F1GP2014#15 日本GP
何か言いようもないもやもやした気持ちを抱えたまま、日本GPから一ヶ月が経とうとしています。
今年は、すごく久しぶりにF1日本GPを観に行きました。金曜日の様子は当日に書きました。事故のこともあり気持ちは乗らないのですが、土曜日、そして日曜日のことも未来の自分のために書いておきます。
金曜日に電車ルートの実情を観た上で、帰りの難波駅で土日の往復の近鉄の切符は確保してました。なので、移動はすべて時刻通りになります。近鉄難波発8:00の近鉄特急でいざ白子へ。実家からだとトータル2時間近くかかりますが、難波から白子まで1時間半ゆっくりと寝られるので、楽といえば楽です。
電車に乗り込むと、どかどかとツアーの外人さんが乗ってきました。少なくとも英語ではないことばをしゃべってます。みんなでかい。ガイドさんは日本人みたいです。
たまたまガイドさんが隣の席だったので、「みなさん、どこからお越しなんですか?」と聞いてみたところ、「アルゼンチンです」とのこと。アルゼンチン・・・ひとりもドライバーは思い当たりませんが(今、Wikipedaを調べてみたら、ファンジオとカルロス・ロイテマン!)、過去、GPはやったことがあるような・・・(さらに今、調べてみたら1995~98は開催されてます。観てるハズだな)。
「台風心配ですね。日曜日のスタート時刻を繰り上げようなんて話もあるみたいですよ」とガイドさんに振ってみると「ええー。そんなことありうるんですか?」と驚いてました。柴田さんのツイッターを見せて、「この人をフォローしておくといいですよ」と教えてあげました。いやあ、ガイドさんにとっては大変ですよね。でも、心の底では「そんなヨーロッパの視聴率が下がるようなこと、バーニーはしないと思いますけどね」と(笑)。
白子について、バスへ。金曜日は駅のロータリーに駐まっていた臨時バスも、この日は商店街へ移動。ゆったり揺られてサーキットへ。通路を挟んで座っていた男性に"How match is it?"と話しかけられてびっくり。中国人か韓国人か・・・話しかけられるまで外人さんだと思ってなかったから(笑)。"Bus tichet?"と聞くと、私の袖口を指さします。ああ、昨日買ったこのウィリアムズのTシャツか、ええと・・・"8000 Yen", "hum, thanks!"。チョイスを褒められたみたいでちょっとうれしい。
サーキットに到着して、場内実況が聞こえてくるとびっくりなニュースが。この日、フリー走行前にベッテルのレッドブル離脱とクビアトの昇格が発表されたんです。スタンドへ急ぐ人々の口々にも「ええーっ・・・」という戸惑いの声が上がっていました。
さて、今回のチケットはローソンシート。逆バンクからダンロップにかけて。それなりにマシンの動きが見られて、かつ、国際映像が見られるモニターがあるところということで選びました。今回はMilueも一緒なのでモニターがないとさすがに辛いだろうと思いまして。というわけで、グランドスタンドのシケイン側の地下道をくぐって自分の座席へ。
この日から合流したMilueもちゃんと午後のセッション前に鈴鹿に到着して(期待してなかったけど、えらいぞ)、予選を観戦。結果については割愛します。帰りに翌日を見越して、新しいポンチョを買っておきました。
さて、問題の日曜日。台風が近づいていたわけですが、別に風が強いわけでもなく、しとしとと強くなったり弱くなったり、雨が降り続いていました。雨のレース観戦も初めてというわけではなく、許容範囲内です。
ただ、初めて参加した「エフワンのすくつ」の名刺交換会は苦戦しました。そもそもみんなが傘をさしているのでどれがすくつの集団かわからずにかなりうろうろする羽目に陥りましたし、せっかく作った名刺もインクジェットプリンターで作ったものなのでどんどんへろへろになってしまうし。せっかくもらった名刺を眺めているヒマもありません。名刺交換会の間にもどんどん雨は強くなり・・・途中で退散しました。緊張もしていたので、みなさまの顔もさっぱり覚えられず・・・。でも、またイベントに参加してみたいです。
ともかく、金曜日からトバしてしまったので、すっかり疲れてしまっていたこともあり、早めに自分の席へ移動しました。レース前には小降りの時間が続いていたんですが、なんの嫌がらせかスタート前のセレモニーの国家の演奏で起立して帽子を取った瞬間に激しい雨が(笑)。そのままスタート時刻まで降り続き、レースはSCスタートに。あまりに退屈でうとうとして、目が覚めてもまだSCだった悪夢の富士を思い出したりしましたが、いったん小降りになれば水がひくのは速く、レース再開し、中盤はインターミディエイトのレースが。
オーバーテイクはあまり期待できないシートだと思っていましたが、なぜかレッドブルが逆バンクからダンロップで再三のオーバーテイクを見せ、迫力のあるレースを楽しめました。さすがにマシンが集団で目の前を通ると聞こえなくなるピエール北川さんの場内実況と、ピットFMのおぐたんの解説を切替ながら(イヤホンを付けたり外したりしてるだけですけど^^;)レースは十分に楽しめました。いままで場内実況ってレースが始まってしまうと聞こえないので気にならなかったんですが、場内実況とピットFMは同じ内容の方がいいなあ。両方聞くのは大変です。
レース終盤に雨が激しくなり、インターミディエイトでは厳しくなるのは明白でしたが、レースはあと10周。SCもあり、あたりは薄暗くなりつつありました。10周インターで耐えた方が得なのか、それともレインに履き替えた方が得なのか。微妙な判断です。いち早くインターに変更したジェンソン・バトンが今度も早めに動きフルウェットにチェンジ。さあ、他のドライバーはどう動くか・・・と興奮が高まってきたとき、あの事故が起きました。
スーティルのコースアウトは「あー、やっちゃったね」でした。しかし、マシンの撤去作業が順調に進んでいる中、突如、セーフティーカーの表示。そして赤旗。ピエールさんはわりと早い段階で、ビアンキが同じ場所へ突っ込んだという情報を得ていましたが、ピットFMの中島さん(だっけ?)と小倉さんは国際映像の事故現場の遠景にビアンキのテロップが出ても「これは間違いですよね?スーティルですよ」と言ってました。
もちろん客席の私も何がなんだかわからず。わかっているのは、目の前を通常のクラッシュなら入るはずのないメディカルカーがセーフティーカーに先行して通過していったことだけです。ただ、徐々に嫌な予感がしてきます。仮にビアンキがクラッシュしたのだとしたら、なぜコースアウトの映像がリプレイで出ないのか。なぜ事故現場が遠景でしか映されないのか。答えは1つしかありません。予感を裏付けるようにSCが赤旗になり、レースの打ち切りが宣告されてもまだ重大な事故が起きたというはっきりとした情報はありませんでした。
ダンロップからはメディカルヘリのヘリポートが見えます。ヘリのローター音が高くなってきました。すぐに病院に搬送しなければならないレベルのけが人が出たことはこれで確信しました。その頃、ツイッターでは「マーシャルがけがをした」だとか「雨でヘリが飛べないのになぜレースをしたのか」だとか不確実な情報が沢山流れていました。
しかし、少なくともヘリは飛んでいきました。間違った情報を打ち消すために写真入りでツイートしました。
ドクターヘリ、離陸 #f1jp pic.twitter.com/ag2rjLBO4a
— 丹原 匡彦_Tambourine (@tmbrms) 2014, 10月 5
ただ、ヘリが離陸した後、すぐに救急車のサイレン音も遠ざかっていきました。後でビアンキは救急車で運ばれたことがわかりましたが、ヘリもサイレンを鳴らした救急車も鈴鹿を出発したことから、複数のけが人がいるのかなと、このときは思いました。
シャンパンファイトのない表彰台セレモニーがあり、その後、頑張ってくれたマーシャルの撤収を手を振って見送ったりしながらしばらく席で時間をつぶしました。どうせしばらくは混んでいるだろうと思ったからです。自分の席のブロック最上段まで上がると遠くに事故現場も見えましたが、なんせ遠いので何もわかりませんでした。
その後もふらふらとメインスタンドで昼食のサンドイッチの残りをつまみながら撤収作業を見物したり、寄り道をしつつバス乗り場に行くと、長蛇の列。これは予約していた近鉄特急に乗れそうもありません。レース後のイベントがキャンセルになったので、集中しちゃったのかな?
幸い、名古屋で夕食を取ろうと思って新幹線の時刻は遅めにしておいたので新幹線には乗れました。しかし、ずぶ濡れへとへとで立ったまま1時間弱の急行電車はくたびれました。でも、1時間でついちゃうんですね。大阪よりはだいぶ近いな。
新幹線のホームに上がると人混みができていました。ツイッターを見ると、ちょうど「名古屋駅でベッテルに遭遇」というツイートがあり、「マジカ?!」と思って近寄っていってみたら、なんと千原ジュニアさんでした(笑)。いや、ジュニアさん好きですけど、ちょっとガッカリ。
そんなこんなで、初めての新幹線での鈴鹿遠征は終了です。へっとへとに疲れましたし、正直言ってビアンキのことを考えると楽しい気分にはなれませんけど、94年以来の雨の鈴鹿を体験できたし、新しいパワーユニットの音も体感でしたし、すくつのイベントも覗けたし、いろいろと収獲はありました。毎年はちょっとしんどいですけど、また行きたいですね!
「スポーツ」カテゴリの記事
- 最近のF1はつまらないのか(2019.06.29)
- 稀勢の里と照ノ富士について思うこと(2018.12.01)
- F1.2グランプリ 2018前半戦(2018.08.02)
- トヨタのル・マン優勝の意義(2018.06.24)
- F1GP 2018#1 オーストラリアGP(2018.03.26)
Comments