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とある飛空士への追憶

最後発のラノベレーベルとして注目されて新設された小学館 ガガガ文庫ですが、ここまでオリジナルとしては田中ロミオの「人類は衰退しました」以外にこれといった話題を作れないままでした。そこへやっとこ評判のいいオリジナル作品が登場したようです。方々でベタほめです。

「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね?」レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑う。次期皇妃ファナは「光芒五里に及ぶ」美しさの少女。そのファナと自分のごとき流れ者が、ふたりきりで海上翔破の旅に出る!? 圧倒的攻撃力の敵国戦闘機群がシャルルとファナのちいさな複座式水上偵察機サンタ・クルスに襲いかかる! 蒼天に積乱雲がたちのぼる夏の洋上にきらめいた、恋と空戦の物語。

と、上がガガガ文庫のサイトから持ってきた裏表紙の紹介文。まあ、よくある話ではありますし、飛空挺の話ということで、「紅の豚」がそのイメージのモチーフにあることは間違いないでしょう。ファナの人物設定も、シャルルの生い立ちも、また、戦争をしている二つの国の設定も、どこか借り物でそれほど凝ったものでもありません。しかし、丁寧に丁寧に当たり前の話と伏線を丁寧に積み上げて、揺れる二人の心を繊細に書き、胸躍る空戦で楽しませてくれる佳作。

そして、ラストシーンの描写は抜群にいい。かっこいい。最後まで読み終えて、この印象的な表紙を改めてみると「あぁ~」って・・・ネタバレになるからこれ以上書けないですけど、感じるものがあります。ただ、中のイラストはどうかというものが多かったんですが・・・。もうちょっとハード目のイラストがあう話だと思うんですよ。

というわけで、堪能。でも、やっぱりあまりにも敵方の設定を旧日本軍に似せすぎてる辺りが減点かな。たぶん説明を省くためだと思うんだけど、どうしても横着したように思えちゃう。佳作どまりですかね~

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