F1GP#11 ハンガリーGP
かつて、名勝負が・・・あんまり行われた記憶がないハンガリーGP。記憶に残っているところでは、昨年のホンダ第3期初優勝と、私が大好きなデイモン・ヒルが開幕戦で予選最下位だったカーナンバー1のアロウズ・ヤマハがあやうく(^^;)優勝しかけた97年ぐらいでしょうか。サーキットもモナコに次いで低速で抜きづらく、ただの「パレード」になってしまいがち。給油タイミングでの追い越しがあるとはいえ、予選グリッドが重要であることには変わりありません。
さて、今回のポイントは
- セナ・プロの再来!?対立のマクラーレン・デュオ
- さりげなく、逆転。こちらはどうなの、ライコネンとマッサ
- 復活のトヨタと、泥沼のホンダ
- おかえり、左近
といったところでしょうか。
何はともあれ、このGPの注目は予選でのアロンソによるハミルトンのアタック妨害です。まず、言いたいのはこの件にFIAは口出しするな!ってことですよ。2人のドライバーを1つのチームが走らせている以上、そこに戦略が生まれるのは当然のこと。今回の件に関しては、あからさまにハミルトンのピットストップを邪魔したアロンソを非難する声も、実は先にチームの指示に従わなかったとされるハミルトンを非難する声もありますが、これはあくまでチーム内でのゴタゴタ。もちろん、そのことが実際のレース結果に影響して、観客やスポンサーからぶーぶー言われるんだろうってことは判りますが、そこは断固としてはねのけるべきです。
今回の件は、あからさまなチームオーダーによる順位操作をやっていて非難されたフェラーリに対する対応からの流れとしてあるわけですが、こういうスポーツマンシップに関わるものにはFIAが毎回毎回、恣意的なペナルティを出すのは非常に良くないことだと思います。どれだけのペナルティを誰に課すかは、FIAのさじ加減なんですから、こっちのほうがよっぽどスポーツマンシップに反した行為です。「F1の品位を落とした」ってのがペナルティの理由らしいですが、どのツラさげて・・・といった感じですよね。今に始まったことじゃ無いですが。それにしても、コンストラクターズに対する15ポイントの剥奪は大きいなあ。
考えてみれば、選手権をリードするチームで実力が伯仲するチームメイトというのも久しぶりじゃないですかね。ピケ、マンセル、プロスト、セナという4人の実力伯仲のトップドライバーがいた時代にはトップチームにこのうちの2人が在籍するってこともままありましたが、94年以降の「シューマッハ専制時代」にはチームメイト同士のチャンピオン争いはほとんどありませんでした。普通に考えて今年のマクラーレンも2年連続チャンピオンとルーキーなんだから問題になるわけはないのですが・・・。史上初のルーキーチャンピオンに期待するのも判りますが、変な介入は止めてもらいたいです。
実は、チーム内に同じ構図を抱えているのがフェラーリ。チームをよく知る若手と移籍してきた名の轟くトップドライバーという点ではアロンソとハミルトン、ライコネンとマッサの関係は似ています。今回はトラブルがマッサの側に出てついにライコネンがマッサのポイントを逆転しましたが、この二人もここまで伯仲するとは思ってませんでした。でも、やっぱり最終的にはライコネンが上に来るんだろうなあ。フェラーリもチャンピオンを狙うんならそろそろリソースを一人に集中させないといかんと思うけど、今の状況だと難しいでしょうね。
さて、終盤に来てトヨタが上り調子です。マシンが調子がいいと自分の調子も上がってくる気分屋ラルフが堅実トゥルーリの結果を上回りはじめたのが何よりの証拠。今年は日本GPが初めての富士開催だけに意地もあるんでしょう。反対に泥沼なのが、ホンダ。もう今年のマシンは捨てたんでしょうか?きっぱりとビリです。アグリはおろか、スパイカーにすら抜かれてます。いやあ、何をどう失敗したらここまで落ちるのか・・・。F1って怖いですねえ。
というわけで、ホンダより速いスパイカーに乗って復活の山本左近(笑)。はっきりいって、予選も遅いし、決勝はあっという間にリタイア。大丈夫かいな・・・シートも全然あってないなどいろいろと事情はあるにせよ、ちょっとね・・・。しかし、見こまれてシートを勝ち取ったわけです。噂によると去年の最終戦のパフォーマンスが印象的だったからとか。嬉しい話じゃないですか。次からBスペックマシンということで、頑張って欲しいですね
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