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氷菓/米澤穂信

世の中、SFを読む人はみんなSFファンに分類されてしまうので、私も周囲からSF読みだと思われて・・・ないかな。今の時代、本読みはすべからく変わり者扱いですな。何が言いたいかといいますと、SFも読みますが、ミステリーも読みますよと。面白い作家さんがいないかは常に気になっています。

で、数年前の「このミス方面」で米澤穂信さんが話題になった時期に一冊呼んでみようかと「ボトルネック」を読みました。感想ですか?よくできたSFでした(笑)。後味の悪さがなんとも印象的で、「よくできてるけど、ミステリーじゃないし、読後感が趣味じゃないなあ」と。ドック(仮)に聞くと「小市民シリーズはちゃんとミステリーだよ」と言われたんですが・・・食指は伸びず。

そして、このたび「古典部シリーズ」があの京都アニメーションがアニメ化ということで、再び手に取ることにあ、アニメは楽しく見ています。ヒロイン千反田えるの天使のようなかわいらしさに「千反田さん、まじチタンダエル」と意味不明な賛辞を送る人続出ですが、推理パートのアニメーション表現の独創性も素晴らしいですし、色彩の美しさ、田中公平先生の音楽と見所は満載です。個人的には、ツン摩耶花推しです。聞いてないですか、そうですか。

というわけで、アニメを見終わったところで小説も読みました。

アニメはほぼ原作準拠なのですが、アニメの演出をとっぱらって読んでみると・・・うーん、「ボトルネック」と読了後の感覚が共通しています。アニメ化されたシリーズ既刊4冊分すべてに、なんというかやりきれなさがまとわりつくというか。

ここまで一貫していると、これはもうこの人の作風なんですね。こういう嫌な感じの結末にしないと物語が終わった気がしないんでしょう。確かに、新本格の時代ならいざ知らず、2000年代的にはトリックの解説をしてみんなが驚いて終わり!ってわけにはいかないですかねぇ・・・。正直、アニメの方がお勧めです。うむむ


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