員、「えっ?」ってなるじゃないですか。

宮城リョータを主人公にした山王戦を、CGアニメで井上雄彦が納得するレベルの動きにしました

なにそれ、観に行かないわけないじゃん。山王戦?りょーちんが主人公?プレイはCG作画?まあ、そりゃそうだ。井上雄彦が納得するレベルで動かすにはそれしかありえねぇ。でも、本当にできるの?モーションキャプチャで動かしたら、今までのアニメとノリが繋がらなくなるんじゃない?あ、だから声優全取っ替えなの?マジかよ。ホントにマジなんだな。そんなの、いくら金がかかるかわからない上に、見た目地味で儲かるかどうかわからんけども、それでもやるんだな。そうだよな。言われてみれば、その通りだよ。

観たかったの、それだわ

いやあ、最高だったー。泣いたー。湘北に入ってよかったー。いや、入ってないけど、もう、なんか入ったわ。これはね、ホントに凄い作品ですよ。こんなアニメ観たことないですよ。気が遠くなります。

あとね、音が最高。ホントに体育館にいるみたい。とりあえず、劇場に観に行っとけ。

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