F1スーパーライセンス発給条件について
世界各国の代表的な11のカテゴリーのレースでのドライバーズ・ランキングに応じてポイントを付与しし、ポイントが「3年以内に40ポイント以上獲得すること」を要件とした
スーパーライセンス発給条件の明確化自体は良いことじゃないかと思いますね。今だとスポンサーさえついていれば誰でも上がれることになってしまいますし、そうなると下位カテゴリーの存在意義が無くなってしまいます。
GP2のチャンピオンが3年連続で上がれないにもかかわらず、マックス・フェルスタッペンがろくな実績もないまま上がってくるのでは、GP2がかわいそうです。
ただ、この獲得ポイントがちょっと厳しい気がします。
私がF1を見始めた頃のスーパーライセンス発給条件はおおむね以下のような感じだったと思います。記憶だけですが・・・
- F2相当カテゴリー(当時だと、F3000)での優勝
- 各国F3チャンピオン
- 上記に準じる成績
てな感じだったと思います。で、だいたいすぐにF3チャンピオンを取ってF1に入ってくる(セナとかがそう)のは大物、F3000で経験を積んでくるドライバーはなかなか大成しないなんて言われてました。
で、今回の制度では3年の累積ポイントが40ポイント必要だということになっているんですが、各シリーズのチャンピオンがもらえるポイントが
- 60ポイント
- FIA F2
- 50ポイント
- GP2
- 40ポイント
- ユーロF3
- WEC(LMP1)
- INDY CAR
- 30ポイント
- GP3
- Formula Renault 3.5
- 20ポイント
- Super Formula
- 10ポイント
- FIA F4
- National F3
・・・正直、うーんって感じです。
年間チャンピオンを獲得すれば条件を満たすのが、GP2、ユーロF3、INDY CARだけではちょっと厳しすぎます。ちなみにFIA F2ってのは「将来作るよ」と言っているだけでできるかどうかもわからないクラスです。WECはそもそもF1で実績を上げたドライバーが走っているクラスで育成カテゴリーではありません。
現実的なラインとして、GP2でちゃんと1勝を上げられるレベルのドライバーならF1で十分に活躍できるはずです。GP2といえど、チャンピオンになるためにはどうしてもドライビング以外の力が必要になります。それを求めるのはどうかと思います。
というわけで、私の修正案。
ポイントが3年での累積になっていますが、累積にする必要なんてないです。過去3年のどれかの年で条件を満たせばよいことにして、条件は各国F3のチャンピオンが得られる10ポイントに引き下げるぐらいで良いんじゃないでしょうか。各カテゴリーで10ポイント稼ぐためには先の表でいえば、シリーズ順位が
- 6位以上
- FIA F2
- 5位以上
- GP2
- 4位以上
- ユーロF3
- WEC(LMP1)
- INDY CAR
- GP3
- Formula Renault 3.5
- 3位以上
- Super Formula
- チャンピオン
- FIA F4
- National F3
こうしてみると、もともとの表も悪くない感じです。日本人としては、SFの地位がもっと上がって欲しい気もしますが、上の条件のもとで「過去3年のシリーズ順位3位以上」のスーパーライセンス有資格者リストを作ってみれば
- ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
- アンドレ・ロッテラー
- ロイック・デュバル
- 山本尚貴
- 中嶋一貴
- 塚越広大
- 伊沢拓也
の7名。まあ、妥当なラインじゃないでしょうか。このメンツと争えないようならどうせF1に上がっても大した成績は残せないでしょう。
そして、各カテゴリーのレベルを調製して、機能していないカテゴリーを抜くと
- 5位以上
- GP2
- INDY CAR
- 4位以上
- Auto GP
- Formula Renault 3.5
- Super Formula
- Auto GP
- ユーロF3
- GP3
- National F3
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