F1GP#3 中国GP
シンガポールGPの感想を書きあぐねていたら中国GPも終わってしまいました。
シンガポールGPは、マクラーレンのさらなる進化と取り残されるフェラーリ。そして、暑さの中で意外と持ってしまうピレリタイヤといったところがトピックでした。
その傾向が維持された連続開催の上海ですが、このように他のチームが車を進化させられないような場所でも抜群のロジティクスの強さで新しいパーツを持ち込んでしまうのがマクラーレン。今回も現場で新旧のディフューザーとエキゾーストを組み合わせて機能させてしまいました。レッドブルに追いついたとまではいきませんが、状況次第ではいい勝負ができるところまで来ました。
暑いシンガポールで意外にタイヤが持ったことで今回もタイヤは持つだろうという目算があったとは思うんですが、上海では明らかに3回ストップが有利でした。わかりにくい・・・。ハミルトンがベッテルの上に来たのはタイヤ戦略の違いの結果だと思いますが、今回のレッドブルにはそれを跳ね返すだけの圧倒的な力がなかったのは事実です。
いや、予選Q3のPPベッテルと2位バトンの間には0.7秒の差がありました。パルクフェルメルールの下では、予選Q3の結果はそのまま決勝の第1スティントのペース差です。今年はDRSの使用/不使用と燃料の差があるので、空タンクの0.7秒差がフルタンクでどうかという違いはありますがスタートからベッテルがちぎっていくと考えても間違いはない。ベッテルがマクラーレンだけを標的にして、ピットインをあわせ込んでしまえば負けるハズはなかったわけです。
それを考えるとまだまだレッドブル有利は変わりませんが、戦略の違いがあればひっくり返せるところまでやってきたのは立派。そして、「ハミルトンは真後ろまでは来られるけど、さすがにベッテルは抜かせないだろう」と思っていたら、通常はパスしそうもないインフィールドでバチっとオーバーテイクを決めてしまうハミルトンはすばらしいです。それに比べるとちょっと今回のバトンはいまいちでしたね。ピット間違えちゃうし(笑)
さて、フェラーリですが・・・うーん、このグランプリに関しては2強+セカンドグループ(フェラーリ+ルノー+メルセデス)という形になってしまいました。この2つのグループの差は今回、かなりひらいているように見えます。まあ、このレベルの車ならアロンソは年に1つや2つ勝ってしまうというスペシャルさを見せると思いますが、それじゃだめなわけで・・・。セカンドグループまで含めた5チームの中で、もっとも車に「攻めた」部分が見られないのがフェラーリですから、のびしろも大きくないはず。それだけに開幕3戦で躓いているのは痛い。どう巻き返してくるのか、こないのか・・・。こなさそうだなあ。
そして、中盤グループでは今回はフォースインディアがよかった・・・のかな?この中盤は混戦です。上位5チーム10人のドライバーが全員順当なら中盤グループに入るポイントはありません。昔は6位までしかポイントが入らなかったのに、今は10位までなのでポイントフィニッシュは簡単になったように一見は見えるんですが、今回のレースのリタイアはピットでホイールがはまってなかったアルグエルスアリたった一人。つまり1台もマシンは壊れていないわけで、こんなのは10年前なら考えられなかったこと。上位5チームの一つ二つの取りこぼしを中盤+下位チームで争うわけで熾烈です。そんななか、決して中盤チームの中でとりたてていい車とも思えないザウバーに乗って3戦ともポイント圏内でのフィニッシュをしている可夢威はちょっとすごいです。さて、ここから抜け出してくるチームがいるんでしょうか。ヨーロッパラウンドの注目ポイントになります。
さて、次はトルコ。せっかくテストしてたスーパーハードの投入はないらしいです。今年のターン8では誰が速いのか。どんな出来事が起きるのか。マッサはがんばるのか。少し間が開きますが、楽しみに待つことにします。
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