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狼と香辛料IX/支倉凍砂

お待ちかねの下巻です。

上巻で、自分の矮小さを思い知らされて、「こあい。逃げよう、すぐ逃げよう」と震え上がってるロレンスくんですが、「落ち着かぬか。わっちの連れがそんなヘタレでは困りんす」とコルの前でホロに叱責されてしまいます。

いざとなったら無理にでもロレンスとコルを連れて逃げてやるというホロを支えにしながら、己の度胸と機転で「狼」とまで呼ばれる凄腕の没貴族の女商人エーブと、自分の手先を踏みにじることなど何とも思わないであろう、野心に溢れたロレンスの所属する商会の商館の主キーマンの密約の仲介をするロレンス。エーブの企みは?キーマンの魂胆は?

そして、急変する事態。

今回はホロの魅力より、やはりエーブでしょう。人を裏切る冷徹さは持っていても、信念に基づいてある種の高潔さを失っていないが為にカリスマ性を発揮するエーブ。それでいて、まったく情がないわけでもなく、一度は殺そうとしたロレンスにも不思議な信頼と興味と、そして愛情のようなものまで持っています。「悪女の魅力」って奴なんでしょうかね。エーブ・ボランに幸あれ

さて、次巻では舞台はいよいよ海を渡ります。寄り道がどんどん激しくなってきますが、アニメの第二シーズンの噂もありますし、まだまだこの二人は私たちをニヤニヤさせてくれそうです。楽しみにしましょう。

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