囮物語/西尾維新
みんな大好き撫子。可憐な撫子。そんなかわいい撫子だから、こんなことにされてしまいました・・・西尾さんも性格が悪いねえ(笑)
「偽物語」のころの撫子はもっと肉食で、こういうタイプの女の子ではなかった気がしますが・・・アニメのコメンタリーでは純真撫子だったので、そっちを書いた影響なのかでしょうか。
今回は撫子の一人称。物語は、救いのないラストシーンから始まります。なので、そこに至るまでの物語と、その救いのないシーンを我らがヒーロー(ほんと、暦主観の話じゃないとカッコイイんだよな、この人)、阿良々木暦がどう救い出すのかというのが物語を読み進めていく動機になるんですが、いや、まさかのオチ。でも、「するがモンキー」もこのオチじゃなかったっけ?
ちなみに、前巻の「花物語」と時系列が入れ替わってますから、先の展開はみんな知ってます。アリャリャギさんは駿河に追い出しパーティーなんかされた上でちゃんと高校を卒業し、五体満足どころか浮かれて黄色いビートルなんて運転しているわけです。今回の酷いオチは、事前にこのフォローがあった上でということは、ふまえておくべきで、先走って怒ってはいけません。「花物語」の中でも卒業式頃に大きな事件があったことは、ほのめかされていますから、撫子はやっつけられちゃうのかもしれませんが。
さて、第2シリーズ完結まであと2冊。楽しみに待ちましょう。それにしても、このシリーズはどんどんアニメ化に不向きになっていきますなあ(笑)
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