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謎解きはディナーのあとで/東川 篤哉

売れているらしいですね。アジカンのジャケットやアニメ「四畳半神話大系」のキャラ原案でお馴染みの中村祐介さんの表紙が気にはなってました。

で、読んでみましたが、これはラノベですな。登場人物がよいキャラ立ち具合です。さくさく読めちゃうし、ガガガ文庫で680円で売ってくれーと思わなくもないですが、ガガガ文庫だとちょっとポピュラリティがないかな(笑)

形態としては安楽椅子探偵で、超お嬢様だけど刑事の主人公が捜査中の難(?)事件をしぶしぶ執事に話すと、執事が慇懃無礼にお嬢様をバカにしながら推理を披露するというフォーマット。このお嬢様がバカにされて毎度「ムキーッ」ってなるところが見せ場です(笑)。

個人的には、囮になって犯人と対峙した後、気丈に見せて執事が現れた途端「ごわがっだよー」と半泣きになるところが萌え萌えでした。これは是非もう1巻頑張って書いてもらって、12本揃ったらアニメにしていただきたいです。

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悪の教典/貴志祐介

新世界より」が大変素晴らしかった貴志祐介の新作です。今回はSFではなくサイコホラーです。

有能で魅力的だけどサイコパスな高校教師が主人公です。もう、この主人公があっけらかんとさくさく人を殺します。最初はこのアブないセンセの一人称で進んでいって、この主人公は教室運営も有能でどんどん問題を解決していきます。ただ、人を殺すのをじぇんじぇん悪いことだと思っていないので、それが有効な手段だと判断すればさくっと殺します。あまりにさくさくと殺すので痛快なぐらいです。

しかし、さすがにそんなに人殺しをしていればいろいろと綻びもでます。で、いろいろと進退窮まった挙げ句、このセンセは一つの結論に達します。こんな感じ・・・

「うーん、しょうがない。可愛い女の子ばっかり集めたクラスだったから惜しいけど、全員殺すか

というわけで、下巻はもう大変。クラス一同、全員が惨殺されてしまうのか。さて、結末やいかに・・・といった話。

あまりにさくさく殺されるので途中で気持ちがげんなりしてきますが(笑)、じわじわと主人公の異常さがあらわになってくる上巻と、ノンストップで殺人劇が展開する下巻の構成も素晴らしく、じっくり上巻を読み終わって下巻に入るともう読むのを止めるのが難しいぐらい。

「新世界より」と比べちゃうと、SF的な世界観の壮大さが今作では無くなっている分、星一つ減という感じなんですが、それはジャンルの違いもありそう。たぶん、SFじゃない分読みやすいって人もいると思いますし。それがない分の何かがあるかというと別にないですが、間違いなく上下巻併せて3600円と読むのにかかった時間に値して、充分におつりがくるだけの面白さです。まあ、読んでない人は「新世界より」を。「新世界より」が面白かったという人には、ぴったりハマルと思います。

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「ラブひな」の赤松先生がオンラインマンガ図書館を作ろうとしている

とりあえず、下を見てきてください

http://d.hatena.ne.jp/KenAkamatsu/20101110/p1

偉い!

誰しもが口ばっかりな中、既存の技術だけを寄せ集めてこれだけ合理的な仕組みを考えて、しかも実装している

頭が下がります。

正直言って、最近の赤松先生のマンガは読んでる奴の頭が悪そうなので読みません。が、赤松先生本人は多分、ホントのところはこういうマンガが描きたいわけではなく、みんなが読みたいマンガを描いているだけなんでしょう。たしか、「ラブひな」の1巻には「ラブひな」の初期アイデアがあって、そのマンガが私には面白そうだったんですがヒットしなさそうだったんですよね。

つまり、赤松先生(と編集者などのブレーンも含めた人達)は、ヒットするものを狙って描けるだけの能力を持っている人だということです。私はそういう人はすごいと思います。曲は基本的にglobeの曲しか評価しませんが小室哲哉さんは尊敬していますし、AKB48に関連するものを見たらその場から立ち去りますが、秋元康さんは尊敬しています。

何が言いたいのか判らなくなってきましたが、こういう取り組みに関して赤松先生はすごく期待できる人だし、信頼もできると思うと言いたかったのです。なんかいろいろ気を悪くした人がいたらスイマセン(笑)

なので、物凄く応援したいです。この広告入りマンガに出版社が出稿して、マンガが好きな人に売りたい漫画を宣伝するようになったら本当にすばらしいんじゃないかと思います。IT技術者の末席にいるものとして、こういう仕事に関われたら嬉しいんですけどね。

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教養としての世界宗教事件史/島田 裕巳

以前読んだこの著者の「日本の10大新宗教」が大変ためになったので、新刊で平積みになっていたこの本を手に取ってみました。こちらは、世界史上で契機となった宗教が関係する出来事をトピックとして並べたもので、どちらかというと切り口を変えた世界史の教科書のようなものです。とはいえ、私は世界史はルネサンスから第一次世界大戦までしか学んでませんので大変参考になりました。

ちなみに、ウチの高校は変わっていて、高校1年生で地理、2年生で日本史、世界史を一部分だけ勉強して、文理分かれた高校3年生で選択した教科を最後までやるという方式になってます。一応、全部勉強するべきだろうという方針なんですね。まあ、教育大附属なので社会科の実習授業がやりやすいからという理由も大きいでしょうけど。

で、日本史は幕末から。世界史はルネサンスからです。たしか世界史のノートの1ページ目は「トルデシリャス条約」だったような気がします。

さて、目次はこんな感じ

  1. 人類はいったいいつ宗教をもったのか
  2. 壁画が物語る宗教の発生
  3. 謎に満ちた巨大ピラミッドの建設
  4. ゾロアスター教が後世に多大な影響を与える
  5. 一神教が誕生し、偶像崇拝が禁止される
  6. 老子、釈迦になる
  7. 結集から、仏教の歩みがはじまる
  8. パウロとアウグスティヌスの回心が、キリスト教という宗教を生む
  9. 三蔵法師、天竺を旅する
  10. ムハンマド、メディナに逃れる
  11. 東西の教会が分裂する
  12. 十字軍が招集され、「聖戦」をめぐる対立の発端となる
  13. モンゴルの世界征服が原理主義を生む
  14. インドで仏教が消滅する
  15. ルターの異議申し立てが資本主義を生む
  16. ヘンリー八世の離婚問題がイギリス国教会を独立させる
  17. 地動説を主張したガリレオ・ガリレイが異端審問で終身刑を科せられる
  18. 清教徒、新大陸にエクソダスを果たす
  19. 聖母マリア、出現
  20. 神の死を背景に宗教学が誕生する
  21. ダライ・ラマ十四世、チベットを脱出しインドに亡命する
  22. 100年ぶりに開かれた第二バチカン公会議が修道女を解放する
  23. 毛沢東語録をふりかざす紅衛兵が孔子を厳しく糾弾する
  24. イランのイスラム革命が世界を変える

なかなかマニアックになりきらないバランスの取れたチョイスです。文章も平易で眠くならずにすっと読めます。良書でしょう。高校時代に理系選択だった人にお勧めします

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F1GP#19 アブダビGP

ついに現役5人目のワールドチャンピオンが誕生しました。ヴェッテルおめでとう!

チェッカー後の泣き声の無線や、表彰台での楽しそうなパフォーマンス(バトンとハミルトンと3人で「せーの」でラッパ飲みしてみたりね)から判るベッテルの喜怒哀楽のはっきりした明るいキャラクターは見ていて楽しくなります。

また、落胆していたアロンソもウェバーも印象的な雰囲気でした。ウェバーはベッテルの祝勝会に出なかったらしいですが、そりゃ出たくないに決まってますからね。そんなところで切り替えて明るく振る舞うウェバーなんてむしろ見たくないです。

また、スタートした直後の展開ではこれで決まりかと思ったアロンソ。ウェバーを警戒しすぎました。ウェバーに前に出られてはいけないのも確かですが、ベッテルがトップを走っている以上、マクラーレンのすぐ後ろにいなければいけなかった。これは明らかに作戦ミス。ただ、フェラーリの作戦的には、ウェバーがピットインした段階でマッサが数周プッシュして、タイヤが暖まる前のウェバーを逆転してピットインし、ウェバーを押さえるつもりだったんでしょう。これが成功していれば、アロンソはベッテル警戒のステイアウトができました。今週のウェバーにはチャンピオンを取るだけの力がありませんでしたが、アロンソは自力でそれができただけに、悔しさも大きいでしょうね。

しかし、誰がみても判るほど差があるコンストラクターズ3位の車で最終戦のスターティンググリッドの段階でチャンピオン最有力まで持っていくアロンソの強さは本当に素晴らしい。ベッテルは今後いくらでもチャンピオンが取れそうなので、このアロンソの偉業にチャンピオンをあげたい気持ちもありました。でも、F1ですから一番速い車がチャンピオンになるのも良いですね。昨年、ベストカーでありながらチャンピオンを逃していますから今年はレッドブルのチャンピオンが収まりがいいかもしれません。

それにしても、エイドリアン・ニューウェイはすごいですね。ウィリアムズ、マクラーレン、そしてレッドブルと彼が移籍したチームはかならずチャンピオンを取ってます。さらに、FW-14にしてもMP4/13にしても、RB5にしても彼が手がけた「潮目を変えた車」は例えカラーリングしていなくても見分けがつきます(もっともMP4/13のデザインはまだニューウェイ主導では無かったそうですが)。今後、しばらくレッドブルの強さは衰えそうにないですね。

さて、これでトップ4チームのすべてにチャンピオン経験者がいることになりました。今年の不振をまきかえしてくるだろうメルセデス、上り調子のルノー、チャンピオン争いをした3チームの5チーム10台での争いが来期は見られるだろうと思うと楽しみです。これまでの傾向でいえば大事なところでチャンピオンを逃したフェラーリは、なんとなく来年は混乱して低迷しそうな気がしますが、そこをアロンソがどうしっかり牽引していくかが注目。

これからしばらくはF1の話題もお休みですが、おそらくは年明けぐらいからニューマシンの話題が出てくるハズ。それはF1ファンにとってはある意味もっともウキウキが止まらない時期です。それまでしばらくは・・・フジテレビNEXTで89年と90年のF1を見て楽しみましょう。


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尖閣映像流出事件について

意外な展開を見せた今回の映像流出事件について、思うところをまとめておきます。

1. 流出は予想された

実は、個人的には「1ヶ月先か2ヶ月先かは判らないけど、遠からぬ将来、おそらくアングラにはこの映像は観られるようになってしまうだろう」と思っていました。

映像が海保に保管されているだけならいざ知らず、短い編集版を作るということはその過程でいろんな人の所を経由した可能性が高く、これだけ世間の注目が高い事案で、かつ6分程度の映像なら物理メディアを経由しなくても持ち出せるデータ量の可能性が高いですから、途中でこっそり持ち出してWinnyに放ってしまうぐらいは十分に有り得る話です。むしろ、起こらない方が不思議なぐらい。で、一度流れてしまったらおっちょこちょいな奴がyoutubeにアップするのも必然でしょう。なので、出所不明のまま、映像自体は世に出てしまうのではないかと。

ただ、44分もの長いバージョンが、海保職員によって、直接youtubeにアップされてしまうとは思っていませんでした。

しかし、海上保安庁では当初、この映像は機密でも何でもなく、ツテがあれば手に入れられるようなものだったようです。そういう状態であれば、私だってたぶん見られるなら見たいと思うだろうと思いますし、そんなノリで仮に数百人の規模で見られるような映像なら、その中に一人ぐらいおっちょこちょいな奴がいるのはもうしょうがないわけですよ。

2. 流出させた職員は処罰されるべきだ

どう考えてもこの職員はおっちょこちょいなので、懲戒免職がふさわしいでしょう。こういうやり方で足並みを乱す人は海上保安庁にはふさわしくないです。

ただし、刑事罰はそぐわないのではないかと思います。

3. 永遠に出さないのであれば、それは切り札じゃない

1で述べた理由で、官邸が自分らが出せと言わなければ永遠にこの映像は外部に出ないと思っていたとしたら、マヌケとしかいいようがないわけです。。最初から、どの時点でこの映像を表に出すか決めておくべきだった。だってどう考えたって、出さないで手の内に持っているうちは日中関係は安定しないんです。どこかの時点で必ず出すわけで、かつ、これはなかなかいい札だったハズなのですが、往々にして持ったままゲームが終了するとそういう札はペナルティになるようにルールが出来ているものです。

4. こうなった以上、打って出るしかない

今、誰が流出させたのか、その人はどうなるのかが注目されてますが、政府はこの職員を見逃しても、厳罰に処しても評判を下げます。となったら目を逸らすしかありません。ノーベル平和賞も含め、中国の対外政策はエラー続きです。フランスの大好きな自由、アメリカの大好きな人権あたりを声高に叫んで日本は中国に苦しい立場をそのままぶつけるべきです。

まあ、普通に考えて大抵の国は日本と中国のどっちを見方したいかといえば、やっぱり日本でしょう。なんだかんだいって、無茶しないのは日本の方だからです。

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今日のひとこと(11/10)

プレゼントというのは、難しいし、実にクリエイティブな問題であるにも関わらず、たいていの人がきちんと頭を使わない。

清水亮(Keep Crazy;shi3zの日記「プレゼント訓練法」)

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