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最近のF1はつまらないのか

個人的には、今年、F1は凄く楽しいです。

というのも、オンライン上でF1について知ったり、語ったりすることがすごく増えたからです。

まず、数少ない全線現地取材をしているジャーナリストの米家さんが主催しているF1 LIFEというサイトの有料会員になりいろいろな現地からの情報をゲットできるようになったこと。さらには、米家さんがF1 LIFEユーザー向けにやっているFacebook上のオンラインサロンでお話しさせてもらう機会が出来たこと。

今年は開幕戦の木曜日朝に、F1の技術部門の責任者でF1ファンに取っては「審判団の大本締め」的な存在だったチャーリー・ホワイティングさんがエコノミー症候群で亡くなるという悲しい出来事がありました。前日のコース下見のときには元気にコースを歩いていたそうで、全F1関係者ならびにコアなF1ファンの間に衝撃が走りましたが、そのコース下見の時に米家さんが動画を撮っていて(去年の暮れ頃にOsmo Pocket買ったんだそうです)歩いているチャーリーさんが映っていました。こんな映像をただのファンがそれもその週末のうちに見ることが出来るなんて、凄いことですよね。駅の公衆電話に100円玉をツッコミながらダイヤルQ2の予選結果を必死にメモしていた高校生の私に、そんな未来が来るって教えてあげたい(笑)。

もうひとつは、port Fのミヤケさんにちょっとtwitterに絡んだことがきっかけでport FのDiscordコミュニティに誘っていただいたこと。

リアルタイムでレース観戦をするときは、チャットでわいのわいの言いながら見るようになってすごく楽しい。これも、それこそ技術的にはインターネットがなかった頃のNiftyserveのRTでも出来たことではあるんですが、今年になって初めて体験するんですよ。いやあ、周りにF1ファンがほとんどいなくなってしまった現在、こうやって顔も知らない(いや、1度オフ会もいったんですが、どの方もハンドルネームと顔は一致してません^^;)方達と、毎戦楽しく盛り上がれるのはすごく楽しいですね。

そんな楽しい2019年シーズンですが、まー、メルセデスとハミルトンが強すぎて、チャンピオン争いは事実上終わってます。もちろんボッタスはまだまだチャンスがあるんですけど、ちょっと逆転するイメージはないですね。そんなわけで、F1が退屈だとみんなぶーぶー文句をいっているわけです。特に今年は、8戦もやってまだ一度もメルセデスが負けてない。これはちょっと強すぎる。まあ、みんなが文句をいう気持ちも、わからなくもない。

わからなくもないんだけども、じゃあ、これが誰かのせいかというとそんなことはないわけです。むしろ、F1の歴史で言えばチーム間の実力が拮抗していることの方が珍しい。今やF1は車体性能のガチの性能勝負をしている数少ないカテゴリーで、他のカテゴリーはワンメイクかBOP(性能調整)があるのが当たり前です。抜きつ抜かれつのレースを楽しみたいのであればそうせざるを得ないというがもはやレース界の常識と言ってもいいでしょう。BOPをしない限り、マシンの性能差によって独走レースになってしまうことは避けられません。それをそのままにしてよいかというともちろんそうは思いませんし、今のF1には正すべき点がたくさんあることは論を俟たないでしょう。しかし、今のF1が過去に比べてめちゃめちゃ良くない状態かと言えば、決してそうは思いません。

しかし、感覚で語っても仕方ない。私が見てきた過去30年近いF1シーズンのうち、チーム間でチャンピオン争いがされたシーズンがいったいどれだけあったのか、書き出してみることにしました。

あれー、自分の感覚より圧勝のシーズンが2010年以降多いですね。そうかー、これだと最近のレースがつまらないと言われてしまうのもわからなくもないですか。ただし、ベッテルとハミルトンの時代が続いてますけど、その間ずっと余裕でチャンピオンを取っているかというと、そうでもなかったということがわかると思います。

そうかー。確かにここ10年は戦力差が固定化される傾向なんですね。しかし、2010年代の前半に最強を誇ったレッドブルも2009年の大きなレギュレーション改定前は優勝が狙えるチームではありませんでしたし、2014年のパワーユニット時代の直前のメルセデスがまだまだチャンピオンになれる状態ではありませんでした。2014年のパワーユニット時代の前半は、決定的な戦力差を生んでしまったパワーユニット自体を開発凍結するという間違った施策がメルセデスの独走を招いてしまいましたが、その影響はもうありません。今のメルセデスの強さの半分ぐらいはハミルトンの強さで、ロズベルグとの対決によりハミルトンが無敵の心の強さとチームとの信頼関係を手に入れてしまったことによるので、技術的なもんだいじゃない気もしますしねー。

というわけで、データに基づいて分析してみたところ、やっぱり最近のF1は(昔に比べて)つまらないという結果になったわけですが、これの解決は難しいです。レギュレーションの安定が接戦を生むというのも正しいんですが、20年以上続いていたマクラーレン・フェラーリ・ウィリアムズ・ルノーという4強時代を終わらせたのは2009年、2014年のレギュレーションの大改定だったことも間違いないわけですし、開発を自由に行う以上、安全性を維持して、かつ、開発対象に社会的意味を持たせるために、レギュレーションは変更し続けなきゃならないのはF1の宿命です。これからも難しい舵取りが必要になるわけですが、心のどこかではいかにメルセデスといえどもいずれは失敗するだろうとも思ってます(笑)。接戦の素晴らしいシーズンも、圧勝のシーズンも、ファンは自ら楽しみを見つけて、F1を見続けていくのだと思ってもいるのです。

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