言語はこうして生まれる/モーテン・H・クリスチャンセン ニック・チェイター

言語というのはとても不思議なもので、ほぼすべての人類が身につけるものではあるのに、どうやったら習得できるのか誰もよく理解出来ておらず、意図して身につけようとすると多くの人が(もちろん私も)苦労するという、なんとも難しいものです。

最近はシジュウカラが言語っぽいものを持っているのではないかという研究もありますが、今のところ言語を使っているのは我々ホモ・サピエンスだけで知能として我々と大差ないと考えられるチンパンジーやオランウータンなども言葉は使えないようです。ということは、ホモ・サピエンスには何かしら言語を操るための他の動物にはない先天的能力があるだろうと考えられるわけですが、それが何かということはどうにもはっきりしない。

この本は、人間が言葉を使えるのはなぜかということにある程度の結論を出しています。それが「ジェスチャーゲーム」をする能力です。

非常に複雑な文法を持った言語が約7000も現存しているのはなぜか・・・ということはちと置いておいて、そもそも、どうして人間は他の個体と意思の疎通が取れるのか。それを著者はジェスチャーゲームはどうやったら成立するのかをもとに考えます。まあ、そもそも、意思の疎通を図るのに音声言語である必要はないわけです。「みんなが手話で話した島」で紹介されているように、共同体の全員が手話だけでコミュニケーションしてやっていくことは不可能ではない。手話も文法を持った立派な言語の1つですからね。で、この本の第1章では、エンデバー号のクック船長が南米最東端の港で水と薪を補給するために原住民のハウシュ族とコミュニケーションする場面が紹介されます。クック船長側からは贈り物を贈り、ハウシュ族の代表を船にディナーに招き、友好的な関係を築いて目的を果たしています。で、そもそも、なんでこれは可能だったのか。

例えば、全く言葉の通じない国を海外旅行していて、「おなかが空いたから、何か食べるものが欲しい」と伝えたいとします。おなかを押さえて悲しそうな顔をし、何かを口に入れる仕草をすれば、たぶん通じます。しかし、よく考えたらこのジェスチャーには死ぬほどたくさんの解釈の幅がありうるわけですが、なぜ通じるのか。それは、相手が

  • この人は何かを伝えたがっている
  • しかし、言葉で伝えることはどうやら出来ないらしい
  • こういう状況で、食べ物を欲しいを訴えることは状況としてありがちだろう
  • 仮に空腹で食事が欲しいのであれば、自分も同じようなジェスチャーをするだろう

ということを共有してくれるからです。で、多かれ少なかれコミュニケーションというはこのような共通の認識があり得るから成立するわけですね。これが非常に抽象的な概念になってくれば言葉を尽くしてもそこに生まれるのは「共同幻想」かもしれないわけですが(笑)、しかしながら、それが完全には共有されていなかったとしても社会が成立する程度のコミュニケーションは取れる。仮に、人類が今のような発声器官を持っていなかったとしても、おそらくこの個体間での暗黙の共通認識を成立させる能力があれば、言語は生まれるんでしょう。

逆に、チンパンジーがほぼ人間と大差ない知能をもっているのに言語を扱えないのは、「相手が何を伝えようとしているのか察する」能力がないからだと。チンパンジーの前に伏せたコップを置き、その片方にリンゴ片を入れる。そして、相手にどちらにリンゴが入っているかを指を指したり、コップをじっと見つめたりして伝えようとしても、上手く伝えることは出来ない。ただ、入っているリンゴを取ろうとするとその意図は理解して、先に取ろうとするらしいんですね。つまり、チンパンジーには「相手に行動を予測する」能力はあるのに「相手がこちらにリンゴのありかを教えようと思っている」ことがわからないし、だから「仮にリンゴのありかを教えようとしているとしたら、どうやって伝えるだろうか」ということを察する能力がない。

ちなみに、これは「文化がヒトを進化させた」に書いてあるんですが、オランウータン、チンパンジー、ヒト(の幼児。社会的な学習をする前の能力を知りたいため)の能力を調べると、空間認知、量概念、因果関係などを理解する力にこの3種のサルの能力に大きな差はありません。ただし、社会的学習能力はヒトの幼児が圧倒的な差をつけて優位になるんだそうです。社会的学習能力ってのはどういう測定をしているかというと、何か被験者が欲しがるものを獲得するための手段(ちょっと簡単には思いつかない方法で道具を使うとか)を誰かがやって見せた上で、その獲得に役立った物品を揃えて同じ課題をやってみるように促します。ヒトの幼児はうまく真似をして課題を解くけども、他のサルはこれが出来ない。

さらにちなむと、同じところにこんな話も書いてあります。逆にヒトは本能的にどうしても誰かの真似をしてしまうようで、相手と違うことをすると報酬を与えられるようなゲームをさせるとチンパンジーに劣るんだそうです。例えば、非対称マッチングペニーゲーム(詳細は割愛しますが、まあ、例えばチョキで勝つと、パーやグーで勝つよりポイントが多くもらえるじゃんけんみたいもの)に対して確率的にどういう手を出していれば期待値が最大になるかというような戦略を考えることがチンパンジーより苦手です(というか、チンパンジーがこれで人間より良いスコアを出せることが驚きですよね)。特に、あいこではなく、相手と手が食い違ったときに有利になるゲームが優位に苦手だと。それぐらい、人間は本能的に真似をするように出来ているんですね。

じゃあ、これで人間が言語っぽいものを使ってコミュニケーションが取れそうだというのはわかったとして、実際に我々が使っている言語、特に文法なんかはどうやって生まれてくるのかというと、それは人間の短期記憶の制約に依るものだろうと。そもそも人間の短期記憶はものすごく制限されているので、音声情報がストリームで入ってきてもそれを全体として処理対象にすることは出来ません。なので、それをぶつ切りにしてある程度を新しいチャンクにまとめて、それをさらにまとめて・・・と処理せざるを得ない。それが、今の自然言語の文法が必要とされる原因だろうと。発話も同じで、よっぽどの訓練をしない限り長い文章を一気に組み立てて順に発話していくことなんて出来ないので、「えー」とか「あー」とか言いながら、細かいフレーズを音声に押し出していくしかない。という制約に適した文法をジェスチャー混じりのコミュニケーションから組み立てていくと、今のような文法を持った言語が、バラバラに7000も出来てしまうのだろうと言っています。なるほど。

逆に、人間には生得的に文法能力があるのではないかという生成文法の考え方でいくなら、そこから7000もの言語が出来てしまうその能力はあまりにポンコツじゃないかと(笑)。まあ、それはわからなくもないですね。

後は文法の生まれ方の調査についてとか(例えば訳のわからない複数の音素の並びを伝言ゲームしていくと、ちょっとずつ間違って伝わっていく中である程度の法則がそこに出来てしまう話とか。興味深い)、脳にある言語野は本当は何をしているのかとか、いろいろなトピックがあり面白いです。

最後の章で、GPT-3を代表とする自然言語処理のAIが我々の仕事を奪うかという議論をしていて、ここまでの議論のように我々が言葉を使ったコミュニケーションをするために必要な能力が本質的にはジェスチャーゲームを成立させるために必要な能力だとしたら、GPT-3はあなたの代わりにはならないですよとそういうことを書いているのも面白かったです。これはある種の新しいチューリングテストを作り出せる話?ホント?

というわけで、なかなか面白かったです


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THE FIRST SLAM DUNK

「スラムダンク」のアニメが劇場版としてリブートすると聞いて、「ああ、それはいいなあ」と素直に思いました。が、「まあ、観ないだろうけどな」とも。「スラムダンク」ほどの名作を眠らせておくことはないわけで、Bリーグもなんか盛り上がってきてる訳だし、もう20年以上前の作品だし、頃合いだろうと。「銀河英雄伝説」のリブートにも付き合ってますしね。やはり、技術の進歩は素晴らしい。

でも、不良の桜木花道がまともにバスケし始めるまで物語的にはだいぶかかるわけで、最初から観るのはかったるい。「スラムダンク」を観たことがない若者が楽しんでくれれば良くて、古くからのファンにとっては「Not For Me」なんじゃないかと。いや、私はそれほどのファンという訳でもないのですが。ジャンプ読まないんですよ。中高とバスケをやっていたこともあって、完結してから読みました。

ところがですよ、まさにあの頃ファンだった人達が観たいものが実は作られていたっていう。それを公開まで完全に隠してて。たぶん観た人の評判でちゃんと伝わるだろうという計算なんでしょう。なんてリスキー。なんてわがまま。これはね、観に行かないとダメですよ。逆に「スラムダンク」を読んだことない人はちょっと微妙かもしれない。読んでから観に行ってもぜんぜんいいかもしれない。もちろん、読んでなくてもすごく面白く観られるとは思います。最初はちょっと不親切かもしれないけど。いきなり「こいつら、誰?」って感じになりますが、でも、バスケの試合見に行ったとして、普通は選手全員の名前知らないから大丈夫だよ。それぐらい、いきなりバスケの試合に魅了されます。

そうなんですよ。試合が凄いの。3Dアニメって今、ここまでいけるの? びっくり。アト6で宇多丸さんが「これはアメコミの映像化としての『スパイダーバース』に対する日本のマンガの映像化としてのアンサーかもしれない」って言ってましたけど、ホントに凄い。本当にバスケの試合を観てるみたいだけど、ホントの試合なら絶対に観られないアングルがあるし、実写では絶対出来ない演出が入ってくるし。これをどうやって作っているのか、ホントに気が遠くなる。だから、「スラムダンク」知らなくても、なんならバスケ知らなくても、凄いことはわかるし、ちゃんと感動出来ると思う。それぐらい凄い。

でも、そんなことより、この作品は、あの頃ファンだった人達が「こういうのが観たいな」と思っていなかったけど観たら「これだよ」としか思えないものが作られているというのが凄い。でも、それが何かは言えない。ここまで秘密にしてきたものを書くわけにはいかない。まあ、もう公開されて大分経つし、私も、噂を聞きつけて「えっ?そういうことなの?じゃあ、観に行かないと」となって観に行ったんだからいいのかもしれないけども、とりあえず、もしここまでを読んで気になったら観に行って。すぐ行って。絶対その方がいいから。

「いやいやいや、信じられんでしょう。いいよ、言ってよ。聞いて、へーって思ったら観に行くから」という人のためと、ネタバレの感想を書きたいからとの理由で、もうこの下に書いちゃうよ。ネタバレバリアー!

 

 

 

 

いいかな?

 

つまりね、こういうことです。「スラムダンク」のファンにこう言ったら全員、「えっ?」ってなるじゃないですか。

宮城リョータを主人公にした山王戦を、CGアニメで井上雄彦が納得するレベルの動きにしました

なにそれ、観に行かないわけないじゃん。山王戦?りょーちんが主人公?プレイはCG作画?まあ、そりゃそうだ。井上雄彦が納得するレベルで動かすにはそれしかありえねぇ。でも、本当にできるの?モーションキャプチャで動かしたら、今までのアニメとノリが繋がらなくなるんじゃない?あ、だから声優全取っ替えなの?マジかよ。ホントにマジなんだな。そんなの、いくら金がかかるかわからない上に、見た目地味で儲かるかどうかわからんけども、それでもやるんだな。そうだよな。言われてみれば、その通りだよ。

観たかったの、それだわ

いやあ、最高だったー。泣いたー。湘北に入ってよかったー。いや、入ってないけど、もう、なんか入ったわ。これはね、ホントに凄い作品ですよ。こんなアニメ観たことないですよ。気が遠くなります。

あとね、音が最高。ホントに体育館にいるみたい。とりあえず、劇場に観に行っとけ。

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After Steve/トリップ・ミックル

良かれ悪しかれ絶対的な意思決定機関だったスティーブ・ジョブズを失った後、Appleはどう舵取りされてきたのかの内幕を語るノンフィクションです。それは、この10年の間のWWDCやiPhoneの製品発表会の裏側で何が起きているのかを妄想してきたり、ネタに酒を飲んできたりしている私たちにとっての「答え合わせの書」でもあります。読まないではいられません。

これまでにアイザックソンの有名なジョブズの伝記と、ジョニー・アイヴの伝記は読んだことがありました。アイヴの伝記の著者は2019年にティム・クックの本も書いているんですが、そっちは読んでおらず。クックの来歴についてはこの本で初めて知りました。

ジョブズが死ぬ前は、ジョブズとアイヴがカッチョいいプロダクトを作り、それをクックが何億人という人に滞りなく届けてちゃんと儲けるという体制が出来てました。そして、ジョブズ亡き後、クックがアップルを率いていくわけですが、当然、ジョブズを介してつながっていたアイヴとクックという両輪は、それまでとは違うゆがみが出てくるわけです。

というわけで、この本は1章ごとに「クックパート」「アイヴパート」が繰り返されていきます。そして、読めばこの2人がどれだけ偉大なデザイナーと経営者なのかということがはっきりとわかります。いや、読む人のある程度は「この2人がどのようにしてジョブズ亡き後のアップルをダメにしてしまったのか」という期待で読むのだろうと思いますし、原著のサブタイトルには"How Apple Became a Trillion-Dollar Company and Lost Its Soul(アップルはどのようにして3兆ドル企業になり、その魂を失ったのか)"と書いてあるぐらいだからある程度はそういう期待に応えるつもりで書かれてはいます。

しかしながら、この本を読むとなんら間違ったことは起きてないわけです。ジョブズがいなくなった後、いきなりこの2人が仲違いしたわけでもないし、ジョブズに成り代わろうとして迷走したわけでもない。アイヴはクリエイティビティを焚きつけて、かつ、世のゴタゴタから守ってくれていた偉大な才能を失いながらもジョブズがいなくても自分たちはクリエイティビティを形に出来るんだともがいて成果を出し(結果、燃え尽き)、クックは前任者の様に製品開発に逐一介入するようなことはせず、アイヴに任せるべきところは任せ、会社を適切にオペレーションし、株主からの要求に応え、議会とも中国政府ともトランプ大統領ともタフな交渉をこなす。すごいです。そりゃまあ、いろんな問題は起きているし、人間関係のゴタゴタは起きまくっているし、社員は激しいプレッシャーでボロボロになっていっているんだけども、そんなのまあ、どこの会社にだってあることで、アップル社内が楽園のようなところだとはだーれも思っていないわけですよね。

この本を読むと、逆にこの10年、ジョブズが生きていつもの調子でやってたバージョンのアップルのことをどうしても考えてしまいます。ジョブズはその後もずっと魔法を続けられたのか。アップルはジョブズの魔法を実現させることが続けられていたのか。どーだったんでしょうねぇ。

 

 


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RRR

話題の「RRR」を観てきました。

観てないんですけど「バーフバリ」の評判は耳にしてましたし、その監督がとんでもない予算でとんでもないサイコーの映画を作ったというじゃないですか。いろいろと耳にする評判のどれもが「サイコー」という感じなんで、こりゃ行っとくかなという感じで。

うん、こりゃ凄いね。すっごい。

観る映画、観る映画これだとちょっと困っちゃうけど、なんだろう。月に1回ぐらい元気になるために観てもいいかもしれないぐらい。いや、3時間あるから観るの大変ですけども。とにかく、主人公2人はナイスガイでめちゃめちゃ強いし、悪役のイギリス人どもは1人を除いてホント最悪だし、死ぬほど人が出てくるし、豪快だけど構成は練りに練られてて、すっごい。

誤解を恐れずに言えば、見終わった感覚としては劇団新感線の「五右衛門ロック」を劇シネで見た感じ。荒々しくて、音楽も激しくて、歌も踊りもあって、ベタで熱い芝居と見栄があって。あれを

 

100億円かけて作った

 

感じ。7200万ドルだからね。劇団新感線の何百倍なんだっていう(笑)。エンドロールもずっと踊ってて、終わったらイマドキ珍しく拍手が起きました。そう、観てる感じが映画と言うよりお芝居なんですよ。そんな凄いもの、観に行かない理由はないよ。面白いに決まってるでしょ。

インドの独立闘争の話なんでセンシティブな面はありますし、インド映画界のいろんなもろもろな事情とかもあるらしいんですけど、そのへんは宇多丸師匠の劇評とかを聞いてもらうとして、とりあえず公開されてるウチになんとか行っておくべき。見終わった後の、客席のなんとも言えない、おかしなもの見ちゃったぞという「にへらっ」とした雰囲気まで含めて是非味わうべきです。

あと、前半のクライマックスであるダンスバトルシーンは、これはもうインド映画といえばコレっていうものの最高な逸品で、どうしようもなくすごい何かで、劇場に行く前に観ていってもそのシーンになったら「あー、これかー。キター」になってネタバレでも何でもないので、下の町山さんのツイートでリンクされている4分半のこのシーンを全部観ていってなんら問題はないからインド映画よくわかんないぞ勢は今すぐみて「なんじゃこりゃー」ってなってください。よろしく。

 

 

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ドラクエ10のコンサートに行った

ドラゴンクエスト10は今年で10周年(ちなみにFFXIは20周年)。その長い歴史と多くのコンテンツのほとんどに付き合えている訳ではないけども、なんどかストーリーはほぼ追いかけています。バージョン6までくると、もうさすがに前の話は大分忘れちゃってるわけですが、逆にバージョン1やバージョン2の話は新鮮な印象とともに覚え続けていますけど。そして、そのバージョン1の話をMMOじゃない普通のドラクエとして再構成した、オフライン版の発売に併せて、恒例の東京フィルのドラクエコンサート、この8月はドラクエ10です。ご近所で行われるということもあり、出かけてきました。

いや、本来で言えば、「みなさーん、オフライン版、楽しんでますか−」って感じで行われるはずだったんですが(笑)、発売が延びちゃったんでそうならなかったわけですけど、まあ、いいですよね。以前、一度、東京フィルのドラクエコンサートには行ったことがあるんですが、なんといってもDQXは一番思い入れのあるドラクエですから楽しみです。

当然のことながら、オープニングは「序曲X」から。で、音が出た瞬間、不思議な感覚が。「あ、ゲームとおんなじだ」

考えてみると、今までのドラクエのコンサートってゲーム中はゲームの音源でなっていた曲をオーケストラで演奏したバージョンを聞いて、「おー、こうなるのかー」というものだったと。でも、DQXはゲーム中でもオーケストラ演奏のBGMが鳴っています。正確に言えば、リリース当時、10年前のWiiで発売されたDQXはそうではなくて、Wii U版から変わりました。なので、そのタイミングでバージョン1もオープニングが長くなって映像も作り足されたはずです。つまり、本物のオーケストラの演奏をBGMとしてプレイしているドラクエってDQXが最初なんですね。だから、完全にゲームで聞くのと同じ曲、同じアレンジの演奏が目の前から聞こえてくるんです。なんか、新鮮。やっぱ、テレビで聞くのと10メートル先の楽器が鳴ってるのと、迫力は全然違うし、パート構成とかも目の前で演奏を見てるとよくわかるし、楽しい。以前聞いたドラクエコンサートとはちょっと違う楽しみですね、これ。

そして、もう一つ、よく考えると面白いなと思うのが、目の前のステージに乗っかってるオーケストラの楽器だけで、普段遊んでいるゲームのBGMが演奏されているという不思議さです。だって、ゲームなんだから、BGMをオーケストラでやるにしても、電子音源だって使っていいわけですよ。逆に、純粋にクラシックの楽器だけでやってるゲーム音源ってほかにあるのか。演奏された楽器の録音やサンプリング音源を元にBGMを作っているゲームなんてイマドキいくらでもあると思うんですが、逆にゲームとまったく同じBGMをオケで再現出来る(再現って言い方も変だけど)ゲームって、すごく珍しいんじゃないか。1曲ぐらい、電子音源や電子楽器やギターでやろうという誘惑はなかったんだろうか。聞いているうちにすごく不思議な気分にさせられました。

というような、いろいろなことを考えつつも、やっぱり聴けばそれぞれに画面が浮かぶというような慣れ親しんだ曲たちなんで、純粋に楽しみました。いやー、思った以上に良かった。機会があれば、また参加したいですね。

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トップガン マーヴェリック

「トップガン」という映画が公開されたのは1986年。まだ私が小学生のころ。テレビで見たことあるのかあ・・・。オープニングの部分だけ知っているだけなのかなあ。F-14はカッコイイよなあ。サントラはめちゃめちゃかかってたし、私もレンタルショップで借りて聞いたなあ。

そんなおぼろげな記憶なもので、特別に「トップガン マーヴェリック」にも思い入れはないんです。が、毎月模型誌を買っていれば「このビッグウェイブに乗せられて踊らない手はない」とは思うじゃないですか。ちなみに、モデルグラフィックス誌がF/A-18E特集をしたのが2020年の6月号。本来はその頃に公開予定だったんですねぇ・・・もう2年前のこと。私もハセガワの1/72のキットをずいぶん前に買ってあるので、これを作るモチベーションを上げるためにも、観に行かなければなりません。

と、その前に普通に続編ですから、前作を見ておかなければなりません。Amazon Primeにあったので、前日に観ました。

いや、こりゃ酷い映画だな!

当時も映画自体の評判はよくなかったような記憶がありますが、ぺっらぺらです。「もしかしたら小学生の頃に観ているんだけど、飛行機しか観ていなくて、オトナ向けのストーリーはすっかり忘れてしまったのではないか」と思っていたんだけど、これは忘れようがないわ。いや、むしろ何を覚えておけばいいかわからない。ともかく、主役のトム・クルーズは何か一言二言話してニコッと笑うか、悲しい場面では悲しそうな顔をして何も言わないかとどちらかしかしておらず、周りの役者が必死に補っているだけなので、彼の何が問題で、どう克服していこうとしているのかがまーったく伝わらない。

でも、止めの絵が格好良くて、トムキャットが格好良くて、音楽が格好良いから、なんか全体としては「良い感じのポエムみた」みたいな気持ちになるのはわかる。それにしても、これは21世紀では通用しないペラペラさだな!まあ、でも、こんなもんだったよ、当時の映画。トム・クルーズと言えばモータースポーツファンのひよこだった当時に友達と「デイズ・オブ・サンダー」を劇場に観に行った記憶がありますが、「クソだった」ということ以外、何にも覚えてないもんな。

さて、気持ちよく往年のダメ映画を心に秘めた上で、観てきましたよ。

ちゃんとしてました(笑)。いやあー、ちゃんとトム・クルーズの抱えた問題もわかるし、対人関係の問題もわかるし、仕事上のチームの問題もわかるし、世界の問題もわかるし、それがちゃんと絡み合って解決していく作りになっています。ちゃんとしてるぅ〜

その辺がちゃんとしてれば、「トムと飛行機と音楽が格好いい」というオリジナルの良さは何も失っていないので、もうほぼ100点の映画でした。MCUみたいに社会問題とか取り込まないので、もうすっきりしたものです。というか、86年にはミグを撃墜したけど何でなのかはぼやかしてるみたいな感じだったのが、湾岸戦争とイラク戦争を経て、きっぱり「ならず者国家の軍事施設を先制攻撃する」と言って侵略しちゃうんで、「ちょっ、おまっ!」って感じではあるんですが、「まあ、これはミッション:インポッシブルと同じ、トム時空だ」と割り切って観るのでいいかなーみたいな、一種何かを超越したようなそんな感じのするバカ映画です。これはこれで、あり。

というわけで、だいぶよろしかったので、是非観に行って下さい。そして、見終わったら、この下のネタバレ部分を読んで下さい

 

 

 

 

いいかな?

 

やっぱり言いたいのは、「最後のアレはなんだ!」ですよね(笑)。ずーっと前半から敵国の施設を破壊するミッションをずーっとやっていて、ミッションは成功するも、事故で失った親友の息子を庇って、主人公は撃墜されて死ぬ。普通の映画はそれで終わりです。

が、死んでない。死んでないどころか、どうにかして敵基地に侵入して、どういうわけか稼働状態で武装までされているF-14を奪って、敵戦闘機とドッグファイトして、撃墜して帰還する。

んな、アホな。

途中からスターウォーズになったのかと思った。でも、オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーのコンビでも、フォースとR2-D2の助けなしにはそんなことは出来ない(笑)

いきなりここからのシーケンスで映画の知能指数がぐっと下がるワケですが、でも、あまりにあんまりなご都合主義なんですけど、不思議と嫌な気持ちはしないんです。それはたぶん、このシーンに向けてちゃんと「リアリティ」の調整が行われているからなんです。

事ここに至ってから思い返せば、冒頭のシーケンスでトムは高々度のマッハ10でのテストフライト中の事故でも(なぜか)ひょっこり生きていて「どういうわけか、死なないヤツ」という称号を得ていることが示されました。ここで、ちょっとギャグっぽい「不死身感」を見せておく。その上で、敵がなぜか最新鋭の戦闘機とおんぼろF-14を一緒に保有しているだの、チラチラと「怪しい気配」をちりばめる。そうして、「そんなわけないんけど、F-14が飛ぶところも観たいよね」「そんなわけないけど、せっかくのお祭り映画なんだから誰も死ぬところを見たくはないよね」という観客の「ワガママな願い」をストーリーの整合性をうっちゃって見せちゃうので、嫌な気持ちにはならないんです。言うなれば、ミュージカルのラストで役者が敵味方も関係なく楽しそうなダンスをして終わっても、誰も「んなわけあるかーい」とはツッコまないのと同じ。だから、なんだか妙な爽快感のある映画です。

しかし、じゃあ、それはオリジナルの「トップガン」の続編に相応しいのかというと、「トップガン」はむしろ幻想的なまでにリアリズムであり、戦闘機に乗ってるのにむしろたいしたことが起こらないのがリアル・・・みたいな謎テイストの映画なわけで、オリジナルと続編はまったくテイストの違う映画になっちゃってるのは否めない。本当の本当にオリジナルの「トップガン」が好きだった人がこれを手放しで喜ぶのかは疑問である・・・けど、まあね。オリジナルはクソ映画なんで(笑)、オリジナルを継いじゃいかんのは間違いないんで、これで正しい。

ま、とりあえず、これでF/A-18のプラモデルを作り始められます。よかよか。

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お高いairweaveのマットレスを買った上で、お安いアイリスオーヤマのマットをオススメする

GWですが、特になーんもすることもなかったんで、戯れに布団を買い換えることにしました。airweaveのお高いマットを買ってみました。

お高いですねー。7万円ぐらいします。

こいつをフローリングの床に直接引いて寝ています。初日はちょっと慣れなくて起きたら体がちょっと強ばってましたが、もう慣れました。快適です。ご覧の通り結構分厚い(10cm弱ぐらいある)ので敷き布団カバーはムリなんで、四隅にゴムバンドがあるようなベッドパッドを引いて寝てます。三つ折りですが、折り目部分の存在は寝ている限りわかりません。むしろ畳みやすくて良いですね。

こいつは、エアファイバーというプラスチックで出来た茹でる前の春雨みたいものが絡み合ってるマットの上で寝るものです。通気性が良くてクッション感も適度で素晴らしい。で、これまではおんなじ様な素材で出来たアイリスオーヤマのエアリーって奴を使ってました。

こっちの方が大分お安い。半額ぐらいです。有名なのはairweaveの方だと思うんですが、似たタイプ。腰痛軽減になるかなーと思って購入を検討したんですが、いきなり7万円の布団はどうかと思ったんでこっちの安い方を試してみたんです。Amazonの購入履歴を見ると2016年7月に買ってるんで、およそ6年前ですな。これで朝起きて感じる腰の違和感が大分減りました。

それから毎日使っていて、流石に真ん中と端では厚みの差が出来てます。ただ、それが使い心地を左右しているかというと、さにあらず。特に不満はないまんまです。こっちも断然普通の綿の敷き布団よりは快適でした。Milueの分も買い足したぐらい。

とはいえ、ですよ。もう6年も使って元は十分に取ったわけだし、同じタイプで倍の値段するairweaveを試してみたい欲望は当然あるじゃないですか。

そんなわけで、実際に倍の値段するairweaveを試してみた感想ですが、決してairweaveがアイリスオーヤマに劣ることはないですし、より分厚くて、でも沈み込みは少なくてより長持ちしそうという意味でより良さそうな感じはあります。が、すごい差ってワケじゃないんで、このタイプのお布団を使ったことがない方は、とりあえずアイリスオーヤマの奴を買って試してみるといいんじゃないかと思います。腰、楽になるかもしれないっすよ。

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会社でアレルゲンを検査してくれた

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今年から、会社の健康診断のメニューにアレルゲンのチェックが入りました。個人負担9,800円と結構お高めなんですが、毎年やるものでもないので、一度やってみることにしました。自覚症状としてはハウスダストとネコはあるんですが、他にもあるのかなー?

というわけで、結果なんですが、自覚している通りのハウスダスト(といっても、旅館で布団を引いた直後の部屋に入るとくしゃみが出る程度なんですけどね)と、うっすらとしたスギ花粉アレルギーがでました。おお、私、花粉症あるんだ。これ以上、酷くならないといいなあ。ネコはありませんでした。まあ、アレもネコと数年暮らした上での発症だったので、しばらくアレルゲンに接してないと収まってしまうのかもしれません。

食べ物系に何にも制限がないというのは、なにげに幸せなことですよねー。感謝、感謝

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仕事用ディスプレイを買い換えた

仕事用のディスプレイを買い換えました。

これまではNTT-X Storeで安売りしてたので衝動買いしたドウシシャのOD4K-49B1という49インチのディスプレイを使ってました。とりたてていいところも特になかったんですが、別に大きな不満もなかったし、やりたいことは基本的には2面横に並べてのデュアルディスプレイを1枚のディスプレイでやっているということだけなんで、満足して使ってました。

微妙な使い勝手の悪さはありました。PBPにすると上下に黒い帯が入っての2面しか使えないし、ハーフグレアはかなり映り込みが気になるし、時々バックライトがチカチカするし(電源を入れ直すと直る)、リモコンの反応が微妙だし。でも、54,980円で買ったんで、文句は言えねぇ。

ところが、このディスプレイのバックライトが半分死にました。買ってちょうど4年。「すぐ壊れた」とは言いがたいが、それでもちょっと壊れるのは早いかなあ・・・。流石に直してまで使おうという気にはならないです。

というわけで、久しぶりにMacbook Pro 13インチのディスプレイで仕事しつつ、新しいモニターを探します。49インチは高さ方向がちょっと大きすぎてメニューバーを見るのが遠いので、もう少し小さくても良い感じ。ただ、1/4サイズをFHDモニターとして使えるかという観点で考えると40インチはちょっと小さすぎるかも・・・ということで40インチ以上の条件で探します。

選んだのはLG。これだけノングレアだったんです。流石に40インチオーバーのディスプレイは動画やゲームの用途が期待されているのでノングレアはあんまり採用されないんですが、これはその点が差別化されていていいですね。売れるのかどうか知りませんけど。IPSだしHDRもあるし・・・で前のディスプレイよりだいぶ高級だし、値段もぐっとアップ。大きさは横で10cmダウン。でも、使ってみるとそれほど小さくなった印象も無いし、スタンドが少し高さがある関係でメニューバーは相変わらず遠いし、利用感に差はあまりありません。ノングレアはとてもよいし、リモコンの反応は良いし、PBPの自由度は高いし(ただ、4面に割り当てるのは面倒なので滅多にやらないと思いました)、良いですね。

1つ不満をいうならば、標準のスタンドを付けてリアパネルを取り付けると、裏にVESAマウント用の穴がないんです。こういう、テレビの上に付ける棚を前は取り付けてたんで、それが付けられなくなったのは残念。でもまあ、些細な点ですね。

さて、今1番の問題は、古いディスプレイをどうやって捨てるか。PCモニターはPCリサイクルの範疇なので、自治体の回収がありません。しかし、PC3Rの回収は「ゆうパックで送れ」とかなのでムリ。テレビじゃないので、家電リサイクル法の枠でもありません。困った・・・とりあえず、近所の廃品回収業者とかを探してみようと思っています。

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