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鼓笛隊の襲来/三崎亜記

今年の直木賞ノミネートの一冊。「となり町戦争」もノミネートされてましたが、今回はどうなんでしょう。ということで、名前だけは知っていた三崎さんの新作を読んでみました。

この作品は短めの短編集で、「鼓笛隊の襲来」は表題作。20頁ほどのお話ですが、出だしからおかしい。

赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。
鼓笛隊は、通常であれば偏西風の影響で東へと向きを変え、次第に勢力を弱めながらマーチングバンドへと転じるはずであった。だが今回は、当初の予想を超えて迷走を続け、徐々に勢力を拡大しながら、この国へと進路を定めた。

なかなか意表を突いてくれるじゃありませんか。

その他の短編も日常の風景をするりとずらして、ある一部が我々の現実とは違う社会を描くことによって何か、説明の難しい「何か」を描き出そうとしています。私の目からみるとこれは完全にSFの手法で、やっていることは円城塔のそれにかなり近いです。円城塔がSFの手法でSF自体をずらそうとして、それ自体が目論見になっているのに比べて、三崎亜記は「現実を書くためにファンタジーの文脈を用いる」という姿勢の基に現実を狂わせた物語を書いています。三崎亜記の方が深みのあることをやっているとも言えるし、円城塔の方がメタレベルが一段上なので三崎亜記は「普通だ」とも言えるかもしれません。今作は短いこともあって、少し、星新一っぽくもあるかも知れません。特に「校庭」はそんな雰囲気でした。表題作はもっとばかばかしい面が前にでてますけど。私は、バカ話のほうが好みです。それに、バカ度が低いとあっという間に平凡な話になっちゃいますしね。

それにしても、三崎亜記は間違いなく確固たる才能だと思いますが、この作風でどこまでスケールの大きな作品が書けるのかは疑問に感じます。その疑問は「となり町戦争」を読めば明らかになるのかな?

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Comments

椎名誠っぺぇ

Posted by: 245 | July 13, 2008 at 09:51 PM

日本語を書け。意味がわからん

Posted by: Tambourine | July 14, 2008 at 12:29 AM

椎名誠っぽい文章の小説だな

アドバード
武装島田倉庫
水域(まだ読んでない)

らへんは読んだ?

Posted by: 245 | July 17, 2008 at 02:06 AM

ああ、なるほど。私は椎名誠さんはてっきり「ノンフィクション作家」なんだと思ってた。上げてもらった作品を含めて、椎名誠は一つも読んだことないです。でも、調べてみたらなるほど近いかも。

私の中の椎名誠さんといえば、カヌーに乗ってカップヌードルを食っている人です

Posted by: Tambourine | July 18, 2008 at 11:53 AM

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