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「プロフェッショナル 仕事の流儀」のポニョ特番

8/5の「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、宮崎駿密着のポニョ特集でした。

かなり長い間取材をしていて、「ゲド戦記」公開の後ぐらいに一度、放送されています。その時は、まだ「崖の上のポニョ」は、イメージボードの状態でした。今回は、その後、ポニョ完成までの部分です。

何より驚いたのは、コンテが描き上がる前に作画がスタートしていること。通常の劇場アニメであれば、まずシナリオがあって、それを(多くの場合、複数の)演出家によって絵コンテにして、それを監督が直して次に作打ち(作画打ち合わせ)という順序になるはずです。それが、シナリオはなく絵コンテから作り始めて、完結しないまま作業するんだからすごい。いやあ、少々

つじつまがあってなくてもしょうがない

よな、これは。要するに、普通はシナリオやコンテの段階でプロデューサーなりのチェックが入るわけですが、ポニョの場合、宮さんが自分で「これでいい」と決めたらその後、誰も「いや、これはマズイでしょう」って言う人がいないって事かも。それはそれで、いろんな意味で大変ですよねえ。

そして、原画チェックもすごい量をしていますよね。めちゃめちゃ直してるし。ウチらの仕事で言えば、社長が全部仕様書を書いていて、コードレビューも全部してるけど、仕様書はまだ全部できてない・・・みたいな状態ですからね。こわぁー(^^;;

そして、今回はCGなしの全部手書きが強調されてました。世間様的には、「今どき手で描くなんて、素朴な味わいで・・・」という感覚なのかもしれませんが、そりゃ、ジブリのレベルのアニメーターを揃えてお金も潤沢にあったら、みんな作画したいよそりゃ(笑)。一番枚数がかかったカットとして、12秒で1600枚以上の動画がかかったシーンが紹介されていましたが、30分アニメで普通、1話3500枚ぐらいです。何て贅沢!くらくらきます。で、それだけの価値のあるシーンなのかはそのカットだけ見てもわかりませんでした。

いやあ、でも、この番組は間違いなく面白かった。これだけ好き勝手にやっていても、それでもやっぱり締め切りには苦しんでいるし(笑)、みんな大変なんだなあと思いますよ。ポニョは、やっぱ見に行かないといけないなあ

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