May 16, 2017

2017春アニメ 1話感想 そのさん

[サクラダリセット]

ライトノベル原作。原作未読ですが、河野裕さんはいまや新潮文庫nexで「いなくなれ、群青」をはじめとする階段島シリーズで看板作家になってますよね。「サクラダリセット」のシリーズも読みたいなと思っていたところでした。

能力者ものですが、「能力者ばかりが集められて隔離された街」という設定が面白い・・・というか、階段島に似てますね。非常に理屈っぽい台詞回しもこの作者独特で、アニメもその調子なのでとっつきは悪いかな・・・。ただ、面白くなりそうな予感はするし、感情の動きが希薄な絵作りも割と好みです。続けて観たいな。

[サクラクエスト]

オリジナル。P.A.WORKSお仕事もの。続編なので取り上げませんけど、今期P.A.WORKSはこれと「有頂天家族」の2つがあるのかな。

お仕事ものといえば「SHIROBAKO」みたいでもあるし、村おこし的には「花咲くいろは」的でもある。ちょっと見慣れてきちゃったといえばそんな感じもしますけど、でも、P.A.WORKSお仕事ものにハズレなし。1話ずつより、一気にまとめてみたい感じかも。

[正解するカド]

東映アニメーションのオリジナル。フルCGで、途中に「楽園追放」のCMがはいることだし、技術的にはあの流れを汲んだものみたいです。

「そこあに」の青田買い特集でかなり熱烈に褒められていて、「シン・ゴジラを面白く観た後に、観たいと思っていたタイプ」みたいな表現がされてました。確かにかなり会議アニメです(笑)。評判を聞いてから、どりゃどりゃ?と観てみたら「シリーズ構成:野﨑まど」とクレジットされていて、「そりゃ面白いだろうさ!」と思いましたね。今季、一番先が気になっているシリーズです。

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May 15, 2017

2017春アニメ1話感想 そのに

なんだかんだいっているうちに5月も半ばで御座いますよ・・・

[フレームアームズ・ガール]

コトブキヤという老舗のガレージキット系模型メーカーの企画商品販促用アニメ。

やりたいことはたぶん、「ビルドファイターズ」なんだけど、「ビルドファイターズ」からガンダム抜いちゃって成立するのかというと・・・まあ、毎月模型雑誌を欠かさず買っている私が2話は観ないので、アニメとしての出来は推してしるべし。

[ロクでなし魔術講師と禁忌教典]

ライトノベル原作らしい。原作未読です。

学園モノは王道です。魔法モノも王道です。一見、ダメな奴が実は・・・も王道です。それらをミックスしたら、珍しいモノができるかというと・・・できるわけはなく、まあ王道です。もちろん悪いことではなく、このジャンルは毎年若い人が新規に入ってくるんだから、こういう作品がちゃんとあるのは悪いことではないです。ギャグのテンポも悪くないし、キャラもいいし、ちょっとエッチな加減もいいですね。良作です。

[王室教師ハイネ]

漫画原作。わがまま放題・反抗し放題の王子様兄弟をしつけ治すために派遣された家庭教師が・・・という話。原作未読です。

おそらく原作も同じなんだろうと思うのですが、ただひたすらこの家庭教師のモノローグで話が進んでいきます。そうですね、あたかも「涼宮ハルヒ」のキョンのモノローグのように。ただ、あれは谷川流の文章センスと杉田智和の演技力あっての面白さなのであって、ちっと辛いかなー。まあ、話数が進むにつれてこなれていくかも。あと、「個性的な」と紹介される王子たちがテンプレっててあんまり個性的に見えないのもね。ただ、人気ある原作みたいだから、何か面白いところがあるんじゃろうとは思います。思いますが、1話からそれは見えなかった・・・

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April 03, 2017

2017春アニメ1話感想 そのいち

仕事がトラブっていたため、2シーズンほどサボりましたが、今期から復活します。

[銀の墓守り(ガーディアン)]

上海の製作会社が日本に制作部門を作り、向こうの人気Web漫画をひっさげてアニメに参戦・・・という感じの本作。凄く日本ぽい感じもあり、ちょっと違和感ある部分(悪い意味ではなく)もあり・・・。時代は変わってますねー。

で、肝心の中身はというと、1話は主人公とヒロインが思わせぶりなことだけを言い続けながら無双してただけなので、さっぱりわかりません。どうやらゲーム世界に行っちゃう系らしいんですが・・・特に観るべきところはないかも。

[GRANBLUE FANTASY The Animation]

アニメを観ているとやたらCMは目にするあのスマホのゲームのアニメ化。

A-1 Picturesの制作で、絵はとてもキレイ。キャストも豪華絢爛で、OPがBUMP OF CHICKEN、EDがHARUHI。たっぷりとお金がかかっていることはよくわかるんですが、肝心のお話が・・・。お人好しの主人公のところに美少女が落ちてきて、ヒヒヒと笑う悪役に主人公が殺されてしまって、イヤボーン(女の子が「嫌ー」と叫んだら秘められた力でボーンとなるというテンプレのこと)では、さすがに・・・。

もっとも、スマホのゲームなんてそんな難しいストーリーを語れないので無理ないのかもしれないですが、それならそれでちゃんと文芸にも力を入れればいい話で。ここから王道で面白くするのもまったくもって可能だと思うんですが、1話を見る限りそうしようという気があるのか疑問ですね。

[アリスと蔵六]

漫画原作。おじさんと小さな女の子のコンビの話が最近多いような気がします。「うさぎドロップ」の変奏曲というか・・・。「甘々と稲妻」とかね。

こちらの女の子は「幼い」というような年齢ではないんだけど、超能力者で研究所に閉じ込められていたので一般常識がないという、「Fate/stay night」のイリアみたいな設定。結局、生意気な女の子をなだめすかしたり、叱ったりして一人前の人間にしていくという話。

なぜこういう話が流行るのかということを分析してみますと、物語にはキャラクターの成長というのが欠かせないんだけど、いろいろな理由があってなかなかそれを中軸に据えた話は難しいわけです。もちろん、やり尽くされたというのもあるし、物語のスピード感の問題もあるし、ゴールをどうするかという問題もあるし。ところが、成長するキャラクターをホントに子供にしてしまえば、これは嫌でも成長する話になるので組み立てやすいんじゃないかと。

で、超能力もの(というか、ある意味では魔法少女もの)の要素を組み込んだ点と、育てる側を頑固爺さんにしたところにオリジナリティがあるわけですが・・・これ、そんなにオリジナルになるかな。設定は面白いと思うので悪の研究所がどういう動きをしたり、どういう手段でヒロインを奪い返しにくるかというところには興味があるんだけど、たぶんそこはあんまりちゃんとやられないままに、子育てアニメになっちゃうんじゃないかと危惧しています。どうなんだろね。

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January 03, 2017

月曜日は2限から/斉藤ゆう

お気に入りのマンガ、斉藤ゆうの「月曜日は2限から」がきちんと完結しました。いや、完結するタイプのマンガじゃないと思っていたので、結構びっくりしてしまいました。

校則が厳しいことで有名な進学校で孤高の存在を貫く2人の女の子。金髪に制服を着崩す遅刻の常習犯の咲野瑞季と、先生よりも厳しく生徒を取り締まる法の番人こと吉原依智子。そして、ほどけたリボンを結んであげたことで不良として遠巻きにされている瑞季にすっかり気に入られてしまい「悪友」認定され、瑞季をなんとか更生させたい依智子からは「戦友」認定される主人公、居村草輔の3人による会話劇。四コマ漫画なのでそんなに事件が起きるわけでもなく、不良少女(でもグレてない。単にだらしない^^;)と優等生(でも成績はよくない^^;)と猛獣使い(扱いされているただの人の良い兄ちゃん)の3人の軽妙な会話が魅力です。

このマンガの特徴が洒落です。「村上春樹は比喩に特徴がある」というのと同じニュアンスの話です。例えば、こんな感じ。

居村の最後のコマの台詞、少年マンガっぽくないですよね。「何上手いこと言ってんの?」って感じの洒落です。ずっとこんな感じです。

瑞季は居村のことが好きで別にそれを隠すでもないし、居村も徐々に瑞季に惹かれていく。頑なさ故に友達のいない依智子は瑞季に振り回されながらも心を通わせ、居村には徐々に恋心を抱いていく。3人の関係はそうやって徐々に変わっていくんですが、なんせ会話がこんな洒落で組み立てられていくので、直接的にならず、ふんわりしている。そう、ちょうど流行の言葉で言えば「ムズキュン」な感じ。

4コママンガなので、毎回落ちのコマがあるのは当たり前なんですが、それをことごとく言葉の洒落で落とすのは大変。まあ、もちろん本作も「ことごとく」とまではいきませんが、でも、特徴的と言えるほどの量であることは確かです。

そんなふうに単行本7巻まで積み上げてきて、最終話ではそんなふんわりした関係のその結末をきちっと形にして見せてくれる。素敵な話でした。かなり好みが分かれる作品だとは思いますが、あまり似たタイプが存在しない、希有なマンガです。公式サイトで1話が読めますが、依智子が出てきてからがこの作品の本番なので、まずは1巻を買ってみて下さい。

まあ、「ん?何が面白いのかわからん」という人も多そうな気がしますが・・・これがいいんだよ。

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September 05, 2016

君の名は。

新海誠監督の最新作、「君の名は。」を観てきました。

もちろん新海監督の名前はよく知っていますけど、実はちゃんとは観てません。実は観たのは「秒速5センチメートル」だけです。「言の葉の庭」はBDを買ってあるんですけど、観てないんですよね。

というわけで、それほど新海監督の個性を理解しているわけではないですが、「秒速5センチメートル」と比較しても、とても共通するものを感じました。

その反面、今回は新海監督にとっては初めての製作委員会方式で、必然的に間口の広さが求められます。その期待にもかなり応えていたんではないでしょうか。

・・・とネタバレなしで言えるのはこのあたりまで。重要な脚本上のギミックがあり、感想も批評もそこに触れないではいられません。個人的にこの映画の評価は高めで凄く楽しめたのですが、細部にわたる完成度という意味ではあまり高い点数は上げられません。ただ、そこは新海監督作品のもっとも重要な点ではないので、これはこれでOKじゃないかと。

今回、BD/DVDになるのを待たずに公開1週目に観に行ったのは、どうやらその「ギミック」についてのネタバレを知ってしまうと面白さが半減してしまうよという感想を多く聞いたから。それは実際に観てみて私も同感です。少しでも興味があるのならとっとと観てきちゃったほうがいいです。配信やディスク販売が始まるころにはみんなネタバレを気にしなくなっちゃうでしょうからね。

というわけで、観てない人はここから下は読んじゃダメ。今すぐチケットを取って!

===ネタバレ防止フィールド===

まず、「秒速5センチメートル」と非常に近い感覚を感じたのは以下の点でした。

  • 喪失がテーマであること
  • 音楽の占める領域が通常の映像作品よりずっと大きいこと
  • SFがギミックとして入ってくるところ

もうね、これ、全部私が好きな要素なんですよ。

私なりにこの作品のテーマを端的に言うならば、「朝、目が覚めたら泣いていた。夢で見たことが悲しくて悲しくて、でも夢なので何が悲しかったのかはどんどん忘れていってしまう。失ったことすら失う悲しみの背後で、では失ったものはなんだったのか」ということです。んとね、だからこの話の本質は、全然ラブストーリーじゃないです。

見終わった後、安心していくつかネタバレ批評を読んだんですけど、「なんでこの2人がお互いを好きになるのかわからない」って意見があるんですよね。でも、それはたぶん男女の恋愛として好きなんじゃないんですよ。何だかわからない運命の結びつきに対して、それを失いたくないと思っているだけで、そんなの言葉にできないから「すきだ」って書いたっていう話なので。そこはOK。

「秒速5センチメートル」は、ストーリーの結論が山崎まさよしの「one more time, one more chance」という曲そのものになっていて、ラストにこの曲を流して、この曲の心情にたどり着いた過程をそこまでに書くという非常に変わった映像作品でした。で、この曲は完全に喪失の曲です。

で、「君の名は。」の最後は大学卒業を控えた瀧が、自分でも理解できない喪失感を抱えたまま社会に出て行くという場面。これ、観てる気持ちは「秒速5センチメートル」にそっくりでした。瀧のような経験が無くても、いや、瀧自身も忘れてしまっているので具体的な経験は無い点では同じかもしれませんが、何かを失った、あるいは何かが足りないという感情で日々を過ごしている人、多いと思うんです。

ただし、「君の名は。」では、最後に2人は出会います。再会・・・じゃないよね。出会うでいい。ここは賛否両論あるのかな。私とMliueは「会えなくてもよかったよね」という感想でしたけど、この映画の規模とターゲットを考えると観客を落ち込ませて帰らせるべきではないし、ラストは十分いい出来でした。

併走する電車ってすごく素敵ですよね。周りの景色は流れていくのに、併走する電車の車内だけこちらからは止まって見える。それでまるでつながっているように思える。私もすごく好きで、窓に張り付いて隣の電車を観てしまいます。子供の頃の話なんで超ローカルなんですが、大阪市営地下鉄の四つ橋線と御堂筋線は、大国町駅を出てなんば駅へ向かうほんの数分だけ併走する区間があります。地下鉄なので真っ暗な中、併走する電車の車内の光景だけがぼーっと浮かび、すぐに壁で遮断されてしまいます。その見えなくなる瞬間の切なさが好きで、じっと観ていたものです。

なんの話かって? 観た人はわかりますよね。でも、じゃあ、あの後ふたりはどうやったら出会えるのか。なんであの階段へたどり着くことになったのか、さっぱりわからない(笑)。でも、そういう整合性は置いといてあの併走する電車のシーンを作ったってことは、監督は電車の併走が私と同じぐらい好きなんだろうなと思って嬉しくなってしまいました。なので、あのラストは私的にはOK!(笑)。でも、あのラストシーンだったら、タイトルは「君の名は。」じゃなくて、「君の名前は」あるいは「君の名前を」なんじゃないかなあ。「君の名は。」というタイトルはもちろん、あの昭和の名ラジオドラマの「君の名は」から取ってるんだと思いますけど、ちょっとどうかと思うセンスです。

さて、前述の通り、「秒速〜」はほぼ「one more time〜」というすでに存在する他人の曲ありきの作品でした。一方、「君の名は。」も音楽の占める割合が非常に大きい作品でした。オープニングからエンドクレジットまで全てあの特徴的なRADWINPSのサウンドで統一され、要所要所で挿入歌が使われます。劇伴とテーマ曲を全部まとめて特定のアーティストにお任せというのも珍しいと思いますが、全編があのサウンドに塗り込められていると、RADWINPSのためにこの作品があるのではないかと思わせるぐらいの強固な組み合い方になっています。音楽的にもなんだか1枚アルバムを通して聞いたような、ずっしりとした手応えを感じました。因果関係はもちろん逆なんですけど、ここも非常に似たところです。

そして、SF的なギミックが効果的に使われることも「らしいなあ」と感じたところ。ここが完全にフェイクになっていて、「高校生の男女の心と体が入れ替わる」話だと、アイデアとしては昔からあるし、過去に名作はいろいろあって、展開も予想がつきます。最初、「君の名は。」はそういう話だと紹介されていたので、そういう話なら観なくてもいいかなと思っていたんですが、どっこいtwitterで「入れ替わるだけじゃなくて、お互いの時間がズレているというのは新しい」という感想を読んでしまって、「なにぃ」と思うと同時に「しまった、これを聞く前に観に行って、劇場で『なにぃ』と言いたかった」と考えて慌てて観に行った次第。残念ながらそこはわかった上で観に行って、冒頭、二人が使っているiPhoneが5と6になっているので「ほお、三葉の方が過去なのね」とわかってしまいました。

しかし、ずれているのが3年で、しかも瀧の時間ではすでに三葉は死んでいるというこの設定が明かされた時には痺れました。もちろん、「瀧が夢の中で失っているものはなにか」という物語の要請から、「夢で出会った少女はすでに死んでいる」という設定が出て、そこから入れ替わりの設定へと組み立てていったんだと思いますけど、この設定は見事。もうね、その設定聞いただけで切ないもの。

大林宣彦監督の「転校生」的なラブコメを期待していたら、いきなりタイムパラドクスもの、そして時間改変ものへとなだれ込んでいき、またその改変しようとしている事象が、地球への隕石の落下という災害だというディザスターものへとなだれ込んでいくのは本当に見事。観客は呆然と目の前のストーリーの枠組みが変わっていくジェットコースター感を味わえます。いや、ストーリーがどんでん返しに次ぐどんでん返しのジェットコースタームービーってのはキャッチフレーズとしてよく言われますけど、ストーリーの枠組というか、ジャンル事態ががらんがらんと変わっていくっていうのは珍しいですよね。三葉との入れ替わりが途絶えてからの「飛騨パート」はさらにロードムービー感まで加わっていて、ここは本当に構成が見事でした。前半の楽しい「転校生」パートからの落差も相まって、驚嘆しました。

それも、オープニングでその隕石が落ちてくるシーンがイメージ的に使われていて、さらに最初のシーンから糸守の湖がクレーター(か、カルデラだけど、それが区別できるようにオープニングがある)であることはすぐわかります。しかも、宮水神社のご神体はさらに別のクレーターなので、ここは何らかの理由でばんばん隕石が落ちてくるヤバい土地であることがちゃんと説明的じゃなく示されているというのも見事。そこまできっちり伏線が張られていても、三葉が隕石の落下で死んでいるというシーンはショック。これも「シン・ゴジラ」と同じく東日本大震災の記憶と結びついた表現で、2016年はちょうどそれが世に出てくる時期なのですね。

と、これだけ「秒速〜」と「君の名は。」には共通点があるので、まあ、ファンは「結局、またあの話?」と思います。でも、押井守にしろ庵野秀明にしろ、作家性の強い監督って同じテーマを何度も変奏するものなので、それは全然アリです。

では、今回何が新しくなっているのかというと、アニメ表現自体。それもコンピューターを使うことにより全てを自分でコントロールする、初期はホントに全部自分で作るという新海監督の最初のアイデンティティから、大作を任される日本屈指のアニメーション作家への変貌です。

アニメーションとしての、黄昏時の再会から隕石落下のシーケンスは本当に見事。感心したのは、瀧が口噛み酒を飲んだあとのイメージカットでペーパーアニメーションをやったことと、落下シーンが迫力のある作画で描かれていたこと。デジタルネイティブな個人製作から出てきた新海監督はこれまでそういう表現をしてこなかったというか、「そういうことは出来ないけど、それでもアニメーション映画は作れる」というところで魅せてきた人だと思っていたので、すごく意外でした。エンドクレジットに黄瀬和哉(プロダクションIG作品における中心的なアニメーターさんです)という名前を観たときも、新海監督はそういう「作画愛でみるアニメ」の様なものと対極にある人だと思っていたので、本当に意外。そういう意味では、ちょっと言い方は変ですけど「普通の大作アニメ」(いや、大作アニメが普通かっていうとそんなことはないと思うんですけど)的でもあり、すごく新海作品でもあるという新海監督がもっとビッグネームになっていく過程でのバランスというか落としどころというか、そういうものを感じました。

その大きなドラマのシーケンスがあった上での、最後のパート。「秒速〜」で言えば第3話にあたる部分(笑)は、また一転して落ち着いたトーンになっていて、新海監督の最も特徴的な個性でとどめを刺してくれる。いや、この枠組は本当に見事。見事の一言に尽きます。

ただ、この見事な枠組、構成に対して、脚本の部分部分をみれば粗は結構あります。みんな疑問に思うのは、「いくらなんでも入れ替わっているときに日付ぐらい観るだろう」とか、「教科書も何もかも違う学校生活はいくら何でもやりきれないだろう」とか、勅使河原の役割が半端だろうとか、なんで瀧が入れ替わりの相手になったのか不明で脚本的に瀧には主人公の資格がないだろうとか。その辺りは甘いし緩い。気になる人は気になるでしょうし、本気で練り上げればまだやれる部分だと思います。思いますが、そのひと皿ひと皿の完成度ではなく、コース料理としてみたときの素晴らしさ、類の無さ。それを2時間以内でさらっと魅せてくれる構成力はすさまじいので、気にならない・・・というかむしろ、もう緩いのがいいぐらい。そこまでびちっとしてたらちょっと息苦しいかもしれないです。

というわけで、ちと論旨が飛び散ってまとまりのない感想を書き散らかしましたのでまとめますと、新海誠の変わらないテーマと、わかりやすい大作アニメ的すごさと一応のハッピーエンドに仕立てた間口の広さを併せ持ち、かつ、めくるめくジャンル変転による一級のストーリー構成を味わえるこの映画は、まさに押井監督にとっての「攻殻機動隊」、細田監督にとっての「サマーウォーズ」、庵野監督における「新世紀エヴァンゲリオン」のような、「メジャーとしての最初の代表作」になったのではないかと、そう思います。こいつは傑作ですよ。

いや、こりゃ次の作品は大変だぞぉ(笑)

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August 22, 2016

2016夏アニメ 1話感想 いまさら

すっかりサボりました。もう完全に今更だし、記憶も残っていないので今期は観てる+録りためてみようと思っているものだけちゃんと感想を書いて、あとは思いつくことを1行だけ書きます(笑)

では、まずは1行感想から。

[ReLIFE]

ギャグとして1話は結構面白かったし、謎も魅力的。でも、なんか重い話になりそう。あと、絵がなんかフラッシュアニメみたい。

[不機嫌なモノノケ庵]

すごく普通!

[ももくり]

なんか痛い。変。なにこれ?

[ラブライブ! サンシャイン!!]

話が前と同じに思える。これでいいなら毎年できるな。

[初恋モンスター]

イケメンにランドセル背負わせて下ネタを言わせる変態アニメ。私はわからないがこれが需要があるらしいこと自体に興味がある(笑)

[Rewrite]

20年時が遡ったのかと思った

[B-PROJECT~鼓動*アンビシャス~]

アイドルアニメはスポ根アニメの影理論から行くと、男のアイドルアニメはすごく難しいポジションだと思う

[DAYS]

安心して観られるスポーツアニメ。なので観なくても大丈夫。人気でるに違いない!

[アルスラーン戦記 風塵乱舞]

milueは今回もOPが気に入らないらしい。

[orange]

面白いような気がするんだけど、なぜか続きが気にならない・・・

[NEW GAME!]

やっていることがごちうさと一緒だ

[SERVAMP -サーヴァンプ-]

これも王道っぽくていいんじゃないでしょうか。ただ、敵が性格破綻者なのはドラマをかえって難しくするんじゃないかと思う。

[チア男子!!]

男のチアは今まで無いから、やったら面白い・・・とは思わない(笑)

[魔装学園H×H]

ただのエロ

[レガリア The Three Sacred Stars]

思わせぶりで思わせぶりなまま終わって、「自己満足アニメか?」と思ったら作っている人も満足していなかったらしく、中断されてしまった

[はんだくん]

個人的には「坂本ですが」より面白いと思う

以上!。放送開始が7月後半だったものがほとんど漏れました。7月忙しかったです・・・

さて、今期観てるのは以下です。

[魔法少女? なりあ☆がーるず]

「てさぐれ」のダテコー監督の最新作。今度は収録風景をニコニコで流すのがメインで、編集して流す地上波バージョンはどうでもいい感じになりました(笑)

まあ、毎回やっていることは同じで、振り切れるかどうかはキャストにかかってます。「てさぐれ」の4人は神がかってましたが、今回の3人もなかなか。最初は3人の声にあまり差が無くてキャラもはっきりしなかったので見づらかったんですが、今やすっかり力関係も固まっていい感じになりました。

「ごめんなさいだよー」「下のはちみつ」「カッテー」などの名言も各キャラから飛び出していい感じのメンバーに恵まれましたねぇ。

で、毎回同じと言いつつも、システムはどんどん進化しているのもえらいなあと思いますよ

[この美術部には問題がある!]

原作のマンガが好きなので楽しく観てます。宇佐美さんかわええよー。しかし、それほど人気がある原作だとも思えないんですが、OPが水樹奈々、EDが上坂すみれとキングレコード超推しになっているのはなんでなのん?

[甘々と稲妻]

原作はマンガで、表紙は気になっていたけど買ってませんでした。どーもお話が動かなさそうな感じだなーと思って。で、アニメを観たらホント予想通りだったんですが、早見沙織さんのことりの話し方がツボだったので、ずるずると観てます。あと、つむぎ役の子役の人、うまいですよねー

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July 25, 2016

KINGSGRAVE FINAL FANTASY XV

何度か書いてますが、私はSEGA人だったのでFINAL FANTASYというゲームとは無縁でした。

FFXIだけは奇縁あって長らくつきあいましたが、純粋な「剣と魔法の世界」であるFFXIはなんとなく歴代のFINAL FANTASYとは違う雰囲気のような気がします。FFのイメージは、ファンタジーといいながらなにやらメカメカしい黒鉄色っぽいイメージですなあ。

そんなこれまでのFFのイメージにぴったりなFFXV。あんまり興味を持っていない私の視界にニュースサイトなどでちらちらと目に入る画面イメージは、のーてんきなにーちゃん達がなぜかアウディのオープンカーに乗って走るもの。なんなのあれ。ところが、ゲーム発売前に公開される前日譚を描いた映画の評判が結構いい。FFの映画といえば大昔に社を揺るがす大失敗をしたことで悪名高いですが、今回はメディアのレビューも観た人の評価も悪くない。気になりますか。いや、あんまり。

試しに絶対ゲームがでたら買うであろうウチの嫁の人、Milueに観に行くかと聞いたら「行かいでか」という返答がきました。それほど期待してませんが、まあ、行ってみましょうか。

というわけで、観てきました。公開から1週間が経った7/16の錦糸町オリナスのTOHOシネマズ。上演回数がそれほど多くない(1日3回だった)こともあってか、チケットは上演30分前に売り切れ。客層は7割ぐらいが20代から30代ぐらいの男性で、この手のハイエンドグラフィックなゲームをやりそうな人たちという感じでした。

さて、感想ですが、これを普通の実写映画、あるいはアニメーション作品として評価したとして、私は80点はあげられます。満足度はかなり高いです。なーんの予備知識もなくポンと見せられても「おー、凄いね。これ、CGなの?格好いいなあ」という感想になるでしょう。

世界観をきちんと絵で見せていることも良いし、人間関係の構図がはっきりしているので物語を追いやすい。主人公とヒロインの吹き替えがちょっと危なっかしいですが、他の声優さんは実力派で物語を盛り立ててくれます。ラストシーンでは、都市がひとつ吹っ飛ぶぐらいのスケールのデカい戦いと主人公と悪役の対決をきちんと対比して見せてくれ、この演出はアリだと思います。

また、「魔法VS科学技術」というモチーフなので魔法を使うんですが、主人公達が多用する魔法が、短剣を投げてその短剣の位置へワープするというもの。単純なアイデアの割にあまり観たことがない斬新な絵で、かつ、それを非常に巧く使ってスピード感とスリルある戦いをやってました。これはすごく格好いい!

ストーリーは、それほど深みのあるものではありませんが、キャラクターの動機をきちんと整理して物語をドライブするだけの役割をちゃんとするだけのものはありますし、「移民」という2016年を語る上で外せない言葉がキーになっているのも、奇しくも現代的でいいんじゃないかと思います。

あれ、べた褒めですか?いや、この後でもっと褒めます。

先に難をあげれば、まあ、いろいろあります。「魔法VS科学技術」の対決という割に、どちらも魔法(的なもの)と科学(的なもの)を使うので、差がよくわかりません。主人公は「魔法」側で「科学」側が侵略してきます。オープニングからいきなり前線での戦闘が描かれるんですが、ノリは完全にFFXIのオープニングムービーと同じ。剣と魔法で戦う味方に対して、巨大なモンスターで押し寄せる獣人軍。それにメテオを唱えて対抗する味方。ホントにそんな感じなんです。

が、えっとこのでかい蜘蛛みたいなモンスターを「科学」側がつくったの?どう見てもオカルトなんですが・・・えーっと・・・。また、戦闘員たちはどちらも黒っぽい戦闘服でリアルっちゃリアルなんですが、どっちがどっちの人なんだか、全然わからない。で、「魔法」側は押し切られて撤退。車で(笑)。このあたりの導入はちょっと不親切で観ている人を混乱させます。そういった、普通の映画なら演出されるべきことがされません。事情はわかる(ゲームと設定変えられないからね)んですが。ちとわかりづらい。

また、モーショントレースで演技するフルCGの登場人物達は非常にリアルで、ほぼ違和感なく観られるんですが、モブの動きがパペットみたいでヤバい。群衆がうまく作れないのが欠点で、まあ、それはしょうがないんですが、ちょっと興ざめします。

あと、物語のキーとなるアイテム。これの存在意義が謎です。すげーアイテムなのはわかるんですが、これが何のために作られて、各々の登場人物が何のためにこれを追っかけているのかがよくわからない。最後までみても、ツッコミどころ満載なのは残念です。

と、いろいろありますが。

これ、ゲームのオープニングムービーだとしたら100点です。すげぇ。ゲームのオープニングムービーはここまできたのか。こんなの見たことない。

仮にですね、FFXVのパッケージが二つ並んでいると思って下さい。片方は100分の拡大版オープニングムービー付きで、そのオープニングムービーは凄すぎるので迫力の大画面とナイスな音響のもとで観て欲しいのでチケットが封入されていて映画館で観て下さいと書いてあると。そのチケット封入版はとなりの通常版より1800円高いとします。

それで観られるのがこの映画だとしたら、1800円の価値は十分過ぎます。ゲーム機の進化の歴史、数々の名作オープニングに連なるものとして行き着いたところ。ゲームのオープニングはここまで来たのかと考えると感動を禁じ得ません。フルCGののゲームのオープニングムービーを満員の映画館で観る。マジですか。そんなことになったんですか、未来は。サターンとプレステの次世代機戦争に熱くなっていた20年前の私に教えてあげたい。いま、私、未来にいるよ。

剣と魔法の世界を完全に現代人の暮らしと一体化させた世界観も見事。特に、新宿新都庁ビルを滅び行く国の城と見立てて木っ端微塵に破壊したのは爽快。この映像を観た外人さんは、あれがホントに東京に建ってるビルだってことを知ったら嬉しくなって観に来るんじゃないでしょうか。魔法の世界なのにスマホもっていたり、都庁ビルがあったり、アウディが走っていたりユニクロの看板があったりして、それでがっちり成立している世界観は気持ちいいです。

いや、これは気になるなあ。このキャラ達の生きている世界のお話が気になります。この映画を観た人は間違いなくみんなFFXVをプレイしたくなると思います。いや、この映画を観た人は全員がFFXVを買うと言い切ってもいいでしょう。ただ、そもそもFFXVを買わない奴がこの映画を観に来るのかという話もあって、意味は特にありません(笑)。そういう意味でもこれはやはりオープニングムービーですな。

P.S. 「シン・ゴジラ」の予告編、すごくよかった

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June 25, 2016

青春ラジメニアの「オールアニメーションTOP20・平成版」特集のリクエストを考える

本日の「青春ラジメニア」は特集「オールアニメーションTOP20・平成版」 。平成になってからの全アニメが対象のアニソンオールタイムベスト特集です。

我々は1曲を選んでリクエストをしなければいけないんですが、いや、無理っしょ。とりあえず、なんとか自分で20曲を選んでみました。これがTambourine版の「オールアニメーションTOP20」です。

あ、順位はつけてません。古い曲順にならんでます。そうやって選んだので。

朝倉ゆかり「Tsubasa」(1997「バトルアスリーテス 大運動会」OP)

この曲は、すごくいい曲でもすごく歌がうまいわけでもないのに心にひっかかる感じがいいんですよね。サビの「のぞみえがいていればー」の部分の歌い方が不安定なんです。その不安定さがいい。上手けりゃいいってワケじゃないから、歌は難しいですね

アニメはもうほんとに素晴らしくて。今観ると女の子がきゃっきゃうふふの日常系かしらと思うかもしれませんが、完全なスポ根。この頃に「もう男ではど真ん中のスポ根は出来ないよね、恥ずかしすぎて」という認識が確立したんだと、今になって振り返れば思います。で、今につながるアイドルものは、あれば結局のところ女の子の世界のスポ根もので、この作品が起源になっているというのが私の認識です。

もっとも、この作品もそれを狙って企画された物ではなく(だって、もともとはサターンで発売されたちょっとエッチなユニフォームを着た女の子を指導する育成ゲームだし)、脚本の倉田英之さん、黒田洋介さんあたりが暴走した結果なんじゃないかと邪推しています。5話目ぐらいまでは、可愛い女の子がきゃっきゃうふふの皮を被ってますんで、8話までみてくんしゃい。

で、感動の決勝戦をやった後、また照れて宇宙人とのギャグバトルで終わっちゃうあたりが、また「らしい」感じなのも個人的にすごく好きです。

遠藤正明「勇者王誕生!」(1997「勇者王ガオガイガー」OP)

今回もこの曲が1位なのかなあ。私たちに強烈に田中公平という名前をインプットした熱い名曲。

公平先生は先に歌詞をもらってから作曲する(詩先)のがお好きなのですが、この曲の場合、米たに監督から送られた歌詞を「いくらなんでもガが多すぎる」と半分ぐらいに削ったらしいです。いや、十分ガばっかりですけど。

で、上のYouTubeリンクはOVAバージョンで、さらに野太い男性コーラスで「ガ」が足されているという(笑)。

山根麻衣「THE REAL FOLK BLUES」(1998「カウボーイビバップ」ED)

もちろん、菅野よう子は外せない!「ビバップ」は名曲揃いですが、EDをチョイス。

アニメの方は、なんと24話を放映する枠が取れず1クール分だけチョイスして放送し、最後に「よせあつめブルース」という総集編っぽい何かを放送するという狂った感じが印象的。「よせあつめブルース」はあんまりな内容のためか、今でも媒体に入った物が入手できません。すごく好きなのに。でも、今となってはYouTubeに誰かが載っけたものを観られたりしますけど。

後にWOWOWで24話観て、「こんな話だったのかー」と感動しました(笑)。

MAHO堂「おジャ魔女カーニバル!!」(1999「おジャ魔女どれみ」OP)

これもアニソンベストとしては定番。でも、すごーく変な曲です。とても楽しそうな歌い出しから始まって、サビ前で気配を漂わせ、サビで短調へ転調します。幼児向けアニメですよ?気がつかないわけはないですから、このアニメがただ楽しいだけの番組ではないことをいきなりOPで提示してしまうというのが凄い。そんなの他に聞いたことがないです。

ちなみに、アニメ本編は見たことないのでよく知りません(笑)。これでアンパンマンぐらい脳天気な内容だったら逆にびっくりだわ

有坂美香「dis-」(1999「無限のリヴァイアス」OP)

伝説の鬱アニメ「無限のリヴァイアス」のOP。当時は「何がどうなっちゃうの?」とどきどきしながら観ていましたが、ストーリーを知っている今としてはもう観たくない(笑)。ハスキーな歌声と追い詰められたような歌詞がすごく作品にあっていました。

angela「明日へのbrilliant road」(2003「宇宙のステルヴィア」OP)

今やアニソンシンガーとして確固たる地位を気付いているangelaはここから始まった。もう歌い出しから只者じゃないです。なんというか、atsukoさんの声にぴったりの曲ですなあ。

アニメとしては今はもうあんまり話題になることもないですけど、学園物のふりをしたファーストコンタクト物だったという衝撃の最後はとても印象に残っています。そういえば、放映当時もあんまり話題にならない作品だったんですが、しーぽんと光太がキスをする回が放映されるやいなやネット中に絶叫が溢れ、「あ、みんな静かに観てたのね」とおかしく思ったものでした。

NIRGILIS「sakura」(2005 「交響詩篇 エウレカセブン」OP4)

エウレカセブンも、劇中で物語の発端になるカタストロフィを「セカンド・サマー・オブ・ラブ」と呼ぶと設定してしまうぐらい音楽的には凝った作品で、各クール4つのOP/EDとも格好いいです。一般的には代表する曲はFLOWの「DAYS」でしょうが、私はあえて終盤のOPのこれをチョイスします。アメージング・グレイスにあわせた疾走感溢れるこの曲は、ぜひOP映像と共に観て欲しい。あれ、これもファーストコンタクト物だ。

ちなみに挿入歌として、SUPERCARの「STORYWRITTER」、電気グルーヴの「虹」が使われてます。どちらもアニメを観る前から大好きな曲だったので、うれしかったなあ。

涼宮ハルヒ(平野綾)「God knows...」(2006 「涼宮ハルヒの憂鬱」挿入歌)

リクエストとしてはこれをチョイスしました。

「涼宮ハルヒ」の曲はいい曲が多いし、「ハレ晴れユカイ」は「おどってみた」文化の始まりとして重要だと思うんですけど、アニメの涼宮ハルヒの人気を決定づけたのはこのエピソードでした。後のアニメに「演奏シーンはここまでやれる」というのを見せたのも大きい。後に続く音楽アニメに大きな影響を与えましたし、「京アニはここまでやる」というを見せつけました。

この回は跳ね返りで何もかも思い通りにならずにかんしゃくをまき散らすハルヒが、初めてSOS団以外の人間から認められる、小さなエピソード。まったく原作通りといえばそうなんですが、じゃあ、そこでハルヒがどんな演奏をしたのかを実際にアニメーションで出してみることによってまったく違うレベルの密度を持っているのが素晴らしい。

Base Ball Bear「ドラマチック」(2007 「大きく振りかぶって」OP1)

Base Ball Bearはこれと、「図書館戦争」の「changes」の間で迷ったんですが、こちらをチョイス。メロディで「あ、これは」とすぐわかるのがいいですよね。

「おおきく振りかぶって」という作品の重要性についてはあんまり書いたことがないんですけど、昭和の時代に誰もが持っていた「野球観戦のリテラシー」を現代に受け継ぐ役割を持っていて、それを女性作家が書いているということについてはちゃんと考察が必要なのではないかと思ってます。ま、とにかくこれはアニメよりマンガが面白い。

May'n、中島愛「ライオン」(2008 「マクロスF」OP2)

菅野よう子さん、もういっぽん入ってしまいました。

物語も後半になって、ダブルヒロインの位置付けも明確になったところでOPがこの曲にかわり、二人のデュエット・・・というよりはバトルというような楽曲になります。そして、二人が声を合わせてサビで「生き残りたい」と歌うというなんだかとんでもない曲です。まあ、それぐらいストーリーのテンション的にヒロインは死にそうな予感に満ちていました(笑)。

今回、坂本真綾さんが20曲に入らなかったので「マクロスF」からはOPの「トライアングラー」にしようかとも思ったんですが、この2曲を見比べると、「ライオン」かなあと。

supercell「君の知らない物語」(2009 「化物語」ED)

「化物語」も多くの楽曲がありますが、supercellの1曲を。この曲のボーカルはあのやなぎなぎさんなんですね。知らなかった。

エンディングとして使われているバージョンの歌い出しは、本作のヒロインがTV版の最終回、エンディング間際でいう台詞そのままで、うまくまとまっているなあと感心したんですが、フルコーラスを聴くとこの歌い出しの歌詞は曲のかなり半ばまでいかないと登場せず、そこにまったく違う情景が歌われていてさらに感心した覚えたがあります。凄くいい曲だし、大好きな歌詞です。

放課後ティータイム「天使にふれたよ!」(2010 「けいおん!!」挿入歌)

「けいおん!」も山ほどいい曲があるんですが、最終回間際、泣かされてしまったのでこの曲にします。なんつーかね、私の中では「卒業」と聞くとこの曲が浮かぶんですわ。

「Cagayake!GIRLS」、「GO! GO! MANIAC」、「Utauyo!!MIRACLE」のOP3曲もすごい凝った曲で最高に好き。歌うのすごく大変だけど、以前インタビューで平沢唯役の豊崎愛生さんは「私が歌おうとすると歌えないけど、唯なら歌える」と言ってました。ほえー。

Lia「My Soul, Your Beats!」(2010 「Angel Beats!」OP)

Liaからはこれ。「絆色」も好きですが。「鳥の詩」はARIAやってないからしらんのね。

ちなみにこのアニメのEDも良い曲ですが、歌っているのは多田葵さん。そう、「カウボーイビバップ」のエド役の多田さんです。

nano.RIPE「ハナノイロ」(2011 「花咲くいろは」OP)

nano.RIPEも好きな曲がいっぱいありますが、最初に聞いたこれをチョイス。すごく印象に残るファニーなボーカルで、シリアスな曲をやってもクールさを保っているのが素敵なんですが、個人的には「人類は衰退しました」OPのような曲の方が好きかな。

2作続けてPA WORKSの作品が続きましたが、「花咲くいろは」はPA WORKSの名前を広くとどろかせたという意味で重要な作品ですね。

LiSA「oath sign」(2011 「Fate/Zero」OP)

LiSAさんも名前を知ったこのデビュー曲をチョイス。このぐらいの年代になるとYouTubeから公式が拾えるようになりますな。ちなみにこの人は、上であげた「Angle Beats!」の劇中バンドで歌を担当してたらしいです。へー。

朝倉ゆかりさんについても同じことを書きましたが、魅力あるボーカルってこういう感じという例。それぞれにまったく個性は違うんですが、一般に言う「上手い歌」とは違うというところが同じ。かすれ具合や声の裏返り方に魅力があるんですよね。好みもあると思いますが。

今回、20曲の中には入らなかったんですけど、声優の茅原実里さんもそんなタイプで、みのりんはわーっと歌ったときに音が広がりきらないでてっぺんで響きが頭打ちになってしまう平坦さが逆に魅力的という変なボーカルなんですが、これがとっても気になってしまうと言う感じですな。

7!!「バイバイ」(2011 「君と僕。」OP)

これはまったくこの曲だけ。アニメもすぐに観るのをやめてしまったし、7!!(セブンウップスと読みます)のこともほとんど知りません。でも、この曲にはなぜががっちりと心掴まれました。すごく好きな曲だし、サビの「マイナス1℃の雨が降る」って歌詞もすごくいいですよね。

やくしまるえつこメトロオーケストラ「ノルニル」(2011 「輪るピングドラム」OP)

40秒ぐらいまでもうぜんぜん別の曲なんで注意。変なイントロですね。

やくしまるえつこさんもあげたい曲がいっぱいあるんですが、「ピングドラム」があまりに凄いアニメだったのでこれを。といっても「ピングドラム」は今になってもなかなか消化しきれていないアニメで、お勧めもできないんですけど(笑)。「こどもブロイラー」という言葉の響きが凄い。

Nothing's Carved In Stone「Spirit Inspiration」(2012 「絶園のテンペスト」OP)

かーっこいーい!

今ではいろんな音楽を聴きますが、やっぱりギターバンドって体の奥底で原始の記憶として好きって感じがあります。何を言っていルンだ私は。

この曲はもうアニソンとかそういうのを吹っ飛ばして好き。ものすごく格好いい。あえてフルコーラスのバージョンとOPを2つ上にリンクしたのは、1分半のOPバージョンでもあの最高に格好いいベースのブレイクをちゃんと入れてることを示したかったからです。アレでやられたー。

その後、なんどかフェスでNothing'sのライブを観ましたが、もうこの曲の時は最高に踊り狂いますよ!

鈴木結愛(西明日香)、佐藤陽菜(明坂聡美)、高橋葵(荻野可鈴)、田中心春(大橋彩香)「Stand Up!!!!」(2013 「てさぐれ!部活もの」OP)

今回は「いい曲」ばっかりを集めて、明らかな企画物とかキャラソン、いわゆる「電波」はできるだけ入れないようにしようと思ってたんですが、これは誘惑に負けました。すいません。

本編もメタアニメでしたが、OPもメタOPです。出た当時、この歌詞にあわせて他の作品のOPに差し替えて「どのぐらいよくあるオープニングか検証する動画」が流行ったりしました。

「てさぐれ!」はどちらかと言えばバラエティ番組なんですが、さいっこうに面白かったです。なんせあっという間に観られるので、未見の方は是非観てください。

Goose house「光るなら」(2014 「四月は君の嘘」OP)

Goose houseはこれまた相当変わったバンドです。あえて彼らの公式チャンネルのライブ配信をまとめた動画を上に上げましたが、全員でマイク回しするスタイル。こんなの他で見たことない。なんだか全体からうさんくさい青春の香りがむせかえります(笑)。

この曲のサビ、「君だよ、君なんだよ」という呼びかけが、物語の前半は有馬から、後半になるとかをりからのものに聞こえるという物語の運びが素晴らしい。題材としてはよくあるといえば良くあるんですが、いいお話でした。曲も良くあってるしね。

ふう、疲れた・・・

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April 30, 2016

僕と君の大切な話 /ろびこ

最近面白かったマンガの話

アニメにもなった「となりの怪物くん」のろびこさんの新作、「僕と君の大切な話」が先月発売されました。

作っている人たちが大いに影響しあっているんだろうから当たり前なんですが、少女マンガの世界もまあ、学園異能ものとか、異世界ものとか、むやみに異性に言い寄られまくりハーレムものとか、そんなんばっかりなわけです。そうであっても面白いマンガがあって、面白くないマンガがあるのもそれはそのとおり。

一方、アイデアのあるものはよいですが、一般性がなくなってしまってはそれもマイナス。なかなか難しいわけですけど、この「僕と君の大切な話」はなかなかよいです。

ネタとしては、男女がお互い「男って・・・」「女ってのは・・・」と言い合っているという大層一般性の高い話(笑)でありながら、駅で二人で話しているだけという難易度の高いシチュエーションのコメディでオリジナリティを出しているのが素晴らしいです。

上のような内容なので、べたべたの少女マンガ装丁にもかかわらず男性が読んでもゲラゲラ笑えます。公式サイトで1話と2話が試し読みできますので、ぜひ読んでみてください。

それにしても、みんなが近づきがたく遠巻きにしているほどの美少女が、二人きりになれるチャンスを狙って自分についてきて「好きです」と言っているのに

「そういうのよくないよ。男だって後ろを尾けられたら怖いんだよ」

と言い放つ、東くんが素敵(笑)

もう一冊、これと似ているといっていいのかわかりませんが、「日本人の知らない日本語」のマンガを担当していた蛇蔵さんの「決してマネしないでください」の完結巻も出てます。

こちらは理系あるあるなんで、誰しもがゲラゲラ笑えるというものでもありませんが、「熱がある」と言われて「絶対零度じゃないなら、かならず振動しているからそりゃ・・・」と悪気なく言ってしまう掛田氏が恋に悩む姿がほほえましい。何しろ、「そんなに難しく考えずに、シンプルに考えればいいんだ」という恋のアドバイスに対して

Ketsumane

とあさっての方向に単純化してしまう物理脳。女性経験を高めるために散乱断面積を計算してしまったり、ε-δ論法で女性との距離を考えてしまったりする方にオススメです。

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April 19, 2016

2016春アニメ1話感想 そのさん

[パンでPeace!]

日常系4コママンガが原作。原作は未読です。

ショートアニメです。第1話は、パンが好きな女の子が初登校で席が近い子と知り合うだけのなんのつかみもない内容で、正直言って反応に困ります。この1話を見る限り、ぼーっと女の子を眺めているのが好きな人向けみたいで、そういうのって一定の需要はあるんですかね。うーむ。

[双星の陰陽師]

ジャンプSQで連載中のマンガが原作。未読です。

トラウマ抱えた能力者の主人公が、美少女と知り合って自分を取り戻す異能学園バトルもの。もう散々やり尽くされているので安定感はありますけど、新鮮味はないです。まあ、毎回言ってますけど、人生で初めてのアニメとしてこれに接する人にとって、それは必要のないもの。常に必要なアニメではあります。その意味では良作なのではないかと。

[ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?]

ラノベが原作。電撃文庫。もうさっぱりラノベ読んでません。うん。

ネカマにマジ告白したトラウマを持つ主人公と、その主人公にべっとりまとわりつくギルド姫。んじゃま、オフミしてみますかと集まってみたら、ギルドメンバーは全員同じ高校の女の子だったという謎展開。

いや、全員女だったというのは逆に面白かったけど、全員同じ学校の生徒だったというのは・・・なんですか、そのゲームは。学校裏MMOなんですか?人気ないのか?(笑)

ただ、まあMMOに限らずオンラインの集まりからオフミしたことあるひととない人ではこのシチュエーションから感じることがまったく違うハズで、経験ない人は絶対一度やってみるといいですよ。別に異性とじゃなくても。

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