学校を出よう!/谷川流
「涼宮ハルヒの分裂」が「つづく」で終わり、つづくハズの「涼宮ハルヒの驚愕」が発売延期になったときに、どこかのblogで「『分裂』の仕掛けが面白いと思ったんなら、『驚愕』が出るまでに『学校を出よう』を読んでみるといいですよ。2巻から読むのがオススメです」てな感じのことが書いてあるのを読みました。というわけで、素直に2巻から。いや、たまたま1巻がなかったんだけどさ。
「涼宮ハルヒ」なんていう萌えキャラ満載の小説を書いているけど、その実、作者の谷川流がSFファンであるというのはよく知られていることで、投稿作だった「ハルヒ」よりもう一つのデビュー作、「学校を出よう」の方が、より谷川さんの本来の持ち味に近いという話です。
この話はタイムスリップモノなんですが、余計なものなしにタイムトラベルを軸に綺麗に一本話がまとまっていて、すっきりとしたストーリーです。それでも物足りなく思わなくて済むのは、ヒロインのキャラがキチンと出来ていて、すごく好印象だからかな。1話完結でコンパクトにまとまっていて、美味しくいただくことが出来ました。「ハルヒ」の様な派手さも大きな仕掛けもないけど、キャラのパワーだけに頼らない良質のシリーズものとしてファンが多くいるのも頷ける感じです。続きが読みたいな
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