RUSH
ちょいと前の話ですが、F1の伝説的な二人のドライバーの対決を描いた映画、「RUSH」を公開週の週末に観てきました。(つまり、もうけっこう前です。ちょっとドラクエに忙しくて・・・)
私ももう長いことF1ファンをやってますが、この映画のクライマックスは1976年のシーズンなので、当時のことはもちろん全然知りません。日本でF1がブームになるのは鈴鹿で日本GPが開催され、中嶋悟が日本人初のフル参戦をした1987年以降のことで、ほとんどのF1ファンにとって、1976年シーズンは「なんかすごかったらしい。よくしらないけど」というものでしょう。もっとも、この年の最終戦として、初めて日本でF1GPが開催されて、富士スピードウェイは大雨で・・・というような話をTVや雑誌や、あるいは先達からたくさん聞かされてはいて、何が起きたのかのあらましは知っています。
映画は、二人の主役、ジェームス・ハントとニキ・ラウダのキャラクターの若かりし頃(F3時代)からスタートし、普通の映画のように始まります。奔放なハントに緻密なラウダ。ラウダが持参金を用意してF1に参戦してすぐにチームにマシンの軽量化案を提示して(「マグネシウムを使うんだよ!」)実現してしまうあたりは、私がF1を見始めた1990年でもまったくあり得ない話で、「ホントかいな?」と思ってしまいますが、なんせ昔のことなのでよくわかりません。
しかし、物語が進み、焦点の1976年シーズンになると、本当に1シーズンレビュー映像を見るかのように変わってきます。本物の映像も使われているらしいんですが、どれがそうなのか全くわかりません。二人の戦いにぐいっと引き込まれますが、ご存じの通り、ニュルブルクリンクの悲劇的な事故で水を差されます。
不死鳥と呼ばれたラウダがその事故からわずか数ヶ月で復帰することや、そこまでして復帰したラウダが最終戦に・・・というエピソードがこのシーズンを特別にしているわけで、映画もそのクライマックスに向けて結果がわかっているのに目が離せない映像になるんです。しかし、あまりにもハントとラウダのレース自体が魅力的に見えて、事故など起こらなかった1976年を観てみたい気にさせられました。そう思わせるってことは、少なくともレースファンにとっては素晴らしい映画であったことは間違いありません。観に行って良かった。
ただ、ラストシーンの飛行場のシーンは・・・まあ、なんせアンチクライマックスなのでドラマを終わらせるにはああいう形になるのかもしれませんが、二人の主人公が饒舌に内面を語るのはちょっと違和感がありましたね。
ちなみに、私が観た映画館では吹き替えと字幕が交互に上映されていたのですが、吹き替えの方は主人公をKinKi Kidsの二人がやっているということで女性二人組なんてお客さんが多かったみたいです。堂本光一さんはかなりマニアなF1ファンなので出来に不安はないですが、どうなんだろう、ジャニーズファンのお気に召す映画だったのかどうか、聞いてみたかったですね。
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