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スノウ・クラッシュ/ニール・スティーヴンスン

表紙はガイナの鶴巻さん。案外、ぴったり来てる気がします。

それはさておき

Second Lifeが何かと話題ですね。鴻上さんの「朝日のような夕日をつれて」で書いていたイデアライフが現実になったわけです。ちなみに鴻上さんは「スナフキンの手紙」のやんすネットで、2ちゃんねるも予言してたしなあ。で、はっきりいって、私はSecond Lifeには興味なし。ま、私にはヴァナディールで十分だし。メディアとしての有用性があることは否定しないけど、真っ先に出て行く価値があるようにも思いません。

さて、Second Lifeを語る上でよく話題になるのがこの「スノウ・クラッシュ」。Second Lifeを作った人達はこの小説のファンで、ここに出てくるメタヴァースが念頭にあったみたいですな。というわけで、SF者の基礎教養として読んでみました。

2007年の観点から読むと、そこに書かれているメタヴァースの様子が全く新しく読めず、また、全く古くさく読めないことに驚かされます。要するにここに書かれているメタヴァースは、それがそのまま今の仮想世界のようになってきているということです。うーむ・・・さすがなんでしょうか?でも、それとは別にもっとはっちゃけてる「スノウ・クラッシュ」の世界の現実のほうが面白かったり。かなりアナーキーな世界になっちゃってて、ヴァーチャルのほうが秩序だっているんですよね。さすがに、現実はまだまだそれは逆かもしれない。

ミームを中心に捉えて、生理的な機能を有するミーム(小説の中では、「ミー」と呼ばれる)と、RNAウィルスと、コンピューターウィルスとをごっちゃまぜにして描かれる陰謀とそれに向かうハッカーで剣士で音楽家でピザ配達人の主人公・・・正直、てんこ盛り過ぎてアイデアが消化し切れてないんですけど、そのごちゃ混ぜ感も世界観にマッチしていていい味を出していると言えるかも。

それにしても、やっぱり時代の流れの速さを感じますね。

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