ゲキ×シネ 薔薇とサムライ
まだ観てない? 今すぐ観に行こう! 早くしないと公開が終わっちゃいます。評判を聞いてから観に行っても間に合うのが映画のいいところ。お芝居だとこうはいかなんだからね
「ゲキ×シネ」は人気劇団の劇団☆新感線のお芝居を撮影したものを映画として見せてくれるシリーズ。劇団☆新感線といえば、メタル歌舞伎ロック的な独特の世界観が人気のチケットの取りづらい劇団。
ただし、独特過ぎてちょっと色物と捕らえられているところがあるのも確か。ミュージカルほどのメジャー感は無いけど、小演劇のリアリズムともちょっと違う場所にいます。
ところが、この「薔薇とサムライ」はヒロインに天海祐希を迎えていることもあって圧倒的な華やかさとメジャー感があり、かつ、前編にエレキギターが大音響でかき鳴らされる新感線らしさもそのままです。これがものすごく素晴らしい出来。いやあ、天海さんすごい。今ではドラマにもたくさん出てらっしゃいますが、やっぱり、ミュージカルになると段違いにすごい。
やっていることは以前観た「ダンス・オブ・バンパイア」と変わらないっちゃ変わらないんですが、圧倒的にこっちの方が爽快だし、ストーリーにもおもしろみがあります。殺陣もすごいし、仕掛けも面白い。演劇的な演出も盛りだくさん。お芝居にあまりなじみのない方はこれをご覧になれば、「演劇の可能性」の豊かさに目を奪われるんじゃないかと思います。映画だと許されないけど、演劇ならこれで許されちゃうというか、むしろ面白い。そんな感じをもっとたくさんの人に知ってもらいたいです。
ただし、7/17(日)の新宿バルト9の19:35の回を観に行ったんですが、18:00の時点で残席わずかでした。世間では全然話題になってないと思いますが、人気です。油断していると劇場に行ってもチケットがないということになりかねないので、ネットなどを利用して押さえていくか、早めに劇場に行くことをお勧めします。これは絶対に劇場で満員のお客さんと一緒に観ないと魅力半減です。
それにしても、このゲキ×シネという形態はいいですね。お芝居はどんなに人気が出ても公演の分しか売り上げになりません。ロングランをすると役者のモチベーションに影響してしまいます。どうしても予算が小さくなりがち。しかし、本公演終了後にその評判を聞いて、ゲキ×シネという形で実際に劇場で観るよりも安いお金でたくさんの人が観られるのならもっともっと可能性があります。今回のゲキ×シネはかなり劇場で観ているのと比べた違和感がありませんでした。他の劇団でももっとやって欲しいです。
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