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日本の10大新宗教/島田裕巳

日本人の中には日常、それほど宗教を意識しないで生きている人も多いと思います。私もそうです。信仰について尋ねられても、「無宗教です」と答えざるを得ません。ただ、神仏に祈ることを否定する気持ちもありませんし、積極的無神論者というわけではありませんから、マナーとして宗教的な場所や機会にはその宗教のやり方で神を敬うという姿勢です。

寺院を参拝したり、教会での結婚式に参加したりするときにはそんなもんで十分なわけですが、世の中にある宗教はそれだけに留まりません。3大宗教の一つのイスラム教についておなじことができるだけの知識があるとは言えませんし、日本ではイスラム教以上に日本独自の新宗教に接することが多いわけです。でも、その中で最大の勢力を有する創価学会についてすら、私は何にも知りません。

というわけで、この本は有名な日本の新宗教を10ほどリストアップして、その成り立ちについて簡単に紹介してくれている本です。リストアップされている新宗教は、以下の通り

  • 天理教
  • 大本
  • 生長の家
  • 天照皇大神宮教と慈宇
  • 立正佼成会と霊友会
  • 創価学会
  • 世界救世教、神慈秀明会と真光系教団
  • PL教団
  • 真如苑
  • GLA

ありゃ?アレがないよ、コレがないよ?という疑問が沸くでしょうが、まあ、そこはそれ。一応、筆者はカルト的な性格を持ち、反社会的な活動をする団体は除いてあると言っていますので、アレとかアレとかがないのはそのためかもしれないしそうでないかも(笑)

関西に住んでいると天理教やPLなんてのはお馴染みですけど、じゃあアレが仏教系なのか神道系なのかどちらでもないのかと言われるとさっぱり知らなかったりします。というわけで、入門書としてはすっきりまとまった良書だと思います。内容も、どちらかというと団体の成り立ちや沿革に関する記述が中心で教義にはあまり立ち入らない形でまとまっています。

基礎的な知識を得るための本ということで感想を述べる必要も無いのかもしれませんが、全体を通して感じたのは「組織を維持するというのは難しいものだな」ということです。いくつかの教団の創設にはパターンがあります。例えば

  1. カリスマばあさんが出現。神懸かる。近所の人気者に。
  2. ばあさん大人気につき、ファンの組織化の必要性が生じる
  3. ばあさん、死去。後継者問題勃発
  4. リーダーとして有能な2代目が組織を固める

てなところでしょうか。天理教はこの典型でしょう。おそらく1の段階というのは日本中、特に地域の結びつきの強かった過去の日本ではそんなに珍しいことではなかったでしょう。それを現在まで残る組織として作り上げるには、様々な試行錯誤と努力があるのだと思います。カリスマばあさんはヘンテコな能力で多くの人を助けたかもしれませんが、後々に通用する立派な教義を残しているとは限らないわけです。自分にはそのヘンテコ神通力はない。しかし、すでにある組織を解体すれば皆が悲しむ。路頭に迷う。うーん、ドラマですよね。

ここで紹介されてる中では、その意味ではやはり大本の話が興味深いし、著者も研究者として「大本のことだけは研究すまい」と書いてあったりします。ちょっと興味が湧きました。

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Comments

面白い。
読んでみたい。
買って見ます。
名前は聞いたことあるが、生い立ちまでは知らんってのが殆どなので、これで雑学程度に知識を得たいと思います。

Posted by: タコチン | July 17, 2008 at 01:16 AM

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