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ガリレオの苦悩/東野圭吾

映画「容疑者Xの献身」にあわせて・・・なんでしょうね。「探偵ガリレオ」のシリーズが刊行になってます。ぶっちゃけ何も単行本で読むほどの本じゃないんですけど(あっという間に文庫になるでしょうし)、駅前からタクシーに乗ろうと思ったら1万円札しかなかったんで、これで崩しました。

「容疑者Xの献身」の感想でも書きましたが、シリーズ最初の「探偵ガリレオ」は正直つまんなかったんですが、徐々に湯川のキャラが立ってきたのが功を奏していて、非常に読みやすくなっています。

探偵役が科学者ということでトリックに科学を用いたものになるんですが、実はこれってミステリーとあまり相性がよくありません。不思議なことがあっても、そのトリックが誰も知らないような新技術だったら読者は興ざめです。なので、このシリーズが向かう先はミステリーではなくてキャラ小説で、今ではすっかり湯川と薫は福山雅治と柴崎コウに脳内変換されて読まれるでしょうから読みやすくなるのも当然かもしれません。でも、やっぱり短編の出来はいまいちかもなあ

それにしても、「ガリレオ」のドラマ化の話が伝わってワトソン役が女性だと聞いて、「あらら。でも、まあ、テレビドラマとしてはそっちのほうがいいかもなー」という感想だったんですが、原作からちゃんと出てたんですね。原作としても、そりゃ女性刑事のほうが面白味があっていいと思います。キャラ小説ですからね(笑)

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そうだ、ここに引きこもろう

ヤマハ、周囲を気にせず趣味を楽しめる1.5畳のプライベートルーム(WIRED VISION)

ヤマハは、周囲を気にせず趣味を楽しめるプライベートルーム『ヤマハ アビテックス「マイルームII」(1.5畳タイプ)』を11月1日発売する。室内個室で、書斎やパソコンルーム、小型AVルームとしての用途を見込んでいる。

ちょっと欲しいと思っちゃう反面、なんで自ら監獄に入らなきゃいけないのかとも思いますね

とりあえず、換気扇がないと私は中でシンナー中毒になったりしそうです

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誰の票が欲しいんだ?

麻生首相vs.民主幹部の3夫人 アキバと巣鴨で訴え(asahi.com)

衆院解散・総選挙の日程が不透明ななか、麻生首相は26日、東京・秋葉原の駅前で、首相就任後初の街頭演説をした。一方、早期解散を求めている民主党は、党幹部の夫人たちが東京・巣鴨の商店街に繰り出し、お年寄りや女性たちに政権交代を訴えた。

ロスジェネ世代が団塊ジュニアとして団塊世代のスネ齧ってたりすることもあって、簡単に世代闘争へ持ち込む流れもキケンだとは思うけど、政権与党がバカなオタクにすり寄って、政権奪取を狙う野党第一党がジジババにすり寄っているのを見たとき、これから社会を支えていかなきゃいけないのに既存の社会システムや価値観と噛み合っていけなくてもがいている私たち30代は、いったいどこに投票すればいいんでしょう。

常に改革は若い世代の現状にいらだったエネルギーからくると思ってるんだけど、オレラ、舐められ切ってますなあ・・・

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暴走する資本主義/ロバート・B・ライシュ

よくいいますね。「金持ちばかりが得をする」「会社が株主のほうしか向いてない」「企業は環境に配慮すべき」。最近、友人の日記で「会社は設けてるんだから税金を上げるなら、消費税じゃなくて法人税を上げるべき」なんてのも見ました。まてまて。そんなことして何になるんだ?

どうもピンと来ません。金持ちって誰?会社って誰のものなの?企業さんって、そんな配慮とか出来る人格もってるの?

この本のタイトルは「暴走する資本主義」。現代は"Supercapitalism"で、本の中では「超資本主義」と訳しています。現代は、超資本主義の時代です。その超資本主義とは何でしょうか。

資本主義の歴史の中で、一昔前の主な対立構造は、資本家と労働者でした。こういう時代には、労働者が「金持ちは!」と文句をいうのもわかります。そして、権力を持った資本家に対してその力を制限するのが、民主主義です。独占的な企業があり、労働者は安心して(?)ストをし、経営者は労働者に福利厚生を施し、そのコストは製品の価格に積みましても別に構わなかった時代です。この本では「民主的資本主義」と呼んでいます。企業が繁栄することが、国家の繁栄と等しく、資本家がまるで政治家のような権力と誇りを持っていた時代です。

ところが、変化が訪れました。冷戦が生み出したコンテナ船は、世界を股にかける安い物流を誕生させました。通信システムの急速な進歩は世界的なサプライチェーンの構築を可能にしました。土地と資本と労働力という、資本家のバックボーンを持たなくても、安価で優れた製品を生み出すことが可能になりました。金融市場の規制緩和とテクノロジーの進歩は投資家の影響力を増しました。そして、インターネットは望田的に言えば「チープ革命」なのです。

そして、権力はついに、資本家や企業の経営者から、投資家と消費者に移ったのです。そう。ぶーぶー文句たれてる私たちが権力を持っているのですよ。

私たちは、10円でも安ければ日本の労働者のことなんて何も気にせずに中国産のものを買います。近所の商店街の没落を嘆きながら、ジャスコに行きます。近所の小さな書店を懐かしみながら、Amazonでワンクリックします。どんな企業も以前とは比べもののないほどのコスト競争に晒されています。少しでも安いものを求める我々自身が、我々の経営者をギリギリと締め付けているのです。

そして、企業は株式市場の動きに以前より敏感になりつつあります。ヘッジファンドとにわかの個人投資家が、企業が業績を上げ、企業価値を高めることに猛烈なプレッシャーをかけています。CEOの給料が跳ね上がったのは、「現場たたき上げの社長」が通用しなくなり、「経営」というもののスペシャリストを株主や投資家が要求するようになったからです。そうでない経営者はたちまち株主からクビにされてしまいます。リストラを出来ない経営者をクビにするのは投資家達です。そして、彼らが運用しているお金は、我々の年金だったりするわけです。少しでも利回りのいい金融商品を探し求める我々が、我々の経営者にプレッシャーをかけているのです。

権力が、資本家から、消費者と投資家としての私たちに移った。そして、そのことが労働者として私たちを苦しめている。CEOが強欲なのでもなく、ヘッジファンドがあくどいのでもなく、リーマン・ブラザーズの社員が悪の巣窟なわけではなく、悪いのはシステムなのです。ああ、明解だ。

そして、その暴走した資本主義が、民主主義とのバランスを欠きはじめている。そして、そのことへの処方箋は・・・

てな話が書いてあります。もっとも、基本アメリカの話なので、ロビイストがどうとか、その辺はよくわかりんせん。ただ、理由が世界的なサプライチェーンの構築と情報革命なので、この傾向は世界中のどこでも変わらないわけです。給料が上がらないことを嘆いているなら、牛丼が値下げしたことを喜んでいてはいかんということです。そんな身勝手な話はないわけです。

そもそも、我々が何かを買うときに、中国で作られたものと日本で作られたものを価格で比較して選んでしまうということは(それ自体を悪いというのではないですよ)、それはつまり、我々が提供する労働力自体も中国人との競争に晒されているんだから、中国人の生活水準に我々が引っ張られていくのは当たり前ということなわけです。世界はフラットになりつつあるわけだから。もっとも、中国人の生活水準だって我々に引っ張られるわけで、日本の高度成長期なんて目じゃないスピードで追いついちゃうに決まっているわけですが、そこは中国はなんせ貧しい人が文字通り死ぬほどいるわけで、なんとも恐ろしい。

しかし、システムの問題で、しかも、世界中を巻き込んだシステムの再構築が必要って話ですから、果てさて、人類はこの先、どんな壁にぶち当たって、どんな選択をしていくのかというのは、なかなか恐ろしいものです。とりあえず、「格差社会がヨクナイ」とか、大脳が萎縮した脊髄反射の持ち主は、すべからくこの本を読むべきですね。なんの解決にもならないけど、理解することが第一歩ですから。

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じゃあ、ホテルのバーって誰が行くところなの?

「ホテルのバーは安い」 首相、「夜の会合」報道に反論

民主党の簗瀬進参院国会対策委員長も22日の会見で「ハシゴも結構だが、ごく近しい方が一緒なのだろう。葉巻をくゆらせながらスコッチかブランデーか知らないが、そういうところで本当の庶民の心はわからないのでは。国民生活の基本的な情報からだんだん遠ざかっていくんじゃないか」と皮肉った。

総理大臣が白木屋で飲んでたらヤじゃん?くだらないことでウチの国の総理大臣の仕事の邪魔をしないで欲しい。

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ポメラ

入力はテキストデータだけ――折りたたみ式キーボード搭載の「ポメラ」(IT media)

キングジムは、テキスト入力ツール「ポメラ」を発表した。折りたたみ式キーボードと4インチのモノクロVGA液晶画面を搭載。入力できるデータはテキスト(TXT形式)のみで、日本語入力環境は組み込み向けのATOK 2007を採用した

/.Jで「これを買わなきゃ嘘つき呼ばわりされる」とまで言われてます。確かに、「こんなのあったらいいよね~」というギークの妄想のかなりイイ線をついています。コンセプトとしては、「打った内容を覚えておいてくれる携帯キーボード」ですかね。面白い。ここへあえてATOKを積んできたところがニクい。「イマドキ、128kて!」「8000文字て!」「640×480あって、全角40文字の幅がないなんて!」と突っ込むところはいろいろありますが、心意気は素晴らしいです。それだけで買わないと!

でも、基本、フルサイズのキーボードですよね?それを、机の上に広げるけど、ノートPCを持っていないっていう状況は私にとってはちょっと考えられないかもしれない(笑)

それに、スタパトロニクスの記事をみて、MVPenを買っちゃったばっかりなんですよね。まだ届いてないんですけど。

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Ruby版 sort |uniq -c

[ruby-list:45572]は、awkで

/t$ cat A
yahoo
goo
google
yahoo
msn
msn
/t$ awk '{ class[$1]++ } END { for (i in class){print i, class[i]}}' A
google 1
msn 2
goo 1
yahoo 2

の様にやるようなワンライナをRubyでやるにはどうすればいいかという話題です。

/t$ cat A |sort |uniq -c
      1 goo
      1 google
      2 msn
      2 yahoo

でいいじゃまいかという意見もありますが、例えば先頭1文字が同じものでカウントしたいなどいろんな場合があるでしょう。

私も同じようなスクリプトは毎日書いてます。Apacheのログからユーザーごとのアクセス数を出すとか普通のことですよね。スクリプト言語が書けない人はどうやって仕事してるのか、とても不思議です。

sortとuniqの結果と同じものをRubyで出すのは、こんな感じでしょうか。これぐらいなら特に何も考えずに書けます

/t$ cat hoge.rb
#!/usr/bin/env ruby

h = Hash.new(0)

while line = gets
  h[line.chomp] +=1
end

h.to_a.sort{|a,b| a[0] <=> b[0]}.each do |i|
  puts "\t#{i[1]} #{i[0]}"
end
/t$ hoge.rb A
        1 goo
        1 google
        2 msn
        2 yahoo

ワンライナと言われると、ちょっと悩んじゃうな。

るびきちさんが、まず、上のawkの直訳版を出してくれています。awk - Perl - Rubyというのは直系の子孫のようなものですからawkで出来るようなことは、大抵Rubyでも(ちょっとめんどくさくなるけど)出来るようになってます。普段、RubyをRubyらしく使っているとあまり使わない機能かもしれませんけど。

こんな感じらしいです。

/t$ ruby -lne '(h||=Hash.new(0))[$_]+=1;  <==実際には改行なし
END{for k,v in h do print k," ",v end}' A
yahoo 2
google 1
goo 1
msn 2

コマンドラインの-nはPerlゆずりのワンライナ支援機能。ループを勝手にやってくれます。-lは$_がchopした形で得られます。これは初めて知りました。見逃してるものが結構あるんだなあ。awkのBEGIN{},END{}もあったりします。まあ、普通にスクリプトを書いてるときは滅多に使うことはないかもしれません。

h||=Hash.new(0)

h = Hash.new(0) unless h

です。Perlっぽい書き方ですね(ほんとか?)

石塚さんの回答は、

/t$ ruby -e "puts ARGF.group_by{|w| w}  <==実際には改行なし
.map{|key, ary| [key.chomp, ary.size].join(' ')}" A
-e:1: undefined method `group_by' for ARGF:Object (NoMethodError)

ありゃ・・・?

/t$ ruby -v
ruby 1.8.6 (2007-03-13 patchlevel 0) [i386-cygwin]

すいません。Rubyが古かったです・・・orz

めんどくさいのでcygwinを丸ごとアップデートしてっと、

/t$ ruby -v
ruby 1.8.7 (2008-08-11 patchlevel 72) [i386-cygwin]
/t$ ruby -e "puts ARGF.group_by{|w| w}  <==実際には改行なし
.map{|key, ary| [key.chomp, ary.size].join(' ')}" A
google 1
msn 2
goo 1
yahoo 2

確かにできてますが、高階関数は頭を使います。えーっと・・・、わからん。irbで追っかけてみましょう。

/t$ irb
>> lines = File.readlines("A")
=> ["yahoo\r\n", "goo\r\n", "google\r\n", <==実際には改行なし
"yahoo\r\n", "msn\r\n", "msn\r\n"]

まず、各行の配列を作っておきます。ARGFはこれと同じ扱いが出来る組み込み変数です

>> lines.group_by{|w| w}
=> {"google\r\n"=>["google\r\n"],
    "msn\r\n"=>["msn\r\n", "msn\r\n"],
    "goo\r\n"=>["goo\r\n"],
    "yahoo\r\n"=>["yahoo\r\n", "yahoo\r\n"]}

それをgroup_byする。この例だと、group_byがどういう動作をするのはよくわからないですけど

>> lines.group_by{|w| w[0,1]}
=> {"m"=>["msn\r\n", "msn\r\n"],
    "y"=>["yahoo\r\n", "yahoo\r\n"],
    "g"=>["goo\r\n", "google\r\n"]}

こういう例だとわかりますね。確かに分類してます

>> lines.group_by{|w| w}  <==実際には改行なし
   .map{|key, ary| [key.chomp, ary.size]}
=> [["google", 1], ["msn", 2],
    ["goo", 1], ["yahoo", 2]]

そして、各組の数を数えて

>> lines.group_by{|w| w}  <==実際には改行なし
.map{|key, ary| [key.chomp, ary.size].join(" ")}
=> ["google 1", "msn 2", "goo 1", "yahoo 2"]

出力を作って

>> puts lines.group_by{|w| w} <==実際には改行なし
.map{|key, ary| [key.chomp, ary.size].join(" ")}
google 1
msn 2
goo 1
yahoo 2
=> nil

putsと。putsって配列に対して実行するとこうなるんですね。

なかなか面白いです

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サイエンス・イマジネーション/瀬名秀明編

昨年のSF大会、NIPPON2007で行われた、現役のマッドな科学者に研究の最先端を話してもらい、SF作家とパネルするというセッションのまとめとして出た本です。その際に、SF作家さん達は科学者達の研究に対する「アンサー」として作品で応えることが求められていて、それがまとめられているという形になっています。

さて、科学者さん達の発表ですが、これはもう間違いなく面白いです。

  • ヒューマノイド
  • BMI(ブレイン・マシン・インターフェース。いわゆる「脳に電極」系のこと)
  • 形状から創発される動き
  • パラサイトヒューマンインターフェース(人間の感覚器に干渉して、人体を操るようなインターフェース)
  • 発声と言語
  • 構成的リアリティとシミュレーション社会

特に、パラサイトヒューマンインターフェースが面白いです。例えば、自分の視覚を全部記録するようなマシンを作ると。で、自分の行動パターンを記憶させて、いつもと違うことをしようとすると矯正させるようなものを考えたとします。視覚の記録ってところまでは普通に想像できると思いますが、そのマシンからのアウトプットをどう人体へインプットするか。HMDの片隅に表示されるなんてのは全然面白くないわけです。例えば、耳に電極を付けて平衡感覚を狂わせれば、まっすぐ歩いてるつもりの人の軌道を動かすことが出来てしまう。これがあれば、本を読みながら駅まで歩いて行けちゃう。ゆっくりの振動と速い振動では速い方が力も強いと錯覚してしまうことを利用すれば、釣り竿のようにぐいぐいと正しい方向へ引っ張っていってくれるケータイナビができる。うーん、面白いじゃないですか

そして、アンサーとしての短編も読み応えがあります。飛浩隆さんのシミュレーション人生ものは拡張高く、山田正紀さんの「不気味の谷」ものは読むものにSFらしい驚きを与えてくれます。そして、円城塔さんは、もうSFなんだかさっぱりわかりませんが、めちゃめちゃふざけてて面白い(笑)

それにしても、こうやって最新の研究を広く一般に紹介する試みというのは大事ですね。研究の内容に広く倫理と啓蒙が関わってくる分野でもあるが故に、それだからこそ研究者は「SF作家に広く我々の考える問題定義を世に知らしめて、コンセンサス形勢に力を貸して欲しい」なんて思っていたりするらしいですが、それは研究者もSF作家も同じように持つべき社会的意義じゃないでしょうか。

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サーバ・インフラを支える技術/伊藤直也他

IT業界にいる私ですが、この業界にもいろんな人がいます。で、私のやっていることをこの業界では「インフラさん」といいます。反対語は「アプリさん」です。なので、私は1行たりともプログラムは書けません。しかし、コンピューターがどうやって動くものなのか、その仕組みについてはものすごく知っています(知っていないといけないハズです)。

じゃあ、インフラさんは具体的に何を知っていなけりゃいけないのか。インフラさんはお仕事でどういうことをしているのか・・・が全部書いてあります。こりゃイカン。飯の種が全部ここにあるな

冗長化、負荷分散、レプリケーション、チューニング、稼働監視・・・全部ここにしっかりとまとまっています。しかも、すべてオープンソース系で設定ファイルの書き方まで載っていますから、PCを3,4台とスイッチを2台ぐらいどこかからかき集めてきて、ここに書いてあることを全部試してみれば(1ヶ月もあれば出来るでしょう)、アナタはすぐに専門家としてお金が稼げることでしょう。もちろん、LinuxやApacheやMySQLを普通にセットアップして使うぐらいのことはすでにできるとしてですけどね。

素晴らしいけど、ちょっと困った本だなあ

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ぼくは落ち着きがない/長嶋有

表紙買いしました。このイラストのサツバツとした感じはすごい。

中身も、「文化部まったり」系と見せかけて10代の乾いた殺伐さが緻密に書かれています。ところが全然その地平から出ないのが不思議。実は、ここに描かれた登場人物たちはそれなりにドラマを背負っていることが本のカバーをめくるとわかるようになっています。

というか、物語中ではまったく平凡な女子である主人公(そして、その感性に感情移入して読者は物語世界をみつめる)の望美の人生が、えらく波瀾万丈であることがカバー裏に書いてあるんですよ。のけぞりました。おい、そっちの話を読ませろよ(笑)

ということは、ここで書きたいのは物語じゃないってことなんでしょうね。でも、どうも私とは波長が合わなかったかもしれません。長嶋さんにとってはここにあるこれが封じ込めておきたいほどのリアルなんだろうと想像します。何が私と違うんだろう。

地域?性別?時代?

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オタクに未来はあるのか!?/森永卓郎 岡田斗司夫

オタクに未来はあるかどうかという問いはあんまり意味がなくて、未来のオタクはどうなっているかが問題なわけですが、森永卓郎さんと岡田斗司夫さんが「オタクの経済活動」について対談した本です。

ただ、部分、部分に面白い考察は含まれてるんですけど、全体を通じて大して何も言ってないんですな。まあ、対談だからしょうがないのかも知れませんが。オタクの間で経済が循環している状態で、他から、あるいは他への流入出はどう起きているのかとか、オタクの経済活動が大きくなることの裏返しで縮小しているのはどの分野なのかとか、ところどころ面白いんですけど。

まあ、ちょっと安く本を作りすぎじゃないんでしょうかね

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戦争のリアル/押井守・岡部いさく

いわずとしれた押井監督と、「世界の駄作機」の軍事評論家 岡部いさくさんの軍事ヨタ話

一応、押井監督が「日本人は真面目に戦争とか軍備とかのことを考えてなくてけしからぬ」とか、対談のテーマを語るんですが、面白いのは結局2人のオタクのヨタ話(笑)

まあ、一応言わんとしてることもわからないではないです。大多数の日本人が「戦争は良くない」っていうときに思い浮かべる光景が空襲から逃げまどう人々だったりするのは、どう考えてもなんか間違ってますからね。

この中では、日本の次期主力戦闘機(F-X)についての話が面白いです。

  • F-15(イーグル)のままでいいのか?
  • でもそれだと中国のSu-30に勝てないよ?
  • じゃあ、F-22(ラプター)なの?
  • すごい高いよ?
  • じゃあ、日本もSu-30を買えばいいんだよ。ロシア人が作って中国人が整備してるSu-30になら勝てるよ!
  • アメリカさんに怒られるんじゃね?
  • じゃあ、もう使わないF-14(トムキャット)を。日本は浮沈空母だったんですよ!
  • もうそんなに機体残ってないんじゃないの?

んふふ。面白い。そう言えば、先月のモデルグラフィックスはF-15&F-16特集。面白かった。もちろん、岡田ださくの解説入りダヨ!

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ノーライフキング/いとうせいこう

文庫が新装になったとのことで、この機会に購入しました。

私がどこでこの本を知ったかと言えば、あの頃のガンダムフリークの思想的バイブルである「ガンダムセンチネル」のあさのまさひこさんのインタビューだったりします。当時は私は中学生で、「シーンを作るということ」「プロデュースするということ」という概念に初めて触れたわけです。ドラクエIIIの熱狂にも、おニャン子クラブのブームにも乗り遅れた世代が仰ぎみたオトナの世界だったわけです。

そんなあさのさんが「センチネルをもっと知るための参考図書」としてあげていたのがこの「ノーライフキング」。その他の本は、鴻上尚史、大塚英志、渋谷陽一だったりするので、多分にそういう香りがしてますよね。

そして、ガンダムセンチネルからも20年が過ぎようとして、小室哲哉が通り過ぎ、モー娘。が通り過ぎた時代。電話はすべて個人が持ち、ゲーム機がすべて「本当の」ネットワークに繋がり、不用意な噂話が掲示板を盛り上げている時代に、この小説の持つ意味というのは新たに問われている気がします。

むしろ、未来予測的なSF小説としてみれば恐ろしいぐらいです。環境は確かに「ノーライフキング」が想定していたような場所になった。じゃあ、子供たちの居る場所は?。この小説が書かれた当時、私はほんとうにまことと同じぐらいの歳でした。ファミコン雑誌の「裏技」のページをくまなく探す子供でした。その頃の自分の姿と、今の環境の間にある界面を摺り合わせてみる。今、32歳になって、この「ノーライフキング」の世界に感じる違和感と恐ろしさをどう捕らえていいのかがよくわかりません。現実味がない話なのか、時代に即したリアリティを持つ話だったのか、自分がもう10歳じゃないからわからなくなってしまっているのか

うーん、なんだろう。歯がゆいですよ。

 

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F1GP#16 日本GP

チャンピオンシップもクライマックスを迎えようとしています。去年に引き続きの接戦で、富士スピードウェイにやってきました。今年は3年ぶりに自宅で観戦。地上波でも生放送でやるようになったのは大変喜ばしいです。

今回のポイントは

  • ハミルトンの乱心
  • アロンソの目覚め
  • 日本勢、残念

さて、日本GP前にクビサが「ハミルトンのドライビングは危ない」と指摘し、ハミルトンはいつものようにタカビー。反対にメルセデスのノルベルト・ハウグが「ライコネンがハミルトンに特攻してくるかもしれん」と言ったり。まあ、ライコネンの性格からしてマッサのサポートなんて大して考えてないんでしょうけど、ハミルトンとライコネンがフロント・ローに並べば、それは失うもののないライコネンが突っ込んでくればハミルトンは避けざるを得ないわけです。当然、ライコネンは1コーナーを強気に攻めてくるハズです。

ところが実際は、ライコネンが好スタート、ハミルトンは失敗。しかし、何を思ったのかハミルトンはライコネンのスリップからイン側へ出て並びかける・・・けど、全然止まり切れずにオーバーラン。ライコネンはこのハミルトンに押し出される形で大きくコースアウトしてしまいます。

(自分のレースを失うのが嫌な)ライコネンだからハミルトンを避けましたが、ライコネンには突っ込んでくるハミルトンを意に介さずステアリングを切ってもろともリタイアするという選択肢もありました。去年の終盤戦もプレッシャーがかかる場面で迂闊な行動を取ることがありましたが、今回のもどうか・・・。ちょっと首をかしげざるを得ないです。

そんなハミルトンにむかついたのか、今度はマッサがシケインでミスって前にいかれたところにカミカゼアタック。どうにもしまりのないかたちでチャンピオンを争う2人が脱落です。

そして、トップはクビサ。アロンソが続くという序盤になり、レースペースにまさるアロンソがピットストップでクビサを逆転。そのまま見事にシンガポールに続く連勝を果たしてしまいました。お見事!

以前も話題にしましたが、ただ速いだけではなくチームを強くするのが真のトップドライバー。アロンソは間違いなくトップドライバーです。ここ2年低迷し、開幕から大した力を発揮していなかったルノーチームを勇気づけ、方向性を示し、運を呼び寄せてシーズン2勝してしまう。これこそがトップドライバー。そういう意味では、ライコネンはジャン・アレジのようにとても速いドライバーではありますが、真のトップドライバーとは呼べないかもしれません。マッサは、本当のトップドライバーと言えるだけの非凡さを十分に見せてません。ハミルトンの真価もこれから問われることになるのでしょうね。

日本勢はどうかといえば、全体として残念な結果ですかね。期待のトヨタはおおよそ実力通りの結果。何かあれば表彰台も夢じゃない力を見せていましたが、今回、その「何か」はトヨタに味方してくれませんでした。ホンダも実力通り。ホンダの開発はもう来年の車にシフトしてますから今シーズンに浮上することはないのでしょう。そして、期待の中嶋一貴ですが、1コーナーで終わってしまいました。まあ、こういうこともあるし、富士では全セッションでロズベルグを越えるという素晴らしい活躍を見せたことでよしとしましょう。

さて、なんだかんだで、マッサが2ポイントほど差を詰めて6ポイント差であと2戦。もちろん、ハミルトンの優位は揺るぎませんが、どうなりますことやら。

 

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輝くもの天より墜ち/ジェイムズ・ディプトリー・ジュニア

今年の日本星雲賞海外長編部門がコレ。あの「たったひとつの冴えたやりかた」のティプトリーです・・・つっても、「たったひとつ~」読んでなかったり。

星が滅ぶときの光景を見に、辺境の惑星へ降り立つ12人。夜空の大スペクタクルを待ちわびる一同が泊まるホステルで起きる惨劇・・・と書くとまるでミステリーですが、実際に形式的には孤島ミステリーそのものです。

ただし、その形式を借りながら、登場人物の過去、復習と惨劇、辺境の地に潜む秘密と陰謀がSFの力を得て凄まじい物語を構成します。いや、なんというか、これは確かにすごい。極上の怪奇ミステリーと濃厚なSFの取り合わせがこんなに面白いとは!

それにしても、1985年の作品らしいんですが、何でこれが今頃に邦訳されたんでしょう?

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F1GP#15 シンガポールGP

F1 800戦目のグランプリは、初のナイトレース。初開催のシンガポールGPです。

いやー、すごい。ナイトレースだっていうから、ル・マンや鈴鹿1000kmみたいなのを想像してました。フォーミュラカーにはもちろんライトなんてありませんから、コーナーとポストは照明で照らすんだろうなーぐらいだと思ってました。いやいやいや、まるで違いましたね。まるで、サーキットが光の帯のようです。レインコンディションで、光を反射するようになったらどうなっちゃうのかという心配はやっぱりありますけど、ドライならまったく問題ありません。夜景にコースが浮かび上がって、空撮はホントに素晴らしい光景です。

でも、みんな普段、エコエコ言ってるのに、これはなんつーか、かなり地球に厳しいGPなんじゃないでしょうか(笑)

今回のポイントは、こんなところでしょう

  • アロンソ、ついにきた!
  • フェラーリ、またもピットでチョンボ
  • ライコネン、やる気なくなった?

さて、サーキットの性格としては、モナコに近いようですね。かなりの低速サーキット。となると、エンジンパワーで劣るチームにも勝機がでてくるわけで、フリー走行、予選とアロンソが絶好調・・・だったのに予選Q2でまさかのマシントラブル。がっくりのアロンソ君でしたが、結果的には「トラブったのが予選で良かった」わけです。ピットストップがセーフティーカーとうまく重なり、まんまとトップへ。今期初勝利を果たしてしまいました。やっぱり強い(≠速い)ドライバーは、何に乗っても結果を出しますよ。

で、このセーフティーカーで割を食ったのが上位勢。トップ快走中のマッサ、続くハミルトンはピットインのタイミングを逃しました。そして、マッサはピットアウトで給油リグが外れる前にスタートしてしまい、事実上、ここでジ・エンド。マッサのオンボードカメラを見ると、ピットのスタートシグナルは青になってからマッサはスタートしてます。これはピットクルーのチョンボ。それにしても、給油マンをなぎ倒し、ホースを引きちぎってのピットアウトは背筋が凍ります。ロックされていてガソリンが大量にまき散らされるようなことはないとはいえ、ちぎれたホースや、倒された給油マシンがピットクルーに深刻な怪我を負わせないとは限りません。こわーい・・・

そして、このマッサに続いて並んでピットに入ったライコネンも当然のごとく勝負のチャンスをなくしました。そして、どうもライコネンはファステストラップが大好きらしく、終盤に猛アタック、見事ファステストラップを記録し、ミスって壁にぶち当たりました。どうも、今年のライコネンは終盤に集中力を欠くことが多いようです。今回も、ベルギーもあと少しというところでクラッシュしてしまいました。フェラーリのマシンが何か不安定な挙動を示すのか、ライコネンが最後まで集中力を保てないのか・・・まあ、ライコネンは昔からそんなドライバーだったような気もします

さて、次はいよいよ日本グランプリ。今年は断固行きません!(笑)

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NAS導入

最近、ここになんにも書いてないのは、暇な時間はひたすら本を裁断し、スキャンしまくっているからです。

そんな感じで出来たPDFファイルが約36GB。今のところ部屋の半分ぐらいの本をかっさばいた感じですから、最終的には100GB弱ぐらいになるんでしょうか。一昔前なら「どーすんだよ、そんなの」って感じでしたが、今ではiPodに入ってしまう大きさです(笑)

とはいえ、さすがに自分のThinkpadに入れておくには厳しい容量になったので、NASを導入しました。あ、詳しくない人に説明しておくと、NAS(Network Attached Storage)というのはファイルサーバ専用の小型PCみたいなものです。見た目はUSBやFireWireの口の代わりにEthernetの口がついてるHDDです。個人向けの製品は「ネットワーク対応HDD」という名前で売られてることが多いようです。

この商売をやっているとHDDなんて壊れるモノだというのは思い知っています。なんとラッキーなことに、今まで自分のディスクおよび自分が管理するお客様のディスクも吹っ飛ばしたことはないんです。でも、HDDなんて100個買えば1つぐらいは初期不良が入っていたりするものでもあります。ちょっと大きめのシステムだと、1つのシステムにHDDが100個あるなんてざらですけど、大抵、1つぐらいはおかしかったりするものです。

というわけで、HDDにバックアップは必須。となれば、RAID付きのがいいかな・・・と思いました。最近は個人向けのNAS(そもそもNAS自体、個人向けの商品は最近出てきたものですが)にもRAID機能付きのものが増えました。RAIDってのは複数のディスクを積んで、一つのディスクが吹っ飛んでもデータを保持する機能の事です。

ただ、個人向けのRAIDは

  • RAID1のペアディスクが飛んでもデータは残ってるけど、ディスク交換してSyncが終わらないと使用できなかったりする
  • 5年後にディスクが吹っ飛んだとして、交換用HDDが手に入るという保証はない

という問題もあります。単にデータを溜めておくだけの場所なら2台のNASを買ってrsyncさせておく方が、柔軟性があっていいかもしれまい。

というわけで、ごくごくふつーの廉価なNASを一つ買ってきました。BUFFALOのLS-C1.0TLを買ってきました。1TBで3万円。やっすぅ・・・。去年、サービスインしたAIXマシンの内蔵ディスクって72GBなんすけど・・・。容量増えるの速いなあ。

というわけで、接続。普通に使えてます。ユーティリティを使わないと初期IPアドレスが設定出来ない点は×ですけど(ユーティリティのCDなくしたらどーすんだよ)、一度IPアドレスを設定してしまえば、後はブラウザから管理出来ます。USBの口があって、ここにUSBのHDDを挿せばそれにバックアップを取ることもできる様子。悪くないですね。

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