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ハイペリオン/ダン・シモンズ

おー、表紙を二つ並べると、格好いいねー

ということで、大森望氏が「イーガンは残り90年以上を残して、21世紀最高のSF小説作家。ちなみに、20世紀のSF代表はハイペリオン」とどこかで言ってたような気がしますが、そのハイペリオンです。

ドック(仮名)にイーガンの「ディアスポラ」が面白かったぞーと言って、上の大森さんの話もしました。たちまち、ドックは苦戦しながら「ディアスポラ」を読み終え、

「イーガン、どこが面白いのか、さっぱり」

と素敵に言い放ちました。特に最後が辛かったようです。「ディアスポラ」でダメだったら、まあ、他のはダメでしょうなあ・・・。

で、続けざまに今度は「ハイペリオン」に取りかかってしまいました。「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」と4部作、全8巻を瞬く間に読んでしまいました。いたくお気に入りのご様子で、「お前もさっさと読め」とうるさいのです。くそう、SFでこの扱いは屈辱だッ!

ま、それはさておき、この「ハイペリオン」ですが、各々に事情を抱える7人が正体不明の死神が待つある惑星へ旅し、その途中で何故自分がその死神の元に行かなきゃいけないかを順に語るという、オムニバス形式になってまして、その中にいろーんなSFのガジェット、お約束、プロットはもちろん、その他の小説(例えば主人公の一人は探偵で、その探偵の独白部分は、ハードボイルドのスタイルになっている)もごちゃ混ぜになってます。それをごった煮にしてるんですが味は濁らず、なるほど「20世紀SFの集大成」ってのも頷けます。例えていうなら岡星のつくる贅沢鍋焼きうどんのように、めちゃめちゃ贅沢な具を入れまくって、それでも味が濁らないというような感じ(えーっと、元ネタは「美味しんぼ」です^^;;;)

で、その逸話だけで「ハイペリオン」は終わり。物語が実際に動き出すのは「没落」から。いやー、面白いけど、長いよ~。

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