F1GP #15 日本GP
モンツァとシンガポールについては感想を書かずじまいでしたが、どちらもそれなりに面白いレースだったと思います。
が、ここにきて今ひとつ盛り上がらないレースが続いています。というのも、やはりチャンピオンにほぼ決まっているジェイソン・バトンがぱっとしないから。あのまま怒濤の勢いであっという間にチャンピオンを決め、未だに連戦連勝を重ねていたら大ブーイングだと思いますから勝手な話だとは思いますが、チャンピオンには強くいて欲しいと思うのも人情。おそらく開発リソースに限りのあるブラウンGPはすでにメインは来年のマシン開発に向かっているんでしょうし、それがまったく正しいとは思うんですが。
さて、実際に行ったこともあり、FNやGT、8耐などなどのレース中継も観て、様々なゲームの舞台にもなり、F1中継ももちろん20年近く見続けている鈴鹿のコースですから、ぱっとコースの一部が画面に映っただけでもすぐにどこというのが判ります。こんなサーキットは私にとって鈴鹿だけ。その鈴鹿でF1が走るのはやはり特別な感情があります。それにしても、しばらくぶりのF1。ついに130Rはスパのオールージュと同じように全開になってしまいました。うーん・・・つまらないですね。
しかし、さすがに鈴鹿は鈴鹿。デグナーで次々に鈴鹿初挑戦組が餌食になっていきます。ベテランのウェバーはさておき、コバライネン、アルグエルスアリ、ブエミはいずれも初めての鈴鹿。金曜日が雨になったこともあって、走り込めなかったこともあるでしょう。ところが、ここにウェバーを混ぜてみれば、逆にレッドブルのマシンがクラッシュしまくっていることが判ります。ウェバーはファステストを記録して、トロロッソの2台もとにかくクラッシュして結果こそ出ませんでしたが明らかにいきなり速かったですから、どうやら走らせると速いけど、エッジが立ちすぎていて限界の許容範囲が狭いマシンなんでしょうか。それをノーミスでコントロールしてポール トゥ ウィンしてしまうベッテルのnon-ただ者ぶりが目立ちます。
それにしても、なんとかオールージュと130Rをコーナーに戻してもらえませんかねえ。コースは変えられないから、マシンを。つまり、エンジンパワーを上げるか、グリップを下げるかってことになるわけです。今のV8エンジンとスリックタイヤでは、去年よりかなり落としたというダウンフォースレベルでも全然余裕ってことですよね。うーん、そうか。最低重量に+100kgするというのはどうでしょう(笑)
さて、いよいよストーブリーグも本番です。去年はほとんど移動がありませんでしたが、今年は新チームが増えることもありますし、フェラーリにアロンソが移籍というビックチーム間での移動が玉突きを起こしそうです。現在、世界でたった20人の現役F1ドライバーが26人(もしかしたら28人)に増えるわけですが、新チームにはなかなかに懐かしい名前もとりだたされているようです。
そんな中、我らが日本人代表と言えば、一貴に琢磨・・・なんですが、正直言って琢磨はもう旬を過ぎてるでしょうし、一貴は2年のチャンスをもらったにも関わらずニコ・ロズベルグにまったく敵わないという結果だけがはっきりしました。どちらかというと、本当の意味でのトップドライバーたりえるか、これからロズベルグの評価が確定していくはずで(まあ、マクラーレンじゃなくてブラウンGPへの移籍だとはっきりしない気もしますが・・・)、その未知数なロズベルグに敵わないのでは一貴のF1での未来はありません。
というわけで、二人にはもう日本に帰ってきて欲しいです。
日本GPの前の週にSUGOにFN最終戦を観に行って、たった13台ながら迫力あるレースを堪能したわけですが、あまりにもお客さんが少なすぎてとても心配です。はっきり感じたのは「スタードライバーの不在」でした。星野さんとアーバイン、チーバー、フィレンツェンが争っていた時代も、虎之介が席巻し、その後を埋めるように本山が勝ち続け、そこに寿一と道上が食いついていった時代も、FNが元気だった時には日本人スタードライバーがいました。今も次生が頑張ってはいますが、どうも外国勢に席巻されています。外国人ドライバーにはそれはそれで頑張って欲しいですが、強くて華のある日本人ドライバーが欲しい。塚越は未来のスターたりえる逸材だと思いますが、正直それ以外はぱっとしません。今必要なのはお客を呼べるスタードライバーです
というわけで、ここはJRPがお金を出してでも琢磨と一貴をFNへ呼ぶべきです。琢磨や一貴のファンだって、F1で活躍して欲しいという希望はもちろんあるでしょうが、現実問題として来年、戦闘力のあるマシンで二人が活躍できるとは思えません。実際、もし琢磨が今年のトロ・ロッソに乗っていたとして目を瞠るような活躍をしたとはちょっと思えないわけですよ。それよりも、テレビの中ではなく目の前で琢磨が走り、ピットウォークで一貴のその姿を見られる方がいいと思いませんか?特に琢磨はSRSの後はイギリス中心でレース活動をしていたわけで、ほとんどその走りを日本で観る機会はなかったんで、ここは一つ、今までの日本のファンのサポートに対する恩返しとして現役生活の最後数年を日本のフォーミュラレース再建に尽くしては貰えないものでしょうか。一貴にもトヨタのエースとして、トヨタエンジンでナカジマのマシンをやっつけて現役F1レーサーの誇りを見せてもらいましょうよ。
F1ドライバーの低年齢化が起きていますが、F1に行ける、そして、そこで良いマシンに乗り活躍できることは実際問題、実力だけではどうにもならないことですし、また、F1のトップドライバーでなくたって、 びりっこを走っていてもF1に乗っているドライバーはスペシャルなドライバーですから、F1に乗れなくなったってどんどん活躍して欲しいです。DTMやWTCCでは懐かしい名前がたくさん走っていますが、私はやはりフォーミュラに乗って欲しい。特別の世界としてF1はあっていいと思いますが、速いドライバーが実力で評価するされ、競技人生を真っ当できる場所としてFNはあって欲しい。GP2は完全に育成カテゴリーっぽくなっちゃってますから、実際には新人からベテランまでが競い合い、観るものを楽しませてくれるフォーミュラレースって数少ないわけです。だから、インディにいくぐらいなら、FNで全然構わないじゃないか。そう思うんですけどねえ。だって、一貴と琢磨が乗るんだったら、スポンサーも集まるよねえ?
で、日本人F1ドライバーは可夢偉にまかせればいいじゃんと。ブラジルに乗せるぐらいなら鈴鹿走って欲しかったですが、ここは次代の日本人F1ドライバーの切符をインテルラゴスでばちーんと勝ち取って来年のトヨタのシートを勝ち取って貰いたいですね!
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