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January 27, 2014

エンダーのゲーム

最初に映画化決定の報を聞いたのは果たして何年前のことか・・・10年ぐらいは経ったのかなあ。

カードの「エンダーのゲーム」は大好きな小説で、続編の「死者の代弁者」と共に私のSF者としてのベースになる作品です。世のSFファンはすべからく読んでいると言っても過言ではない、有名な作品でもあります。

そんな作品が映画化されたとあっては、観に行かないわけには行きません。たとえ、しょっぱい出来だったとしても、「しょっぱかった」という事実を確かめないわけにはいかないんです。

というわけで、本屋さんで平積みになっている新訳版の「エンダーのゲーム」を買って復習をばっちりした上で、公開2日目に有楽町で見てきました。

さっそく感想・・・なんですけど、正直言って私には判断が出来ません。個人的には結構、満足しています。小説を読んでいる時にはなかなかイメージするのが難しいバガーのビジュアルやバトルスクールの描写を見て「こんななんだー」と思ってすごくうれしいし、その意味では大胆な改編なくまんべんなく描写してくれたのは良かったです。

ただ、原作を読んでいなかったら厳しいかな・・・という感じはあります。何より、原作のいいところは全然映画には表れてなかったように感じるんですね。

でも、それは予告編を見たときからわかってました。大事なポイントは「少年は宇宙戦争を“終わらす使命”を背負って生まれてきた」という映画のコピーの表現ですな。これだと、最後はエンダーは世界を救うんだなと思っちゃいますよね。

原作は違うんです。原作がどんな話かというと、こんな話です。

2度に渡る異星人『バガー』の侵略を、知将メイザー・ラッカムの活躍により辛くも撃退した地球。最後の戦役から数十年が経ち、ラッカムも退いて久しい。いつになるともしれないバガーの『第三次侵攻』に備えて地球最高の司令官を育成するバトルスクールが作られた。

子供のうちから知能指数の高い子供を選抜し、情け容赦の無い訓練が行われる。異常なまでに優秀だが暴力的すぎて指揮官にはなれない兄と、異常なまでに優秀的だが優しすぎて兵士になれない姉のために、出産制限の例外である第三子(サード)として生まれたエンダーは、生まれながらに戦う義務を背負っていたのだ・・・

つまり、エンダーは「戦うこと」を義務づけられてはいるんですが、世界の救世主として生まれてくる訳ではありません。戦うこと、バガーを滅ぼすことだけが自分の存在意義だと思い、苦しみながらバトルスクールで頭角を現しますが、エンダーは優秀で期待されているが故に、わざと過酷な状況へ追い込まれます。ひとりぼっちのエンダーが信頼できる友達を得てはそこから引き離され、冷徹なリーダーにこっぴどくいじめられ、さらに未熟なまま孤独な指揮官にされ、次々に無茶な訓練を与えられて、壊れる寸前まで追い詰められる。

そんなエンダーが、泣いたり怒ったりしながらどうやって試練をくぐり抜けていくのかという成長の物語が「エンダーのゲーム」という小説のキーなんですが、それを2時間の映画でやるのは無理があります。であれば、このキーのさらにエッセンスを表現するために大胆にエピソードを作り変えるか、諦めて原作のダイジェスト映像集にするしかない。この映画は後者になってます。前者にしたら、よく出来た映画になったかもしれませんが、原作ファンには怒られたでしょうねぇ・・・

となると、この映画はエリート少年の挫折と成長を描いた物語では終われないわけで、ストーリー構造としてはエンダーが戦争を終わらせることは最初から決まっているというような流れになってしまうわけです。じゃないと、本気で何をみているのかわからなくなっちゃうから。

だから、なんでこうなっちゃったのかはすごーくよくわかるし、原作ファンはそこそこ満足できてしまう映画だったので、悪口は言いたくありませんが・・・まあ、100点満点で70点かなー。というか、原作知らずに観た方にききたいですが、これ、わかりましたか?

ちなみに、原作の方は、エンダーの成長というメインの柱がありながら、「没入型3Dゲームを心理テストとして使用しつつ、それが異星人とうにゃうにゃ」というマニアックなSFの部分が絡んできたり(これ、映画にも出てきますが、何だったのか伝わったかなあ?)、エンダーの兄と姉はブロガー(30年前にブロガーの存在が予言されてる!)として自作自演をしながら世論を誘導して只者でないっぷりをばりばり発揮していたりとか、エンダーの合わせ鏡のように設定されたビーンのストーリーもあったりとか、多重的でふかーい話です。さらに、30年前に書かれて散々下敷きにもされているので、それほどにも感じないと思われる「衝撃のラスト」も再読してみたら、やっぱり変わらず感動的でした。

私が原作で一番ぐっときたのは、エンダーが負担をかけすぎたペトラを「壊して」しまうシーンなんですが、これは映画ではカットされてます。まあ、しょうがないと思いますけど。

というわけで、もし、この記事を読んでちょっとでも興味が出た方がいましたら、まずは是非、原作をお読みください。最高に面白いです。保証します。で、原作を気に入ったら「あのバトルシーンが映像になっている」ってだけで間違いなく観に行きたくなるはずです。そういう方の期待にはばっちり応えてくれる映画です。とにかく、原作を!

そして、さらに言えば今は絶版で手に入らない続編の「死者の代弁者」は、誰しもが楽しく読めるというタイプの作品ではありませんが、「エンダーのゲーム」は「死者の代弁者」の壮大なプロローグだったと言い切る人がいるほどの名著でもあります。是非、読んで欲しいですが、絶版です。映画公開前はまだ中古が定価程度で買えましたが、今みたら上下それぞれ5000円ぐらいに値上がりしてます。うひー。頼むよ、Kindle。お前の存在意義を示すのは今だ!

こちら、続編で唯一まだ手に入る「エンダーズ・シャドウ」は「エンダーのゲーム」をビーンの視点から書いたもの。これも「エンダーのゲーム」を気に入ったのなら必読ですよー

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January 13, 2014

iOSの第九アプリが素晴らしい

Beethoven’s 9th Symphony「一万人の第九」に参加して興味深いことの一つは、この曲の解釈についてレッスンの先生からいろいろと教えていただけることです。

もっとも、第九には歌があり、歌詞がついていますから、曲を解釈する上での手がかりは多いです。しかし、ここのバイオリンは何を表現しているのか、ここでユニゾンだったコーラスがばらばらのメロディを歌い出すのは何故なのかなど、楽譜を見ながら教わるとよりいっそう興味が沸きます。

というより、そういうものなしに面白くクラシック音楽を聴くには私の教養は圧倒的に足りないわけです。他のいろんな曲も、スコアを見ながら解説付きで聴けば面白いのにと思います。「心を開いて無心に聴けば、いい曲はきっと感動を与えてくれる」なんてのは、格好良く聞こえますがそんなわけないわけで、どんな趣味だろうがある程度の教養なしには十分に楽しむことはできないわけです。勉強したり教養を身につけたりすることの意味の大きな部分は、このように「人生を楽しむ」ためにあるわけで、「役に立つ」なんざ些細なことです。わかっとるかね、学生諸君(笑)。

ところが、「一万人の第九」に参加していても第4楽章の解説はいろいろと受けるわけですが、それまでの3楽章についてはあまり説明されないです。そんなわけで、舞台の上で本番うとうととしてしまったりするわけですな。

Img_0029

そんな人にお勧めなのが、この「Beethoven’s 9th Symphony」というそのまんまな名前のiOSアプリ。過去の名演奏とともにスコアと現在の調と、解説が流れます。これは面白いです。ぼーっと70分観ちゃいます。

同じように、他の曲もいろいろと作ってくれるとうれしいなあ。

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January 08, 2014

2013年に買ったマンガ そのよん: 「楽園」関係

白泉社の「楽園 Le Paradis」という漫画雑誌(雑誌コードは付かず、ISBNが付いているので正確には雑誌ではない)がありまして、もう、私が好みの漫画家さんだけで構成されている不思議な雑誌であります。たぶん女性向けなんだと思うんだけど、読者のかなりは男性なんじゃないのかなあ?

というわけで、「楽園」に掲載されている漫画とその作者さん関係、そして、同じような形態の雑誌「ハルタ」の関連もとりまぜて。

犬上すくねさんのオトナなラブコメ。Hありですけど、いやらしくはないです。酔って間違って以前住んでたアパートに帰ったら、現在の居住者が可愛い草食系だったので食べちゃって、でも、彼といると居心地がいいということを認めるにはプライドが許さず・・・みたいな揺れる乙女心。いや、乙女ではないな(笑)

犬上すくねさんは最近出たこっちもいいですね。琴子さんも素敵ですが、素直になれない系女子推しの私としては当然、美羽ちゃんプッシュです。

こちらは、鉄道マニアのきれいめダメおじさんにホの字の女の子と、しっかりものの押しかけ彼氏の距離感が素敵。つか、この男の子、しっかりしすぎだろう。

そして、意外に女性に受けるのかも?のあさりよしとおのはやぶさマンガ。普通に勉強になります(笑)

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January 07, 2014

「てさぐれ!部活もの」2期決定・・・というか、1月も継続(爆)

秋アニメの「てさぐれ!部活もの」、面白かったですねえ。通常パートも面白かったんですが、なんといってもアドリブパート(通称:大喜利)が素敵すぎます。

秋アニメのイチ押しとして1話感想でもプッシュしましたが、その後もホントに面白くて、キャラも中の人も大好きになっちゃいました。BDも買いましたー。

各所で出ているインタビューや公式ファンブックを読んで、だいぶ正体がわかってきました。どうやら、この作品を作っている人たちはコレが初めてではなく・・・はいはい、なるほど。「gdgd妖精s」もこの人たちなのね。あちらは、作った絵に声優さんにアドリブで面白いことを言わせるスタイルだったのが、今度は絵なしで声優さんに大喜利をさせて、それを撮影してアニメにしてるんだそうで。

で、ネタはある程度本番前に作家と個別に打ち合わせはして、そのキャラっぽいネタをもらったりもするものの、基本的に自分で用意するみたい。うわー、大変。「gdgd妖精s」でネタが出るまで録音ブースに閉じ込められ続けた陽菜役の明坂さんは、「あんな思いはしたくない」とがっちりネタ帳持参でくるようになっているとのこと・・・。BDのオマケに収録されている番組のラジオの中で「てさぐれ!に別のタイトルをつけるとするなら?」という質問に対して「地獄へようこそ」と答えてました(笑)。でも、スタッフからは絶大な信頼を得てるっぽい。いや、そりゃこれは声優さんといえど、出来る人と出来ない人いるもんな。

というか、これまであんまり出演作を観たことがなかったのですが、この明坂さんってNHKの「MAGネット」で、TM Revolution西川貴教さんとコーナーをやってたあの明坂さんですよね。顔出しであれだけバラエティやれてたら、そりゃ鍛えられてるでしょう。

でも、やっぱりつらいらしい。ファンブックのキャストインタビューは、一言目から「これ、騙されたんです!」から始まってます。しまいにはこんな発言に。

もう本当に、Blu-rayの方がダメなこといっぱい言ってるんですよ・・・。売れちゃうと続編も決まるし、ダメな歴史も全部見られるし、どうせまた振り返り放送やられるしっていう、なんか、古傷がえぐられて・・・。(中略)ぜひ以下の三原則を守って欲しい。そう、観ない・買わない・布教しないの三原則を・・・

うははは。いやあ、無理。かわいそうだけど、面白いもん。いつになるかわからないけど、続編期待してますよー・・・と思ったら、ん?もう発表になったの?

(゜Д゜)

12月28日に最終回を放送して、1月11日から2期の初回???

ありえない・・・。とにかく、こんなに早く続編が決まってしまって

orz

になっているであろう明坂さんのことが心配だ(笑)

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January 04, 2014

文化系トークラジオLife 「文化系大忘年会2013」でメールが読まれた

毎年楽しみにしている文化系トークラジオLifeの12月恒例「文化系大忘年会」。久しぶりにメールを投稿したら採用されたので、ここに投稿したメール全文を掲載しておきます。珍しく全文削らずに読まれました。読まれる長さのコツをつかんだかも(笑)。ポッドキャストではPart4あたりに含まれるかも。

あと、固有名詞が満載のメールだったので、何がなにやらわからなかったという方もいらっしゃると思いますので、よければリンクを辿ってみてください。いや、「RUSH」の予告編はヤバいな。震えるわ。

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Lifeクルーの皆様はまったくお気づきないと存じますが、今年はプラモデル業界が熱い年でした。近年まれにみる全ジャンル的確変状態です。

ガールズ&パンツァー」で戦車、「風立ちぬ」「永遠の0」で戦闘機、「艦これ」「蒼のアルペジオ」で戦艦と、常に日陰のマイナージャンルで通常あり得ないレベルのヒット作が連発。加えてガンダムは「ガンダムビルドファイターズ」という普通のガンダムではなく、プラモデルを戦わせるアニメが好調。さらに来年2月には、「RUSH」という1970年代のF1の映画が公開されるオマケつきです。ああ、この20年でこんなに盛り上がった年があったでしょうか・・・

この重なりは単なる偶然だとは思うのですが、自分の好きなマニアックなジャンルの間口をうまく広げて、誰でも楽しめる様にすることのノウハウが、いろいろ積み上がってきた結果であることはいえそうです。思えば、アイドルだってそうですよね。じゃあ、次は誰がどんなマニアックなネタを世に晒してくれるのか楽しみです。日本の城とかどうかなあ

それにしても、長年のプラモデラーとしてはこの正月休みに久しぶりの模型制作に心躍らせてる方が多いとうれしいです。それがVI号戦車でも、九試単戦でも、駆逐艦島風でも、ギャンギャギャンでも、フェラーリ312T2でも、いいんじゃないっすかー!

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放送では、この後、ちょっと城の話題になったりしてましたが、仲俣さんがウォーターラインシリーズのファンであることがわかったりしてちょっとうれしかったり(笑)

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January 02, 2014

2013年に買ったマンガ そのさん: 少女マンガ・女性向けマンガ

最近は、少女マンガが全然読めていません。誰かおすすめを教えてください。もっとも、例によって、「楽園」の掲載作関連は別にしています。

地味な女性が力ある男性に見いだされて・・・というストーリーは王道ですなあ。そこに父と息子の関係を混ぜてきてなかなかに複雑なストーリーがうまく進められてます。面白い。

タイトルが格好いいのと、絵柄が素敵だったので購入。なかなか面白かったです。同じ作者の他の本も読んでみようかな

「路地恋花」の麻生みことさんの新作。なんとはなしにふわふわとしたストーリーが魅力的です

こっちはすごく古い作品ながら私が大好きな岡野史佳さんの「太陽の下でまってる」の続編です。17年ぶりに単行本に収録されました。感謝!ついでに古本で「太陽の下でまってる」も買い直して、文庫版の「フルーツ果汁100%」も買いました。今読んでも胸キュンです

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January 01, 2014

ことしのおせち

昨年のおせちがぎゅうぎゅうだったので、Milueがクリスマスプレゼントにりっぱなお重を買ってきてくれました。大晦日に。いや、そんなの買ってくれると思ってなかったから、おせちもお重に収まるほどは作ってないんだけど・・・

とりあえず、買ってきたものも取り混ぜてでっち上げてみました。

もともと、煮染めはないと正月っぽくないので作ってまして、あとはなますとたたき牛蒡に栗きんとんは作りました。そこへ、Milueがお重をどーんと「さぷらいず!」って感じで出してきたのよ(笑)。

ごまめ(こっちでは田作りっていうんですな)と昆布巻き、えびの含め煮と黒豆はイオンで買ってきました。さらに、別に適当に料理して食べようと思って作りおいていたゆで豚のスライスも入れてみました。それでもどうもスペースがあるので、別に作ろうと思っていたマグロとアボガドのタルタルが入ってます。どう考えても保存がきくものではないので、お重に入っていてはいかんものですな。イクラも本当はなますの飾りのはずだったんですが、お重のスペースが空いているのでどーんと入りました。

いや、しかし、これ2人で食べるのか・・・おかしいだろう・・・

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あけまろしく

喪中なので早々にお知らせのはがきを出すべきところでしたが、早々に妻のMilueが諦めました。賀状をいただきました皆様には申し訳ありませんが、うちからは何も届きません。ごめんなさい。ただ、昨年に転居したので、後日、転居のお知らせは返信すると思いますよ、Milueが。たぶん。そうじゃないと、来年誰からも来なくなるので。

いや、とにかく年末仕事納めの日から風邪をひいてしまいまして、年末は(ドラクエ以外)何にも手のつかないまま過ごしてしましました。今もまだ熱がありまして、おせちを軽くこさえたらふらふらになっています。いやあ、つらいなー。

昨年は、入社以来、初めてプログラマーとして活動したプロジェクトが前半で終わり、同じお客様で別のプロジェクトを計画フェーズからやっております。今度はまた、極端に上流工程で、何をしていいやらよくわからず、うろうろしているうちに不完全燃焼のまま時は過ぎていきました。うーん、なんかわりと頑張ろうとしたんだが、がんばり方がわからなかった。

そのプロジェクトが年明けから動き出し、秋には形になってないといけないので、今年はそれに向けてガンガンとやっていきます。もう何をしていいのかわからないフェーズは過ぎたので大丈夫だと思いますが、お客様の方もそれなりに迷走していて、いろいろと悶着はありそうです。いつものことですが。

ともかく、いろいろと技術的に新しいことにも関われそうですし、機会を見つけては新しいおもちゃに触っていきたいなと思ってます。そのためにPC更新したしね。皆々様、いろいろあろうかと思いますが、どうぞよしなに。

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