BEST SOFTWARE WRITING/Joel Spolsky
「JOEL OF SOFTWARE」のJoelさんが面白そうなブログを選んで紹介した本の翻訳。原書の出版は2004年の本なので少し昔ですけど、そのあたりが気にならない普遍的な内容が選ばれてます。
日本人のセンスからすると、ちょっとギャグのセンスがビミョーなのも含まれてますけど、ここ数年、技術系のWebをちゃんとウォッチしてた人ならオリジナルを読んでいないまでも、人の名前や記事の存在は知っているものが結構あるんじゃないでしょうか。
コーディングスタイルに対する考察、プログラマのアウトソーシングについて、何でもExcel、非人間的な労働環境、ハッカーの嗜好・・・。
中でも、VBScriptを作っている人が、簡単な1機能を付け加えただけで、それをテストしリリースするためにどれほど大変なプロセスがMSの中で必要かを書いた「電球を替えるのにMicrosoft社員は何人必要か」は秀逸でした。
あと、「ハマったときにどうするか」という記事に、
何らかの形態のエディタやコンパイラを持たないエンジニアリング組織にはお目にかかったことがない。しかしドアから入った時に、チームがバージョン管理とバグトラッキングを持ってないことがわかってショックを受けたことなら、何度となくある。
うーん・・・しょっちゅうです。今のプロジェクトもBTSはないんですよね。Excelにちまちま書いてます。私はアプリ書かないので気にしてませんが、もし私がコードを書いていたらBTSなかったら暴れてます(笑)。というか、インフラ用BTSはお客さんのサーバにこっそり影舞をいれてます(爆)
なんというか、私はバージョン管理システムやバグトラッキングシステムがないことにショックを受けない人がたくさんいることの方が、よっぽど不思議なんですけどねぇ。今のプロジェクトで各チームにリリースタグを打たせるようにするのもかなり大変でした。
正直、「JOEL OF SOFTWARE」はいまいちピンとこなかった私ですが、この本はかなり面白かったです。だれか、これの日本語Blog版をつくりませんかね?
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