∀ガンダム DVD-BOX
徐々に自分のエアチェックしたVHSテープをDVD-BOXに置き換えようとしています。違います。買い物症候群(なだけ)じゃません。
というわけで、∀ガンダムです。ガンダムという作品は、もはやそれ自体がジャンルというべき拡大を遂げています。が、テレビシリーズを軸に考えると、およそ4つの時代に分けられます。
先史時代
- 機動戦士ガンダム(1973)
アムロとシャアの時代
- 機動戦士Ζガンダム(1985)
- 機動戦士ガンダムΖΖ(1986)
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988)
崩壊と再生の時代
- 機動戦士Vガンダム(1993)
- 機動武闘伝Gガンダム(1994)
- 新機動戦記ガンダムW(1995)
- 機動新世紀ガンダムX(1996)
- ∀ガンダム(1999)
次世代
- 機動戦士ガンダムSEED(2002)
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY(2004)
∀ガンダムは、Vで精神的に追い詰められ、ガンダムというシリーズを終わらせようとした富野さんが「魔界」から戻り、「(富野ガンダムではないG,W,Xも含めた)すべてのガンダムを肯定する」という意味で作られています。
牧歌的で宇宙世紀的な意味でのSFマインドとは全然違う世界観(特に、前半)は、「世界名作ガンダム」などと揶揄され、「これをなんでガンダムでやる意味があるのかわからない」と批判されました。シド・ミードデザインの「ヒゲ」がついたデザインも当時、かなりのインパクトと拒否感を持って迎えられたというのもあります。
しかし、地中からかつてのガンダムに出てきたMSが掘り出され、それらを「黒歴史(つまり、忌まわしく忘れられた過去)」として扱うという、かなりアンチな物語は、Gガンダムとは別の意味で「これをガンダムとしてやる意味」を明確に打ち出していると思います。初代のガンダムに影響され、ずっとガンダムを見続けてきたファンの多くは、この∀ガンダムによって「自分の中のガンダム」に決着をつけた人も多いのではないでしょうか?
この後、SEEDのブームや、一般レベルの「オタクブーム」の流れの「ガンダムへのノスタルジー」という時代を迎えるわけですが、コアなガンダムのファンにとっての「コンテンポラリなガンダム」というのは、2007年の時点で振り返ってみればこの時点で終わっていたんだなと思わされます。SEEDのブームを、古いガンダムファンが穏やかな気持ちで見ていたのは、やはり∀の影響が大きいでしょうね。
次のガンダムも噂されています。おそらくは次世代、SEEDの流れに連なるものになると思いますが、それ以前のガンダムの流れを押さえてみたいという人は、これをどういう気持ちで富野さんが作ったのかという観点を忘れないようにしながら∀を見てみることをオススメします。単純にストーリー的にも重厚で、ある意味、一番SFしているガンダムでもありますしね。
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