2013秋アニメ 1話感想 そのよん
模型の国からこんにちわ。次は模型業界的に頑張って欲しい作品を2つ
蒼き鋼のアルペジオ
「艦これ」ブームを追い風にアニメ化されたマンガ(※連載開始は4年も前)です。原作は未読です。
この作品は読んでないですが、同じ作者のマニアックなガンダムマンガをいくつか読んでるので、この作家さんが素晴らしいデッチアップ(既存作品にナイスな設定をでっち上げること)のセンスをお持ちであることは知ってます。そんな人がやるSF架空海洋戦記ものなので、世界観に不安はありません。
現代に第二次世界大戦当時の艦艇を模した無敵兵器が現れ、人類を駆逐。制空権、制海権を奪われて、日本からはアメリカがまだ存在するのかどうかわからない世界が舞台です。そこへ、敵勢力から出奔してきた潜水艦が。その潜水艦と接触することにより、実は敵は自立した意志を持つ艦船であることがわかり、それぞれが少女を象った「メンタルモデル」を・・・うん、十分面白そうです。なんか「戦闘妖精 雪風」みたいでもあるね。
が、1話はあんまりピンと来なかったんですよねー。主人公がなんで敵を裏切った潜水艦に乗っているかを説明する回想シーンがメインだったんですが、なんだかよく整理できてない感じで、何が起きているかわからない。ちゃんと指摘は出来ないんですけど、なーんとなく演出にまずいところがあるような気がします。気がしますレベルなんですが。
ともかく、「風立ちぬ」で戦闘機、「ガンパン」で戦車、「艦これ」で戦艦と模型業界のメジャーコンテンツが追い風を受けて(どれも大戦時のものなのはなんでなんだろう・・・)ますが、「アルペジオ」もそこへ加わってくれると模型好きとしてはうれしいです。私も大戦時の艦船は見ればわかるように勉強するべかなあ。所詮、数は知れてるんだし。
ガンダムビルドファイターズ
永遠なる模型界の大黒柱であるガンプラがテーマのアニメです。
今でこそ「機動戦士ガンダム」は知っていることが教養と認められるようななんだかヘンな地位を築き、「ガンダム好きです」と言っても「アニメ好きです」というのとは違う認められ方をしてるわけですが、そもそも35年前に大ブームになったのは「ガンダム」ではなく「ガンプラ」だったわけです。
いまでこそパッケージが売れればそれでアニメ番組が成立するようになりましたが、この時代になってもガンダムは「ガンプラ」を売るために制作されていると言っても過言ではありません。とは言ってもプラモデルなんてマイナーな趣味(飛行機好きの@kurumicsには、専門誌が3誌もあるなんてマイナーとは言えないと言われましたが)ですから、常にファン層の拡大が義務づけられているのです。
よーするに、コアなアニメファンや重力に魂を捕らえられたおっさんは放っておいても買うのでそこにはいつものガンダムをOVAやゲームとして投下しておいて、テレビのガンダムは少しでもファン層を女性や低年齢層へ拡大していくのだと、それを前提にガンダムのTV放送は作られています。
SDガンダムなんて謎なものが存在するのも、Vガンダムでウッソが13歳なのも、Gガンダムでガンダムが殴り合うのも(ストIIが流行ってたんです)、Wガンダムが美少年ばかりなのもそういうわけです。で、一応の成功をみたのがガンダムSEEDでした。当たる要素を散りばめて当たるように作って見事に当てたガンダムとして、SEEDは素晴らしい作品でした。SEEDのプラモデルは売れたそうです。女の子がコンビニでアスラン様やディアッガ様のガンプラを買っていく心温まる光景が全国に広がったそうです。めでたしめでたし。
そんなSEEDの成功からもう10年以上が経ち、次はどうすんべと作られたのが、この作品。ストレートに「ガンプラ」自体がテーマになっています。主役が扱うのはガンダム中興の祖、ガンダムSEEDの主役機、ストライクガンダム。作ったガンプラ同士を仮想空間で戦わせることができるゲームを設定して、簡単に言えば「ガンプラで遊戯王」な作品です。
ガンダム作品として新しいのは、こういう設定なので異なった作品のモビルスーツが戦うシーンをいくらでも描けるところ。冒頭の0083世界観でアルビオンから発進するストライクの姿は、あざといと思っても燃えてしまいます。夢落ちでしたが(笑)。
というわけで、世界観もゲームの設定も登場人物もストーリー展開もなんだかほにゃわかとして決してほめられた出来ではないですが、そんなことはどーだっていいので熱血な展開と熱いバトルシーンで国民のすべてが週末にはガンプラを作る世界を目指してがんばってください。それが仕事だからネ。
私も話には薄目をつむりながら楽しく観てます。気になってるのは、「ガンプラを作りたいと思わせる」という目的に邁進してくれればいいところ、どうも制作者がガンダムを好きすぎる気配があってですね、なぜか1話で主役が戦うのが、ギャン。2話目がゴールドスモーですよ。あのね、どっちもかなり玄人好みの機体ですよね。ストライクに華麗に勝つギャンを観て劇中で子供が「すげー、お父さん、あれ(ギャン)が欲しい!」っていうシーンがあるんですが・・・売りたいのは、ギャンなのか?お前が好きなだけじゃないのか?
なんか、実際にHGUCギャン、売れたらしいですけどね。いや、まあ、いいんですけど(笑)。
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