F1GP 2016#17 日本GP
あれあれあれ・・・
シルバーストーンが終わった段階で今期のチャンピオンがハミルトンに決まりましたと当確を出しましたが、ここにきて大きく変わってきました。
とはいえ、夏休み明けからハミルトンは勝てずロズベルグの優勝が続いていても、まだ前戦のマレーシアGPまではまだ結局のところハミルトンが最終的にはチャンピオンになるんでしょと思ってました。ハミルトンが勝てていないのも、ロズベルグの速さに敗れたというよりはトラブルであったり、スタートプロシージャーの失敗(実際のところ、今のF1のスタートはドライバーの上手い下手とあまり関係しません)であったりで、どうにもツイてないなという感じでした。
そして、マレーシアGPのエンジンブローが仮になかったら。おそらく、2016年のチャンピオンはハミルトンのものだったでしょう。ハミルトンがマレーシアGPを優勝して290ポイント、一方のロズベルグは285ポイント。この状態で残り5戦としての鈴鹿。もう去年の再現しかありえない感じ。
ところが、セパンでのエンジンブローはそうとうハミルトンを精神的に痛めつけてしまったようで、鈴鹿に現れたハミルトンはすっかり毒気が抜けたような感じになっていました。木曜日の記者会見ではすっかり拗ねて質問に答えず、日本メディア向けのインタビューでは「日本に住みたい」などと見ている日本人が全員「嘘つけ」とツッこむような回答をし、イベントもリラックスして「僕は昔、空手をやっていたから日本語で10まで数えられるよ」とサービスしたりしてました。機嫌は良さそうだけど、ちょっと違和感を感じました。あれ?もしかして、ハミルトン諦めちゃった?
というわけで、今でも速さはともかく強さではロズベルグはハミルトンに全くかなわないと思っているので、ハミルトンのモチベーションと二人の運勢次第ではハミルトンにもチャンピオンの可能性は十分あると思います。しかし、どうやらハミルトンの中では今年は終わっちゃったっぽい。まさかの当確からの逆転になってしまいそうです。まあ、あれだけ壊れればしょうがないかな。
さて、鈴鹿でのもう一つの話題といえば、ホンダのまさかの惨敗です。雑誌に掲載された長谷川さんのコメントによると、シミュレーターで出ていたタイムがまるで出なかったらしく、イニシャルのセットアップが大外れで、そこから戻せないまま終わってしまったご様子。鈴鹿はセットアップの妥協点を見つけるのが難しいサーキットとして知られていますが、その鈴鹿に持ってきた途端に他のサーキットよりガクッと戦闘力が落ちるということは、よほどセットアップの幅がないマシンだということなのでしょう。こういうキャラクターは意外にずーっとチームは引きずるものなので、来年のマシンも心配です。
さて、最後におまけ。WEC富士でのトヨタの優勝おめでとうございます。他では勝てないけど富士では勝てたということは、トヨタが正にサルテサーキットに照準を絞っていた証拠で、ル・マンでのあわやの優勝が決して運のなせる業ではなく、狙って取りに行ったものだったという証明になったのではないでしょうか。しかし、最終スティントに新品タイヤを履いてペースに勝るアウディの、それも日本育ちのロイック・デュバルを抑えてトップを守り切った小林可夢偉は素晴らしかった。なんだろうな、このホンダとトヨタの明暗は。
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