F1GP2011 #6 モナコGP
伝統のモナコ。そして、伝統がなければ現代F1が開催される筈のない場所、それがモナコ(笑)。モナコは、あの場所をF1マシンが走ること自体がエキサイティングなことであり、まあ、レースが盛り上がることはあんまり記憶がなかったり。意外な人が勝ったり、意外な事件は起きたりするんですけどね。
そんなモナコですが、今年は近年まれに見る面白いモナコでした。やはりピレリタイヤが鍵でした。早めにタイヤ交換したためにずるずるのタイヤでトップを守るベッテルと、タイヤを履き替えて猛烈な勢いで後ろに迫るバトンとその前にはアロンソも。それでもオーバーテイクは難しかったと思いますが、興奮のレースは約束されてました。赤旗までは。残念。でも、それもモナコ。つか、あと5周とかでなんで再開するんだろう。昔は終わりでしたよね?いつ変わったんだ?
そして、やはり可夢偉。赤旗がなければ4位でしたから残念な気持ちもありますが、しかし、5位はすごい。ザウバーのマシンで5位を取るということは、優勝に匹敵する出来事です。開幕から今まで全戦ポイントだということもすばらしいですが、なにより素晴らしいのは、可夢偉はただじっとそこにいたからその順位になったのではなく、いつだって1つか2つはオーバーテイクを見せているということです。今回もスーティルをスライドしながら抜いていきました。素晴らしい。逆に可夢偉は後ろから速い車がきたときには、あまり執拗な抵抗しないドライバーでもあります。そこも好印象なんですよね。
ということで、もはや可夢偉に期待することは日本人F1ドライバーとしては初めて「もう一つ上のステージ」へあがってもらうことになりました。今の時点でこれだけのことができるのであれば、来年もザウバーに乗っているのはあまりに惜しい。しかし、F1のシートを得ることがただ優れたドライバーであるだけでは駄目であるのと同じ、またはそれ以上にトップチームのシートに座ることは本人の努力と実力だけではどうにもならないものがあります。
日本がもっと可夢偉を助けてあげられる状況であればよいのですが、F1における日本のプレゼンスは過去20年でもっとも小さいのは今の状況です。これだけの活躍をかつてあれだけ世間を賑わせたF1の舞台でやっているにも関わらず、けっして小林可夢偉という名前が日本に浸透しているとも言えません。まずは日本人がもっと可夢偉を応援してあげることが大事なのではないでしょうか。幸い、ここ数年のF1GPはレースそのものとして近年まれに見る面白さを内包しています。20年前、月曜日にはこぞって眠い目を擦っていたかつての日本人のようにF1に皆のめが向く、そのきっかけにこのモナコ5位がなればいいのですが。
「スポーツ」カテゴリの記事
- 最近のF1はつまらないのか(2019.06.29)
- 稀勢の里と照ノ富士について思うこと(2018.12.01)
- F1.2グランプリ 2018前半戦(2018.08.02)
- トヨタのル・マン優勝の意義(2018.06.24)
- F1GP 2018#1 オーストラリアGP(2018.03.26)
Comments
最近の可夢偉で唯一残念なのは、女の趣味が悪い事かな(笑)あびる優って…
Posted by: ルミ爺 | June 09, 2011 09:26 AM
いいも悪いもぜんぜんどんな人かしりません・・・>あびる優
まあ、可夢偉は女性で身を崩しそうには見えないけどなー(注:褒めてません^^;)
Posted by: Tambourine | June 10, 2011 12:15 PM