ジェノサイド/高野和明
ドラクエばかりやっていて、本の感想などまったく書いていないわけです。「本が好き!」の自分の本棚の読んだ本のページがえらいことになりかけているので、1冊10分ぐらいでざくざく感想を書いていきます。
まず、もうだいぶ前に読み終わったジェノサイド。本屋大賞取れなくて残念でした。とりあえず、SFがこれだけのベストセラーになったことが嬉しい。え?これ、SFですよね?ですよ。そうなんです!
高野和明さんの作品は大昔に「13階段」を読んでいてすごく面白かった印象はあるんですが、今回はさらに素晴らしい。SF的な着想もいいし、これを一番面白かったころのクランシーばりのスパイ戦争ものに仕立てているのもいいですね。もっとも、勉強家過ぎて、若干、期末のレポートみたいになっている感はありますが、それでもこの勉強量とそれをちゃんと消化していてストーリーに仕上げているのは素晴らしいです。
難点は、敵役がぱっとしないこと。天才という触れ込みで登場するんですが、次々に振り回されまくります。まあ、そうじゃないと物語が面白くないし、読者と一緒に驚く役割でもあるのでしょうがないんですが、この人にも読者の想像を裏切る活躍をして欲しかったです。
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