スターウォーズ Ep.3 シスの復讐
Ep.1、Ep.2は見所はあるものの肩すかしな映画だったけど、でも、やっぱり好き。Ep.3も過度の期待をしたら辛い思いをするよと思いながら、でも楽しみ。さてどうなることやら。いざ、劇場へ。
ウンザリするほど予告をみせられた。15分はあった。そして、見たい映画は一つもなかった。不吉な気持ちにげんなりした後に、やっといつものタイトル。さあて、どうかな?
・・・カンペキだった。何一つ、不満なところがない。凄い
序盤からぐいぐいと引き込む戦闘シーン、
よどみなく置かれていく伏線、
破滅へと導かれるアナキンの心理の動き、
周到なシスの陰謀、それを暴きながらもついに屈するジェダイ達、
信じていたものに裏切られる悲哀、裏切る側の葛藤、
魅力的な悪役達、ドゥークー、グリーバス、ガンレイ・・・、
そして、決戦。師と弟子、暗黒卿と老ジェダイ、
悲劇的な結末、しかし、受け継がれる希望、
ラストシーンはEp.4のあのシーンを彷彿とさせる、タトゥーインの双子の太陽。美しい夕日。
マニア的にも
- ウーキーの母星とゲストのチューバッカ
- レイアがオルデラーンの姫になる経緯
- 開始10分で聞ける、いつものあの台詞 "I have a bad feelig" (最初はハン・ソロの台詞。日本語では「イヤな予感がする」と訳される)
- なぜ最強を誇ったジェダイ評議会がこうもあっさりと壊滅させられたか
- これまで描かれなかった、ジェダイが暗黒面に落ちる瞬間
- 強いぞ、いけいけ、R2
など、見所満載。
#ほんというと、1箇所だけ役者の演技と演出に不満はある
#でも役名もないジェダイが一人殺されるだけのシーンなので、
#目をつむろう
しかし、この映画を見てしまうとEp.1や2が準備に過ぎなかったのだなあとよくわかる。
それは、伏線としてもそうだし、演出や特殊効果もそう。Ep.3でこんなことをやりたいということがあって、そのために、これまでの話でこんなエピソードを用意しておくし、こんな技術を作っておくし、スタッフも育てておくし・・・と。なんて贅沢な映画なんだろう
仮に、Ep.1の時に、ジョージ・ルーカスの頭の中にこれだけの完成系がイメージされていたとしても、集団作業で作っている物だから、決して思った通りのものにはならなかったはず。前2作があったからこそ、これだけの物を最終的に作り上げられた。前作までは、「こんなことが映画で出来るようになりました」という部分が、どうしても見受けられたんだけど、今回は全面に、「こんな絵が見せたい!」という意気込みが溢れていて、それをすべて描ききっている凄さがある。
そもそも、ルーカスはスターウォーズをつくるために、ILMという特殊効果の会社を作り、スカイウォーカースタジオを作った人。そして、この最終作のために、前作の修正版を作り、技術研究をすると共にこまかなつじつまと演出の調子を合わせ、最終回の登場役者まで差し替える。いやあ、こんな贅沢な映画はないよね
もちろん、人生を深くえぐる感動とか、そういうのとは無縁だし、SF的にすごく見所があるってことでもないんだけど。でも、みんなが見たいスターウォーズ完結話を120%の完成度で見られたというのは、こんなうれしいことはない。
ともかく、見に行く前にはEp.1,2,4を見ていくのは、必須!そして、見終わったら、Ep.6を見直すと、また違った感慨があるでしょう
1000円は、安すぎだ!<レイトショウでみたらしい
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Comments
ヨーダの喋り方って、"Quickly go, we should!" のように倒置っぽくなっているみたいなのですが、字幕では普通に訳されちゃってましたね。他の異星人の喋り方も。
これってSF的には問題ではないかと思うのですが、どうなのでしょう?
Posted by: ぬ | August 02, 2005 12:06 AM
字幕はしょうがないんじゃないですかね。字幕はそもそも伝えられる情報が少なすぎて、SF向きではないと思います。
吹き替えの時は、音響監督の考え方次第ですが、「日本人が感じる、異星人っぽいしゃべり方」に翻訳しちゃっていいんじゃないかなあと思ったりします。そこは、要センスですが
Posted by: Tam | August 05, 2005 11:59 AM