古い骨/アーロン・エルキンズ
ずいぶんと前に買っていたんだけど、やっとこ読了。忘年会で久しぶりに会うドック(仮名)に借りていた本を返そうと思い、ついでにこちらからもなんか貸してやろうかと未読本の棚を見せたら、指定したのがこれ。相変わらず、ミステリーしか興味を示さない奴です。読ませてみたらSFも読むんだから、SFを貸してやれば良かったかな。
というわけで、ドック(仮名)を使って無理矢理に自分の背中を押して読んだわけですが、うーん、面白いですね。1980年代の小説なので、いささか古くさい所もあります。探偵役が人類学の先生で、骨を見て推理していくという設定も、今の視点から見れば全然新鮮味には描けるわけですけど、その分、古き良き本格というところで、容疑者はちゃんと古館に隔離されてるし、歴史が絡んだ因縁もあるし、気難しい警部さんもでてくるし、地味ながらロマンスもあるし、アクションもあるし、ルールに則った小気味いいどんでん返しもあるし、きっちりとしてます。会席料理みたいな小説です(笑)
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