グランツーリスモ 5
なんだこれは?
亜久里が鈴鹿で表彰台に乗って以来の20年来のF1ファンであり、Autosportsを毎月買い、一生ミニバンは買うまいと思っている程度のモータースポーツファンであり、あんまり市販車の動向には興味がない私です。
かつて、グランツーリスモというゲームが話題になっていたのは知っていますが、そもそもあまり市販の車に興味がなかったですし、シリーズ第1作が出た当時は(まあ、今も)心の底からのセガファンだったので、「俺には鈴木裕が作ったフェラーリF355チャレンジがあるんだぜ」と見向きもしませんでした。
その後、シリーズは出たら気にして、いくつか買ってもみているはずですが、アーケードモードをちょろっと遊ぶ程度で、マジメに遊んだことはありません。だって、レースゲームでこっちがやりたいのは「コースを速く走るために自分が上手くなる」ことであって、RPGのレベル上げのように画面の中の車が自分が上手い・下手にかかわらず速くなることじゃないでしょ?
というわけで、レースゲームは好きで、この間の「F1 2010」はまさにツボだったんですが、グランツーリスモは私にとって「何か違う」ゲームだったんですね。
しかし、有名タイトルだし、なんかすげー力入ってるし、PS3を持っているんならまあ、画面の綺麗さだけでも観てみるべきかなと。先月のモデルグラフィックスのカウンタック特集の巻頭言の背景が「よくこんな写真あったな」と思ったらGT5のCGだったという驚きもあって、ちょっと楽しみにしてました。
さて、起動してみて、ちょいちょいと遊んでみた結果なんですが、「なんだこれは?」という思いが強いです。なんでこんなゲームが成立するのかわからない。これは、自動車ファンの妄執をぴかぴかに磨き上げたモニュメントのようなゲームです。
まず、このゲームを作っている人がどんな人なのかは、オープニングムービーを見た瞬間に判ります。だって、いきなり製鉄所ですよ?鉄ですよ。いきなり「クルマはかくして作られる」の世界なわけですよ。車好きならたまらない本なので、これをみて「おおーっ」と思う人は多いでしょうが、もうここで「ふつーのレースゲームじゃないですから」宣言ですよね。
そして、起動直後のメニューでは普通のゲームモードとただ走るだけのアーケードモード、そしてグランツーリスモTVが選べます。TV?
起動してみると、山内プロデューサーがグッドウッドフェスティバルに行ったムービーや、ニュル24時間に出場したムービーが観られます・・・って、それどんな自己満足よ。で、観るわけですよ。面白いわけですよ。少なくとも私には面白い。だって、雑誌の中でしかしらないグッドウッドやニュル24時間の映像がたっぷりなんです。
そして、ゲームを始めましょう。普通のレース部分は素晴らしいけど、普通。でも、スペシャルコンテンツがおかしい。カートゲームが一本入ってます。挙動がクイックで全然普通のレースモードより面白い(笑)。ジェフ・ゴードンのレーシングスクールが入ってます。トップギア(面白いですよね。最近BSフジで毎週観てます)のテストコースをバスで走るレースが入ってます。ニュルをセクター毎に練習するモードがあります。
正直、私もF1以外はそんなに詳しくありませんから「わっかんねー」というコンテンツもたくさんありますが、とにかくありとあらゆる車好きの好きそうなものがざくざく詰め込まれてます。カートゲームなんてこれ一本2,800円とかで売ればいいよ!
まだ始めたばっかりなのであとどれだけこんな酔狂なコンテンツが入っているのか判りませんが、オートスポーツ誌でも記事になった「レギュレーションの制約なしに、エイドリアン・ニューウェイにスペシャルカーをデザインさせてみた」なんて酔狂の極みのようなコンテンツが待っていることは確かです。それが出てくるまではゲームを進めなきゃいかんのですかねー
とにかく、車好きが(というか、私が)好きそうなものを見境無く詰め込んだような、これひとつでDVD-BOXを買ったような、なんだかよくわからないものになってます。会社から帰って、一周20分ぐらいかかるニュルブルリンクの2分ぐらいのセクターを繰り返し練習して、目標タイムを上回って寝る・・・なんて生活をしてて、このゲームの全部を観るにはいったいどのぐらいの時間がかかるのか、途方に暮れるばかり。妙にマニアックで面白そうなものがつめこまれているだけに、なんだか溜息が出てしまうのでした。
これ、ちょっとずつ、毎年リリースとかにしてくれればいいのになぁ・・・
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