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トラブルが出て、何が悪い?

東京三菱銀行とUFJ銀行のシステム統合でトラブルが出たらしい。大きく報道されている。「こんなことがあると不安だ」という街頭インタビューが出る。

だがしかし

もういい加減、世の中の人はコンピューターとか、ITシステムというものがどういうものが、おおよそ見当がついたんじゃないでしょうか?それに背広着てるサラリーマンなら、準備していたイベントで段取りをしくったり、キャンペーン初日に思っても見ないことに遭遇したり、でも、それを現場の判断で知恵と勇気で克服してきたりという経験をお持ちのはずです。システム屋だって同じです。むしろ、今回のシステム統合プロジェクトなんて何千人という人が関わる巨大プロジェクトですから、全部が全部うまくいくなんてあり得ない話です。

「一部のATMで一部の客が引き落とし出来なくなったが、数時間のウチに復旧させた」。これがどんなに素晴らしい成果か、想像力がある人間なら見当がつくと思います。問題が発覚し、調査し、復旧の方法を検討し、変更し、テストし、反映して、確認して、報告する。これだけの事をこの規模のプロジェクトで短時間のうちにキチンと行うことがどれほど大変な事か。メンバーは統一した教育を受けた軍人でも何でもない、いろいろな会社からいろいろな文化とバックボーンを持って、それぞれが個人の欲求と会社の思惑とプロジェクトの期待を背負ってやってきた、能力もバラバラな有象無象です。むしろ、この程度のトラブルで済み、また、あっさりと修復したことは偉業と言ってもいいのです。

もちろん、世の中に絶対にトラブってはいけないシステムもあります。でも、すべてのシステムがNASAや原発と同じわけにはいかないんです。今回も、銀行として最も大やってはいけない、計算ミスとデータロストは起こしていないわけです。素晴らしいと言っていい。

しかし、この規模の銀行のシステムが障害を起こすとたくさんの人に迷惑がかかるじゃないかとあなたはいうかもしれない。そのとおり。ならば、金融庁やマスコミ各社は事前に情報を出すべきなのです。

「5/12は、システム統合の稼働初日である。関係者は全力を尽くしているが、それでも問題が起こる可能性はある。緊急の取引や、重要な案件はその日を避けていただきたい。また、お客様は当日、小さな不具合に遭遇するかもしれない。その場合には以下の連絡先に速やかに連絡し、システムの早期復旧と早期安定化に協力していただきたい」

それが危機管理ってヤツで、これはまさにお役所のするべき仕事ですよ。そして、そうすることが、経済がどんどん高コスト化していくことを避けることでもあるのです。カンペキを求めるが故に、それが巡り巡って自分たちの労働環境の悪化や、経済活動の高コスト化を促していることに、早く気がつくべきです。

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