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時砂の王/小川一水

SFらしいSFでした。邪馬台国を納める卑弥呼のもとへ未来から異星人の侵略者とそれと戦う戦士が現れて・・・という極めて正当派な時間ものSF。オーソドックスなだけによく練られていて、世界観も細部も完成度は高いです。

目次の仕掛けも、いいですね。カラクリに途中で気がつくわけですが、登場と同時に戦いに疲れていた「使いの王」が疲弊していく様子をたどっていくうちに目次のカラクリに読者が気がつくことで効果を増していると思います。卑弥呼のキャラも愛らしいし、最後は悲しい話ではありつつも希望のある展開で、カタルシスも満点。浜松からの帰りの新幹線の中で読んでいて、最後の決戦の部分で丁度最寄りの駅についてしまったんですが、読み終えるまで15分、そのまま駅のベンチで読み続けるほどの盛り上がりでした。大満足。

円城塔のように従来のSFの枠に収まらないハッチャケたものを書いてくれる人も居れば、小川一水のように完成度の高い正当派SFを書いてくれる人もいる。今の日本SF界は豊作って言ってもいいですよね!

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