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三体III 死神永生/劉 慈欣

ついに完結編。出ました。

いやー、面白かったー。なんか、ホントにてんこ盛りというか、ごった煮というか、ある意味で「ハイペリオン」みたい。ただ、今回は程心ちゃんが一貫して主人公なので、その分の読みやすさはあります。ありますけど、今度は時間の方がびゅんびゅんとカッ飛んで進んでいくんで、そっちが大変。

でも、ここに惜しみなく投入されているSF的アイデアの数々には、本当に恐れ入ります。後書きによると、この「死神永生」では前2作ではある程度セーブしていた「ハードSFテイスト」をフルブーストにしているらしいです。物理学科卒の私は面白がってますけど、普通の人はどうなの?ひも理論が10次元を必要としているけど、我々の4次元以外の6次元はどうなったって話がありますが、まさか〇〇がどんどん〇〇してしまったので残り少なくなっているとか、面白いの、この話?(笑)

というわけで、もう面白さは保証されてるんで読むしかないです。今から思うと、「三体 I」はゆったり進んでたなあ・・・。

というわけで、以下、ネタバレです。本を読んだ方だけ、どうぞ。

 

 

 

こんなものでいいかな?

さて、最後まで読んだ方は全員思ったことがありますよね?それを書いておきましょう。

「最後、2人を会わせないとか、作者は鬼か!」

なんだろう。これも一種のロマンチックなの?これだけ引っ張っておいて、地球人類最後の2人を程心と雲天明にしないんだから、ビックリですよ。

なんていうかね、この雲天明が陰キャな理系男のシンパシーをくすぐるんですよね。こんな自分にも声をかけてくれる優しい同級生に恋をして、恋をした記憶だけ大事に生きてるという男。そして最後には彼女の心を手に入れるのに、その瞬間、自分は(それも彼女のせいで)お味噌だけになっているという・・・こんな話書くなよと(笑)。どんな絶望的なラブストーリーだよ。で、そこから800ページ引きずって、会わないという。酷い。こういう酷いのを書いてみたい気持ちはすごくよくわかる(笑)。

宇宙ヨットを連続核パルスで吹っ飛ばす話。異星人の超技術宇宙船を4次元空間からぶっ壊す話。光速を遅くすることにより星系をまるごと事象の地平線の中へ閉じ込める話。地球人類を木星の影に作ったスペースコロニーに移住させる話。太陽系をペラペラにすることにより破壊する話。いろとりどり、何でもあり。そして、最後はとっくに地球文明が滅び去った後、次の宇宙に行く話ですよ。すごいね。

で、今、感想を書こうかなと思って上巻の頭を見返して、コンスタンティノープルの話を読んであったあったと。これも、もう一度読むと4次元の欠片の話ってわかる。うあー、もう一回読まないとだめかー。「時の外の過去」パートもあるしなー。

いや、感想まとまらないな。まあいいや。こんな面白い小説だから、また読み返すこともあるだろう。とりあえず、今は満足!


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