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アベンジャーズ修行8:「インフィニティ・ウォー」最初の「アベンジャーズ」以降に積み上げたものをご破算する喪失感が凄い

ついにラスボス現る。ここまで7本の予習中では「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でだけまともに登場していたサノスさんがやる気を出し始めました。

 アバンからハルクとソーとロキをボッコボコにし(なんでこの3人が一緒に居たかは「マイティ・ソー」の3を観ないとわからないらしい)、やったら強えぞサノスさん。メンタルも強いし、物理的にも強いし、権力も持っている最強の敵。しかし、次々に手下を送り込んできてるけど、娘二人を見る限り、あんまり人望はありそうに見えないんだけどなあ(笑)。

スタークとキャプテンは「シビル・ウォー」で仲違いをしたまま。「サノス来ちゃうよ、やっべぇよ」とハルクが騒ぐものの、「キャップに電話するの、気乗りしなーい」な社長。そこへ案の定、サノス一味がやってきて、ドクター・ストレンジとアイアンマンとスパイダーマンを宇宙の彼方へ連れて行っちゃいます。

そんな感じで、アベンジャーズ達は3チーム進行。タイタンでサノスを迎え撃つスタークチーム、ガーディアンズに拾われおバカと意気投合してしまうソーチーム、こそこそ地球を守っているキャプテンチーム。初期アベンジャーズの柱である3人がそれぞれに別行動。スタークはおバカをちゃんとまとめて作戦行動を取らせ、あと一歩でサノスからガントレットを奪うところまで行くも、やっぱりおバカのせいで敗北。ソーは脳筋パワーで新しい武器を作り上げ、いざサノスのクビ取ったるでぇと意気揚々。キャップはワカンダで大軍勢を率いて大乱戦。しかし、結局は敗北。最後の最後、ソーがあと一歩のところまで行くんですが、サノスの野望は成し遂げられてしまいます。

たくさんのヒーロー達を3チームに分けて動かすことでちゃんと各々に見せ場を作り、3つが並行するのでややこしくなりそうなところをサノスの主観で物語を進行させることによって「基本的にサノスがひとつずつ石を集める話」にまとめて観やすく構成していて、とっても良く出来た映画です。

そして、サノスの野望が「世界の命を半分消滅させること」なわけです。正直何を言っているのかよくわかりませんが、意味がありそうなことをサノス君は言います。言いますが物語の構造としては「いっぱい増えたから、減らします」なわけで、あらなんでしょう、RADWIMPSの「おしゃかさま」かしら。いやいや、10年かけてヒーローの数を増やしたのはあんた達でしょうよ。それを「増えすぎたから、減らします」って。メタ的には凄いことを言っているわけですよ(笑)。でも、物語の要請としてはとても理にかなってる。これはすごいですね。そして、ヒーローもインフィニティ・ガントレットの力で消え去っていくんですが、じゃあ、誰が残ったのかと言えば、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソー、ハルク、ブラックウィドウ、ホークアイという最初の「アベンジャーズ」のヒーロー達。最初のヒーローは誰も消えてない。つまり、「アベンジャーズ」にはじまって、次々に新しい仲間を増やしてきたわけですが、集大成となる「エンドゲーム」は最初のメンバーで戦うよってことなんですね。まさに、最終回に向けての下準備に相応しい話。ずっと戦ってきて、仲間も増やしてきた。それを一端全部失って、最初の地点に戻された。

さあ、どうする「アベンジャーズ」!

上手い。この10年付き合ってきたファンは、積み上げてきたものを一気に失った喪失感をこの映画で共有しているわけですけど、それだからこそのカタルシスが「エンドゲーム」にはあるはず。いやあ、予習してきて良かった。「マイティ・ソー」と「エイジ・オブ・ウルトロン」ではちょっと心が折れかけたけど(笑)、8本ちゃんと観てよかった。なるほどなあ、みんながハマるのはよくわかります。

というわけで、予習はここまで。いよいよ「エンドゲーム」は映画感へ観に行きます!

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