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ヤキトリ1 一銭五厘の軌道降下/カルロ・ゼン

「幼女戦記」のカルロ・ゼンが早川へやってきた!

評判はなかなか良いですよね、「幼女戦記」。でも、無駄に狙ったタイトルと、無駄にでかい判型でエンタブレインから出てるってことで敬遠してまた。アニメも1話は観たんだけど、これ、主役を幼女にして転生ものにしてる意味、ないよね。書きたいのはえげつない戦記物ってことよね・・・という感想で、続きは観ませんでした。好みじゃないんだよなー。

で、そのカルロ・ゼンさんがハヤカワJAから新しいシリーズを出すということで、こっちの方が読みやすそうかなと思い、買ってみました。

うん、面白かったです。

まず、世界観がいいですね。宇宙人がやってきて地球は制圧されちゃうんだけど、やってきた宇宙人の方は、あんまり地球に興味が無い。なんか知的生命体はいるみたいだけど惑星ワイドの政府組織はないレベルの発展しかしてないから貿易相手にもなりゃしないし、別段、資源があるわけでもないし、まあ、管理しとく?ぐらいの感じ。一方の地球側は衝撃もいろいろあって文明が崩壊しかかってます。で、宇宙人が他国と戦争するときに地球人の貧しい連中を集めて、即席栽培して投入するんだけど、まあ、「組み立てる必要のないドローン」ぐらいの認識でバカバカと投入するので、死ぬ死ぬ。バンバン消耗する。宇宙人サイドはそれでもまあ、別に安いからいいかなと思っているんだけど、もうすこしどうにかなんないかなとも考えている・・・といった状況。

表紙の主人公は食い詰めたあげくにその傭兵部隊に雇われた人なんですが、実は雇った側に思惑が・・・というのが1巻の内容です。

お話は基本、この新兵くんの視点で展開するんですが、管理者(地球人)の視点と、スポンサー(宇宙人)の視点もちょいちょい挟まれて、割といろいろな思惑で物事が動いていることがわかります。凝ってる。

まあ、もの凄く画期的な設定かというとそんなこともないですけど、いろいろと考えられている感じで楽しめるし、基本は新兵がシゴかれて、徐々に強くなっていって・・・という王道の「部活もの」感もあるし、チームのメンバーもいがみ合いながら徐々にチームとしてまとまっていく感じも楽しいです。

あとは、ヤキトリ、調理師、キッチン、大満足といった用語の使い方が面白かったり、なぜかこの世界ではマクドナルドが至高の食べ物の代表として扱われるのがおかしかったり、いろいろと楽しませてくれるワザを持った著者だなあと感じました。思ったよりも技巧派?

しかし、1巻は結局、実戦にでないまま終わっちゃうんだけど、2巻はどうなるのかなあ。宇宙人の本国配属になっちゃったから、もっと宇宙人サイドの状況が書かれるのかも。楽しみ。やー、これなら「幼女戦記」も読んでみようかなー。


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