キケン/有川浩
有川浩が続きます。
「キケン」はいわゆる部室もの。まあ、「あ~る」みたいなものです。傍若無人な先輩にてんてこ舞いさせられながらも、毎日が文化祭な日常を描いてます。
有川さんにはこの「男子校の部室」的な世界に憧れがあるようです。さすが、有川浩は女流作家の皮をかぶったおっさん。あとがきで「どいつもこいつも楽しそうに自分の思い出話をしやがって」と言ってたりします。まあ、わからなくもないけどね。自分の体験で言っても、高校時代の部活もこんなものでしたからね。文化祭の為に1年生きているようなところがあったり(笑)。最後が妙にセンチメンタルになっちゃってるのも、そういうところが影響してるのかもしれません。
この本に関してはなんせ男子校なので、「図書館戦争」でお馴染みの激甘成分は含まれてないので、そこのところが有川ファンとしてはちょっと物足りないところかもしれません。
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