あけまろしく
世界の激動に比べて、なんだか日本は平和に取り残されたような2016年でしたが、無事終了。2017年が始まりました。あけましておめでとうございます。
今年の年末年始は、トラブっているプロジェクトに派遣されている関係でほとんどお休みがありません。まあ、そもそもトラブっているからこのプロジェクトに呼ばれたわけですから私のせいでもなし、立て直せと言われているわけでもない(し、そんなこと私ができるものでもない)し・・・で何の感慨もありません。もうこの仕事を15年もやっていれば、こういうやり方で仕事をすればだいたい何がどうなるのかは想像がつくわけで。
というわけで、今年は近年には珍しく12/30まで働いていて、また1/3から出勤するのでお正月といってもただの週末3連休です。で、またちょうどmilueが風邪をひいて寝込んでいるので、ただ、ぼーっとして過ごしています。
だから、今年はおせちも作らず。31日に砂町銀座までいってなんやかんや買ってお重に詰めてはみたんで、それっぽくはしましたけど。海老を焼いたのと、煮染めだけ作りました。意外と形にはなるものです。毎年これでもいいかな(笑)。
さて、昨年を振り返ると・・・やっとこの業界の変化にウチの会社も追従しはじめたのかなという気がします。新しい技術や考え方、人材がWeb界隈に集まり、それが業界全体に伝播するという流れがずっと続いていて、しかしながら、米国本社はまだしもウチの日本法人はここ10年まったく変わらずにいたわけですが、ここ数年、やっと変わっていこうという姿勢が現れ出しました。
そんな流れでスクラムマスターの研修を受講させてもらったり、クラウドツールを使った開発の勉強会をやらせてもらったり、上からの変化の圧力はそれなりに感じます。アジャイル開発には良い点も悪い点ありますが、安く上がるのはどうかんがえてもアジャイルの方。アジャイル開発がある程度の信頼を勝ち得てしまえば、価格競争力で勝つものが市場を制してしまうのは当然です。発注するお客さんの側は安い方を選ぶだけだからどこかで雪崩をうって変わることでしょう。
しかし、作業を人月でしか測らないやり方から、チーム開発への方針転換は作る側にとって相当に重いプロセス変更です。見積からチーム作りからレビューの仕方から、まるで違う。しかし、この動きに追従しなければ、下手すれば、重い開発プロセスを抱えたまま価格だけアジャイル並みになってしまうわけで、会社が焦るのも無理はありません。
しかし、ウチの社内をみれば同僚たちの意識改革は遠いです。私の同期はちょうど就職氷河期にITだけ景気が良かった世代ですから、他の世代に比べてたくさんいます。その世代が、当時最新技術だったJ2EE+Strutsで重ーいプロセスの開発をがっつりやって、その経験だけで仕事を続けてるので、それが染みついちゃっているんです。入社した当時は、COBOLやPL/1のシステムをレガシーだと思ってみていた我々ですが、15年経ってみればJavaで作ったシステムも立派なレガシーになってしまいました。
今でもCOBOLやPL/1のシステムの更改やメンテナンスの仕事がたくさんあるように、Javaのシステムもずーっとおつきあいしていくことになると思います。思いますが、システムのアーキテクチャが古いからと入って、仕事のやり方が古くて良いというわけではありません。とはいえ、近年のアジャイル開発を支えている一つがプログラミング言語の記述力向上なのも確かですし、古いアーキテクチャには古い人間がアサインされるわけで、変わっていかないのもしょうがない。
というわけで、同期を見渡しても「Macってスタバでドヤする人が持つものでしょう?」「JavaScriptなんておもちゃでちゃんとしたシステムがつくれるんですか?」「メールでちゃんと依頼をしてくれないとエビデンスが残らないから困ります」「手順書はExcelで下さい」てな人の割合が半分ぐらいはいる感じ。この状態が、これから急速に変えられてしまうんでしょうね。
で、ともかくストレスが溜まるのでできる限り2017年はできるだけレガシーなシステムやプロセスや人に近づかないようにやっていきたいなと。そして、レガシーな状況に放りこまれたら、空気を読まずに逆らっていきたい。私はそれが正しい道だと思っているし、少しでも早く状況を変えたいと思っているので。
それで多少の不利益を被ったとしても、別にこの先出世するわけでもしたいわけでもないし、ずっとこの会社にいたいわけでもないし。まあ、上で言ったとおり、ウチの会社は割と偉い人はちゃんとしている会社で、大会社でそういうところがちゃんとしているのって珍しいですから、蹴って出て行こうともあんまり思わないんですけど。
アジャイルっていっても、本質は「本当にその作業や書類やプロセス、必要?もっと良いやり方があるんじゃないの?」って、ただ問い続けるだけのことなんですけどね。それをやらずに「え、そうするのが当然でしょう」「そうしないと気持ちが悪い」などの訳のわからない理由で意味の無いプロセスを回そうとする奴が本当に多いことに辟易しているので、引き続き喧嘩上等の四十路を突き進んでいこうかなと。ちょっと最近丸くなっちゃったような気もするので、締め直していくぞ。
というところが、2017年の抱負でした。かかってこいや。
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Comments
アジャイルだとプロセス云々、エビデンス云々というのは僕から見ても、本末転倒感がある。
本来プロセスは、開発目的達成と品質管理のためにあるので、それを意識し、目的にすればなにやっても、何を使ってもいいと思う。
まあ、時間とお金が発生する場面では、ある程度の形式化は避けられないとはおもうが。
Posted by: nac | January 04, 2017 10:54 AM