空の境界/奈須きのこ
作家志望の奈須さんが同人誌として出版し全然注目されず、ならばと、TYPE-MOONでエロゲーを出して注目を集め、後に念願の講談社ノベルズで出版されたという平成サクセスストーリーを地でいく、出版の経緯の方が面白いというような一冊です。
世界観を「Fate/stay night」と共有していることもあって、こちらもバリバリの幻想怪奇モノ。きのこ節も同様です。ただ、「Fate」のほうが幾分コミカルな要素を含んでいるのに対して、「空の境界」のほうが密度・・・というか濃度は濃く、それなりの厚みの上下巻。読み通すには正直かなり苦労しました。それでも、キャラクターも世界観もストーリーも構成も一級品。面白いなあ。
確かに魔術の応酬の場面なんかは映像化しても面白いかもしれません。
いやそれにしても全7部作はやりすぎだとは思うのですが
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